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ねだりのおねだり  作者: 望月わん子
4/8

4日目(初心)

放課後、大竹橋


ね「きたりんはいつもそのデュッンヴァジャッピュチュ舐めてるよね。それ美味しいの?」


き「デュッパジャップス。


  美味しいっていうか別に味はどないでもええんやけど、


  口が寂しいからとりあえず口にくわえてるって感じ。


  それにこれ飴がガムになるから結構長持ちするし。」


ね「きたりんお口が寂しいんだ~。赤ちゃんみたいだね~。かわいい~。」


き「かわいないかわいない。」


ね「ねぇねぇきたりん。お口が寂しいんだったらチューしてあげよっか?」


き「・・・はぁ?またお前は何を変なことー」


ね「ほら、ちゅ~~~ぅ」


き「・・・え、あ、いやいやまてまて


  なんでおまえとキスせなあかんねん!」


ね「別に女の子同士だし、友達だし、減るもんじゃないしいいじゃ~ん。


  私がきたりんのお口の寂しさを紛らわせてあげるぅぅぅ~。」


き「あげるぅぅぅ~ちゃうわ!


  またなんかろくでもないこと考えとんやろ。」


ね「人聞きが悪いねぇ~、・・・ってもしかしてきたりん、照れてる~?」


き「・・・、って、照れるわけないやろ。なんでお前とキスするのに照れなあ、あかんねん。


  とにかく、キスなんかせぇーへん。あっち向け。」


ね「えぇぇぇぇ~しようよ~。ねぇきたり~ん。」


き「・・・・・。」


ね「き~たぁ~りぃぃぃ~ん。」


き「ああぁ~しつこい、


  大福お前もなんか言ってやって・・・。」


大「んむちゅぅぅぅぅぅ~~~ぅ。」


き「何やっとんねんお前。」


大「お前とチューができると聞いてな。こうしてスタンバっているんだ。」


き「・・・・・。」


大「さぁ、私はいつでもいいぞ。


  奪うなら奪え、私のファーストキスをぉぉぉぉぉぉぉむぅぅぅぅぅ!!!!!」


chu


大「・・・っえ?」


き「なんや、お前が奪えっていうたんやろ。奪ったたでお前のファーストキス。」


大「・・・・・・・・・・・・・・。」


ね「あ、福ちゃん。」


大「・・・ビクッ、ビクビクッ・・・」


ね「これは完全にイッちゃってるね~。釣り上げられた魚みたいにビクビクしてるよ。」


き「すごいな、この新発売の唇の形したグミ。通称【キスグミ】」


ね「ここまで素直に騙されちゃうなんて福ちゃんらしいけど、


  この反応というかモザイク処理しないといけない絵面だね~。化物”R18”。」


き「昇天してもうてるししばらくは放っておくか。」


ね「ダメだよ。犬がウンチと間違って食糞しちゃうかもしれない。」


き「・・・・・。」


ね「ところできたりん。実証も済んだとこだし、私たちもそろそろチューしよっか。」


き「まてまて、あれは大福を騙す為の芝居でせーへんっていうてたやんか。」


ね「気が変わったからはやくぅ~。」


き「だから、私はお前とはせーへんって・・・。」


ね「ちゅうぅぅぅぅぅ~。」


き「う・ぅ・・・・。」


chu


ね「ちょっとぉ~、今のキスグミでしょ?福ちゃんは騙せても私は・・・ってこれ。」


き「私が舐めてた飴ちゃん。か、間接キス・・・ってねだり?」


ね「・・・ビクッ、ビクビク・・・」


き「一体何がしたかったんやろ。」

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