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神殺しの弾丸  作者: 白い彗星
黒い少女
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同じ



 "上空から"降り立ち、その人物は私を見つめる。その顔に浮かべるのは、不敵に感じる笑み。



 その人物の姿、というより印象は、全体的に黒い女の子だ。胸元だけを隠す黒い服……というより布のようなものを纏い、腹は露出している。下には黒いホットパンツといった、黒い衣装に身を包んでいる。



 それに加え黒髪は短めに雑に切り揃えられており、褐色の肌は余計に黒を連想させる。



 全体的に黒い少女。その中で赤く光る瞳が不気味で、黒の中に白く光る八重歯が印象的だった。



「よーやく見つけたぜぇ」



 開口一番に告げられたのは、まるで私を探していたかのような言葉。それに、私に向けられる敵意……いや殺意。



 でも、私はこの子に見覚えなんてない。



「……あなたは、誰……?」



 目の前の女の子からは……魔の気配を感じる。つまり、この子は悪魔……だということになる。飛んでいたことも、そうだろう。



 でも、気になることが一つ。確かに悪魔の気配はするけれど……今まで感じた、純粋な魔の気配が感じられない。これってどういうこと……?



 困惑する私に気付いてか気付かずか、女の子は愉快そうに口を開く。



「アタシ……? ……お前と“同じ”だよ」



 何者かを聞かれた少女は、笑みを浮かべたまま答える。その言葉は、私をさらに困惑させるには充分だ。



 私と、同じ? それってどういうことか。……考えて、一つの結論に至る。



「……まさか、あなた……」



 彼女からは、『純粋な』魔の気配は感じない。それに加え、私と同じだというその台詞。それはつまり……



「そう……アタシは、悪魔と人間のハーフさ」



 瞬間……世界が、闇に包まれていく。



彼女から告げられた、その正体。悪魔と人間のハーフ……だから、彼女から純粋な魔の気配を感じなかったのか。



 私と同じ……と彼女は言った。私は天使と人間のハーフ。天使と悪魔という違いはあれど、私達は似たような存在だということになる。



「感じたよ、お前から。純粋な天の気配とは違う気配を……」



 彼女にも、そういった気配を感じる力があるのか……私と同じように、感じたのか。



「話に聞いててな、天使と人間のハーフの話。だから、お前らが組織『天』にたどり着いたって聞いたときは心踊ったぜ。けどそれっきり、送り込んだあいつからの連絡は途絶えちまった。……ったく、どうやって見抜いたんだかな。目の前で見てたアタシでさえ、あまりの天使の成りにぶち殺しそうだったのによ」



 彼女が話す内容。……と、いうことは。カーリャさんら組織『天』が拠点としていた場所に、悪魔サラリアを送り込んだのはこの子ということか。テレポートの能力を持つ、天使に化けていた悪魔。



 じゃあ……この子が、サラリアの言っていた『バランダ』という悪魔か!



 あのときもしも、スカイくんが悪魔の正体を見抜いてなかったら、そう思うと……一体どうなっていたことか考えるのも怖い。



 この子のように、目の前で天使に変わる瞬間を見てて尚わからなくなるというのに、何故、スカイくんが見抜けたのかは謎だけど。



「会いたかったんだ……私と同じような境遇のお前に」



 柔らかい言葉で、親しげに会いたかったと告げる彼女。だがその目から伝わるのは……親しみを感じさせるものでもなく、純粋なる殺気。



「天使と人間、その二つの血を受け継いでるお前を……殺したくてな!」



 放たれた闇は、世界を覆っていく。私の景色を、闇に塗り替えていく。これは……結界? 私とあの子を覆うように、闇が広がっていく。



 それにこの力……この子、強い!



「何で!? 人間は、あなたの親でしょ!? なのに、どうして人間を殺したり支配してる悪魔の味方をするの!?」



 この子は悪魔の子ではあるが、同時に人間の子。だというなら、なぜ人間を殺したり支配する悪魔側についているのか。



 立場的に……というわけでは、なさそうだ。彼女の態度は、天使と人間に対する純粋な恨み。怒り。憎しみ。



「何でか、だと……? 簡単だ……天使も、人間も、私は大嫌いなんだよ!!」



 大、嫌い?それって……どういうこと? そこには、ただただ嫌悪と怒り、憎しみしかない。それは、見ているだけで肌をピリつかせるような迫力だ。



「どういう、こと? 大嫌いって、そんな……」



 天使は、悪魔だからかわからないでもない。それはともかくとしても……何故、親であるはずの人間を殺したいほど憎んでるのか?



 大嫌いというからには……天使や人間と、何かあったのか?



「言った通りだ。確かに、私の親の片方は人間さ。あぁ、そうだよ……けど、あの女は……最低のくそ野郎だ!」

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