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神殺しの弾丸  作者: 白い彗星
最弱と最強の出会い
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始まる運命の一戦



 ……それからあっという間に時間は過ぎていく。試合に備えて精のつくものを食べたり、アカリちゃんが何度も心配してきたり、そうしているうちに気がつけば試合開始の三十分前となっていた。



「……ふう。うん、よしっ」



 緊張していないといえば嘘になるが……それでも、だいぶ落ち着いている。これもアカリちゃん成分を補給したおかげかな。なんちゃって。



「じゃあ、リーシャ……頑張ってね! でも怪我はしないでね! ハンカチ持った!?」



「俺達も、しっかり応援してるからな」



「リーシャさんの戦いぶり、楽しみにしてますわ!」



 アカリちゃんにヒロトさん、それにオルテリアさんがそれぞれ声を掛けてくれる。アカリちゃんは相変わらず心配性というか心配しすぎて混乱しているけど。



「……」



 いつも高飛車なあの女は、何か言いたげにチラチラとこちらを見ている。でも、私から話すことは何もない。無視して、三人に向き直る。



「うん、精一杯頑張るよ!」



「その意気だよ!」



 アカリちゃんとハイタッチしてから、私は控室に向かう。その道筋を歩きながら、私はこれからの対戦相手のことを考える。



 ……神力学園生徒会長、アラタ・ナルジヤ。これまで生徒会長というのは基本的に三年生がなっていたみたいだけど、二年生にして生徒会長を務めているという異例の人物。らしい。



 噂じゃ、容姿端麗成績優秀スポーツ万能誰にでも優しい……さらに仕事もそつなくこなすといった、まさに絵に描いたような人物だ。



 何度か目にしたことはある。確かにかっこよかったけど……何と言うか、第一印象だけど私は苦手なタイプだ。眼鏡の奥の瞳に、何だか吸い込まれそうというか。



 肝心の神力はというと、Aランクの肩書に相応しい実力者だ。あれから少し調べてみたけど、その戦い方には一切の隙がない。



 正直なところ、火力はアカリちゃんに劣ると思う。けど、アカリちゃんをパワータイプとするなら……生徒会長は、バランスタイプといったところだろうか。



 パワー、スピード、テクニック……そういった技術が、それぞれ洗練されている。総合的には、アカリちゃんよりも断然高いだろう。最上級生と一年生を比べるのも変な話だけど。



 正直、こんなすごい相手に私が叶うとは思えない。でも、自分に誓った。それに……約束、したもんね。



 だから私は……勝つ! 敵わなくても、勝ってやる!



『皆様おはようございます! 今回も司会はこの私、エアスラ・ポアラが務めさせていただきます!』



 控室にいてま聞こえてくる、司会者さんの元気な声。さあ、いよいよ始まる……運命の、一戦が。



『さあ登場していただきましょう! 神力学園初にして二年連続の生徒会長となった! "混沌の雷鳴"アラタ・ナルジヤ選手ー!!』



 その容姿から、異性からの人気が高いのはもちろん、嫌味のない性格から同性にも好かれているみたいだ。歓声がすごい。



『続いて、その狙いは正確無比! 予想外の勝ち上がりを見せる"空腹の魔女"リーシャ・テルマニン選手ー!!』



 続いて私の紹介だが……やっぱやめてくれないかな、この二つ名。緊張感が削がれるしカッコ悪い。



 とはいえ、仕方ないか。気にしないようにしよう。今気にすべき事はそれじゃない。頭を振り、深呼吸してから歩きだし……ついに会場に、立つ。



 目の前には、対戦相手である生徒会長アラタ・ナルジヤが立っていた。まだ試合が始まっていないのに、目の前に立つだけで感じるこのプレッシャー……さすがは生徒会長。



「キミが、僕の相手か。お手柔らかに」



「……よろしくお願いします」



 ご丁寧に挨拶。ううん、確かに、人の良さそうな雰囲気だけど……やっぱり、私は苦手な感じ。



『さあさあ両者出揃いました! 果たしてこの試合、順当にアラタ・ナルジヤ選手が勝ち上がるのか! それともどんでん返しでリーシャ・テルマニン選手に軍配が上がるのか!

 注目の一戦、では、試合開始!』



 やたらテンションの高い司会者さんの声とともに、ついに試合開始の合図が鳴る。

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