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神殺しの弾丸  作者: 白い彗星
大罪魔獣
227/314

死神にふさわしき圧倒的な力



「…………いや、いやイヤいや。弱ったネェどーモ」



 ここは崩壊した洞窟。リーシャ達がいるところとは、はるかに離れた場所。


 もしもそこに埋められてしまえば助かりようのないだろう崩落の跡地がある。しかし運良く、その中に埋められた者はいない。洞窟が崩壊する前に、中にいた者達は逃げ出したからだ。



その、逃げ出した影……悪魔ドッマの目の前には、凄まじい光景が広がっていた。彼を守るように立つのは、彼が設計し人造人間(たアンドロイド)。ニ体は、とある人物と対峙していた。



「……ガ、そう、てい……がい、ギギ……の、ちか、ら……」



 以前リーシャ達の前に現れ、それぞれオルテリア、エドワードと激闘を繰り広げたニ体。だが彼らは現在、五体満足の状態ではない。なぜなら、苦戦を強いられていたからだ。



 片や腕を、片や足をもがれ、露出した機械部分がショートしている。



 だが、そんな状態にあっても本人らの表情が変わることはない。人造人間(アンドロイド)だから、痛みを感じていない。だから当然といえば当然だが、表情が変わらないのはドッマも同じだ。



 ニ体を造り、それらが今壊されているのに、表情が変わらない。……どころか、どこか愉快そうだ。



「こレハまだ改良の余地あり、カ。……そォレにしても……あナタが密かニ話題の、"隻腕の死神"ダネ」



 自分を守って戦っている二体を心配するどころか、改良の必要性を考えている。そしてただただ冷静に、目の前に対峙している相手を観察し……その正体を、問い掛ける。



 フードを被り、風でなびいたフードから覗く……片腕のみのその人物の。



 突如として急接近してきた物体、それがドッマ達の潜伏していた洞窟を破壊したのは、つい先ほどのことだ。そしてその物体こそ、目の前の人物……"隻腕の死神"だ。



 二体の人造人間(アンドロイド)はマスターを守るために立ち向かったが、彼らが見るも無惨な姿になったのはあっという間だった。



 オルテリアとエドワードを追い詰めたニ体だが……それでも、目の前の相手との実力には決定的な差があった。



「イャあ……これデもこの二体はわたシの傑作品なんダガねぇ。それがココマで一方的にやラレるとは、さすがにショックだ」



 見たところ、目の前の人物からは天使の気配は感じない。当然悪魔の気配も。ということは、人間なのだろうか。妙な小細工でごまかしている可能性はあるが、その程度でドッマの目を欺くのは不可能だ。



 分析するドッマとそれを守る人造人間(アンドロイド)二体。それと対峙する"隻腕の死神"。数は三(実質ニ)体一だが、その戦況は明らかだ。



 二体が同時に襲いかかり、鉄の拳を、蹴りを放つが手の平で、膝で軽く受け止められる。直後に近接戦闘に移行、それは一見互角だが打ち合う度に機械の体が欠けていく。



 距離を取りレーザーを放つと、ニ体分の威力を込めたそれは太く凄まじい破壊力を持つが、当たる直前にそれを指で……デコピンで弾き返す。弾かれたレーザーは、女性型人造人間(アンドロイド)の胴を貫く。



 その桁外れな強さ……まさに"死神"。



「デタラメな強さダ……これハ勝てナイか」



 早々にこの戦いに見切りを付けるドッマは、勝てないと結論を出しながら不敵に笑っている。状況は悪いどころか、逃げられる余裕すらないであろうに。



 その不穏な気配を感じたのか……死神は走る。胴を貫かれ一時的に動けない女性型人造人間(アンドロイド)の横を過ぎ去り、迎え撃つ男性型人造人間(アンドロイド)の残った片足を蹴りで吹き飛ばし足を奪った。



 死神とドッマの直線上にはもう邪魔はいない。そして……



「---っ!」



 懐に入り込んだ死神。その左腕から繰り出される手刀が……ドッマの首を、刎ねた。

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