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神殺しの弾丸  作者: 白い彗星
異なる冒険
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仲間たちとの旅路



「たぁあ!」



 襲い来る魔物、その最後の一匹を倒し終え、一息つく。あちこちをうろついているためか、こうして旅を続けていると魔物をよく目にする。



 まあ、今じゃ俺達にはただの魔物なんて脅威でも何でもない。リーダーやベルだけでなく、みんなそれなりに修羅場を潜り抜けているのだ。



「お疲れ様、カリィ」



 まだ警戒は解けないものの、周りにはもう魔物の影はない。そのことを確認していると、俺にねぎらいの声をかけながら近づいてくる人物がいた。



「ん、ピルカ」



「はいタオル」



「お、サンキュー」



 ベルの妹であるピルカだ。彼女は戦力というわけではないが、自分が出来ることをと考えて小さなことからいろいろやってくれている。疲れた仲間一人一人をこうしてねぎらっているのだ。



 もちろん、それはピルカだけではないのだが……誰よりも一生懸命なため、見ていてかわいらしいものがある。よく気が利くため、仲間内の野郎共には結構人気があるしな。



「それにしても、最近魔物がよく出るねえ」



「そうだな。俺達も神力を使えりゃいいんだけど……今みたいに、リーダーやベルのサポートがないと戦えないのは情けないよなあ」



 ピルカの言うように、多かった魔物が最近はさらに多くなっている気がする。だから普段は、夜も交代制で見張っている。昨夜は、見張り番ではなかったのに目が覚めてしまったが。



 魔物と戦うには、単に腕っぷしが強いだけじゃ心許ない。なので、今回のようにその辺の木の棒を、リーダー達の神力で強化してもらう、というのが、神力の使えない俺達の戦い方だ。



「ま、私たちは私たちにできることをするしかないでしょ」



 誰かに、ポンと肩を叩かれる。振り向くとそこにはシズが立っており、なぜか深い笑みを浮かべていた。



「何、その笑顔」



「べつにぃ? 仲良くやってるなぁと思って」



 俺に……というより、どちらかというとピルカに向けて話している気がする。仲良くって、別に普通だと思うけどな?



「な、仲良くってそんな……」



「ふふ、赤くなっちゃって。ほらー、ユウキもこっち来なよー」



 俺を挟んで会話している二人。そこにユウキまで呼んでしまおうと、シズが手を振る。



 しかし向こうにいるユウキは、一瞬こっちを見たのにすぐに顔をそらしてまう。そんで、歩いていってしまう。



「どうしたんだ、ユウキのやつ」



「まあいろいろ複雑なのよ、乙女心は」



「ふうん?」



 辺りに魔物の気配がないからか、どことなくのんびりした空気に。油断してはいけないが、あまり緊張感を張り続けていても体がもたない。



「じゃあみんな、この辺で休憩しようか!」



 それを見計らってか、リーダーからみんなに休憩しようと声がかかる。魔物を見かけないこのタイミングで、出来る限り体を休めようということだ。



 それに伴い各々、体を休めていく。ピルカは他のメンバーのとこに行ってしまい、シズはベルのところへ。結果的に、俺は一人に。



 なので……視線をそらされてしまったユウキのところへ向かった。



「なあユウキー」



 一人座っているユウキへと、話しかける。しかし俺を一目見るや、ふいっと顔をそらしてしまう。やっぱり変だな。



「なあ、何怒ってんだよ」



「怒ってない」



 いや、怒ってんじゃん。全然目合わせてくれないし。何だ何だ、おかしな奴だな。



 試しに、隣に座ってみる。怒っているのかわからないが……ふむ、離れはしないな。やっぱりわからん。



「なあ、やっぱおこっ……」



「怒ってない。……別に、ピルカと仲良くしてるのなんか昔からだし」



 何度聞いても怒ってないの一点張り。最後に何か呟いたようだが、それは小さすぎて聞こえなかった。



 昔から、年上のくせに弱虫で……でも、オルテリアと別れてから、そして施設の一件の一件を経て自分なりに変わろうとしていた。



 もっと、頼られる存在になりたいと。今そうなれているかは正直疑問なところではあるが……俺は、こいつを守ってやりたい存在だと思っている。本人に聞かれたら怒られそうだが。



 でも、そう思ってしまう。なぜなら、こいつのことを好きだと思っているから。こうして旅を始めるより前……貧民街……思えば、施設の頃からだったと思う。



 ただ、この気持ちを伝えたことはない。ユウキが俺のことをどう思ってるかわからないし……伝えてこの関係性が壊れるのも怖い。



 一番の理由は、気持ちを伝えるのが恥ずかしい……なんてことではない。これまでそんな余裕なんてなかった。



 施設じゃ自覚してなかったし、貧民街でも今も、生きるのに必死だ。とてもそんな場合ではない。

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