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女の子の胸には夢がつまっているんだってさ

とりあえずホストクラブ開業までが1章の予定です

「うーん・・・」


鏡を見て思わず唸ってしまう。髭が生えてきた。ラノベでは髭を剃るシーンなんて出てこなかったぞ。第二次性徴真っ只中の主人公に髭が生えないなんておかしい。


魔法か?まあそんな魔法があったらファンタジーの無駄遣いだけどね。

俺は元々そんなに髭は濃くないから毛抜きでも買ってきて抜こう。毛抜きくらいはあるでしょ。女性がいるんだから。


・・・待てよ。そもそもこの世界の女性は無駄毛の処理をするのだろうか?いざ脱がしてみたらスーザンもぼーぼーなのだろうか?そういやトーリの顔はつるつるだったな。もしかして下の毛もつるつるなのだろうか?


とアホなことを考えていたらトーリが呼びに来た。うん、今日もつるつるだ。


「ど・・・どうしたの・・・かな?僕の顔になにかついてる・・・?」


どうやらまじまじと見つめてしまっていたらしい。頬を染めてトーリが戸惑ってる。かわいい。だが男だ。


「いや、今日もトーリはかわいいなと思ってさ」

「なっ・・・!もぉ・・・僕は男の子だよぉ・・・」


満更でもない顔でトーリが答える。おまえ確か男らしくなりたいんじゃなかったのか?道のりは険しそうだ。


「さ、飯食おうぜ」

「はいっ!」


トーリは別の宿に泊まってるのだが今日は一緒に朝食をこの宿で食べることになっていた。朝食は1人前銅貨30枚。トーリが言うには普通の宿の1泊分と同じくらいらしい、豪華だな。


「私ここの朝食食べてみたかったのよね~!」


おいスーザン、おまえなんでいるんだよ?呼んでないぞ?


「ユージさん!なんでこの泥棒猫がいるんですか!まさか・・・はうっ!」


いやいや、俺の部屋になんて入れてないからな。てか、おまえもレストラン前で張り込みしていたこいつの姿見てただろ。


「私は今日非番なのよね、今日は私も付き合ってあげるわ!」

「おまえなんていらないっ!帰って!」

「うるさいわね、この男女おとこおんな!いや、女男か?」

「うるさいうるさいうるさーい!女男って言うなっ」


周囲から非難の目を向けられるのを軽くスルーしてさらに目の前でぎゃあぎゃあ騒ぐ2人をガン無視して俺は朝食を楽しんだ。あーコーヒーがうまい。


さて、まずは不動産探しだ。この世界でも不動産屋ってあるんだな。少し目から鱗。スーザンに連れられてまず1件目。入ろうとする俺たちをスーザンが呼びとめて小声で忠告する。


「ここはあまり評判のいいところじゃないから。相場を確認する程度にしておいてね」


ふむ、悪いのを最初に見ておけば良い不動産屋を見逃さないってことか、納得。やるじゃんスーザン。ただの乳デカアーパー女じゃなかったんだな。


「なんかもの凄い失礼なことを思われてる気がする・・・」


うん、気のせいだよ。


「へいらっしゃい!」


おまえは魚屋のおやじか。もうこの時点で期待薄だな。


「酒場を開くための物件を探している。ついでに言えば従業員を住み込ませたいからそれなりの広さがないと困る」

「!!」


おやじの目が光る。これは上客だ。逃がしていけない。そういう目だ。何枚から書類を必死で引っ張り出すおやじ、ずっと口論してるトーリとスーザン、居眠りしそうになる俺。カオスだな。


「これなんていかがでしょう?」


1枚の書類を差し出す。ふむ、相当広いな。広さは十分だ。


「この物件は元商館でして少し前に売り出されたものです。お客様の要望に添えると思いますが?」


自信まんまんで勧めてくるおやじ。まあ悪くないじゃないか。


「いくらだ?」

「金貨50枚でどうでしょう?」


5000万か。むしろ安くね?お買い得じゃね?そう思ってたらふと隣から口論を中断したスーザンがのぞきこむ。ぷにょん。おっぱいが当たってるって。近いって!


「あれ?ここって商会が先物取引で失敗して潰れて商会主が首吊ったところじゃない?」


事故物件じゃねえかっ!そりゃ安いはずだ。


そしてこれが酒場のメリットなのだ。ただの街娘のスーザンが商会の取引なんて本来知るはずがないのだ。酒場だとこういう情報が(玉石混交だが)飛び交うのである。


ここだと王宮からも近くなくつっこみが入りにくくやりやすい、そして貴族街からはそんなに離れていないから治安はむしろいい地域だ。


と、スーザンが小声で教えてくれる。冷やかしで入ったわりにはいいモノが見つかったな。内心を隠しておやじを睨む。


「そういうことですか・・・そういうことを隠す方とは取引出来そうにありませんね、残念です」

「ま・・・待ってください!他にもいい物件が・・・!」

「いえ、他の物件の書類も見させてもらいましたがこの物件以上に広いものはありませんでした。これ以下の敷地面積のものを求める気はありません」


「ならば・・・格安でお譲りします!金貨40枚でどうでしょう?」

「5枚だな」

「なっ!それはあまりにも・・・35枚でどうでしょう?」

「4枚」

「30枚でお願いします!」

「3枚」

「どうして下がっていくんですか!」


ちっ気付いたか。結論としてこの物件に決めてしまった。これ以下の金額の物件はどこ行っても無さそうだし。実験として試すには安ければ安いほうがいいのだ。ちなみに金貨25枚+改装費用を出してもらうことで落ち着いた。


実際に建物を見せてもらったがなるほど悪くない。去年まで使用していたのだから痛みも少ない。


建物は3階建てで1階が元々取引所になっていてそこを店舗として改装する。2階は事務所で余ったスペースはまた後から考えよう。3階は住み込み部屋にする。


3階の部屋は12室。結構多い。1室2名の共同生活をさせれば20名ほど雇い入れられる。もちろん俺とトーリは個室をもらおう。


問題はスーザンだ。「ここ私の部屋にしていい?」って聞いてくる。今の店どうするんだ?


「辞めるに決まってるわよ?ユージさんについていくって決めちゃってるもの」


なにをいまさら?と言いたげな表情。相変わらず軽いノリだった。

そしてトーリは


「僕・・・ユージさんと同じお部屋でも・・・いいよ・・・?」


いやいや、それは俺が困るから。俺はプライベート空間がほしい日本人なんだよ!


(私のお部屋は?ねえねえ!あるのよね?ミカエルちゃんに祈りを捧げるお部屋は必要よね!?)


ねーよ。


不動産屋に改装の指示を入れる。ケチられては困るので超過分はこちらが負担すると伝えた。店の調度品は安物ではダメなので自分で探しに行くことにする。


居住スペースはまあ適当でいいや。ベッドとクローゼットと風呂は各部屋付けてもらおう。しかし手抜きをした箇所は払わないと念を押しておいた。


なんだかんだで最初に向こうが提示した金貨50枚くらいになりそうだ。工期は1か月とのこと。まあ満足。


昼食を軽く済ませて奴隷市へ向かう。なかなかの活気だね。見てるだけの人も多そうだ。


いろいろと見てまわる。ふーん、オークション形式じゃないんだね。ラノベとかだとそういう設定が多いからそれがスタンダードだと思ってた。

アカシックレコードさんに聞いてみる。


(オークションは年2度開催されます。元々は帝国が雇用対策のために開催したものの名残です。特上の奴隷はそこでしか手に入りません。訳ありの奴隷は出すことが出来ないので奴隷市や直接取引で購入することとなります)


なるほどね。掘り出し物狙うのなら足繁く市場に顔を出したほうがいいのか。奴隷オークションも1度は見てみたいな、いつやるんだ?


(新年の8日と半新年の8日です)


新年は分かるとして半新年ってなに?そして今はいつ?今更だけど。


(数え方は地球と同じです。12か月365日です。今日は11の月の20日です。半新年とは7月の1日のことです。半年に1度、半年間無事だったことをお祝いするのです))


アメリカとかの学校は日本のように3学期制じゃなくて前期と後期の2期制って聞いたことがあるけどそんな感じかな?


とアカシックレコードさんに質問しながら奴隷を見ていくと1人の奴隷が虚ろな目で空を見上げている。まあ、いきいきとした目の奴隷なんていないだろうけど。


長身で180㎝くらいあるだろうか?目立つ銀髪は腰まで垂れ下がっている。美しいが奴隷だからだろうか?手入れはされてないようだ。肌は褐色、顔立ちは悪くない・・・どころかなにこの美人さん!


そして強調された胸に目を惹かれる。スーザン以上だ。耳は・・・尖ってる!エルフか?エルフなのか!?いや待て待て。エルフは白い肌に金髪だろう、常識的に考えて。ってことは・・・


「目がエロいですよ・・・ユージさん・・・」

「むー・・・」


2人が半目で睨んでくる。いやいやそういうのじゃないから!商品には手をつけない主義なのですよ、僕。多分・・・


「珍しいですね、ダークエルフです。私も実際に見るのは2度目ですよ」


スーザンが教えてくれる。ダークエルフきたわぁ!!これあれでしょ?ダークエロフだよね?そしてツンデレなんでしょ?もうテンションあがりまくり!でもお高いんでしょう?


「お目に適いましたかな?金貨5枚でどうでしょうか?」


ダークエロフを前にしてテンションあがってる俺に奴隷商人が話しかけてきた。え?珍しい種族は高いんじゃなかったっけ?やすっ!なんでこんな安いの?


「ああ、このダークエルフは声帯を切られてますので話すことが出来ません」

「どうして声帯切られたんだ?」

「詳しい話は知りませんが・・・捕えられ、奴隷に落とされたのですが当初は反抗的でずっと暴言を吐いていたそうです。それで暴言を吐けないように魔法で声帯を切られたのですよ」


マジか、こええええええ!異世界こええええええ!


「まあその後はおとなしくなりましたが、今度はなんにも反応しなくなりまして・・・どんどん値が下がり今では・・・このままだと処分するしかありませんな」

「殺しちゃうってこと?」

「いえいえ!そんな滅相もない!売れないからって殺処分すると今後商いが出来なくなります!そういうときは奴隷鉱山行きですよ。まあ殺処分と似たようなものですがね」


奴隷鉱山には人権なんて無さそうだ。それこそ命なんて軽いもんなんだろう。


でもこんな美人さんなら店でも人気出そうなのにな。もったいない。なんとか声だけでも治せないものだろうか?声帯切られてちゃ無理だよな・・・


(治せますよ~)


はうわっ!びっくりするから急に話しかけるのやめてくださいって言ったじゃないですかやだー


(ああ、すいません~でも私たち大天使はいつでも雄二くんを見守ってるのですよ~)


それは心強い・・・です?え?いつでも?


(はい~お風呂やトイレのときもです~かわいいお顔なのにあっちの方は立派ですよね~)


うわあああああああああああああああああああああああああああ!最低だよ!あんたら最低だよ!


(うふふ~今更隠しても無駄なのですよ~ところで声帯くらいなら一瞬で元通りですよ~雄二くんも見てたじゃないですか~)


そういやそうだった。もげた腕が一瞬でくっついたもんな。さすが治癒を司る大天使ラファエルさん。んじゃ、買ったあとに治してもらえますか?買う前に治すと値が跳ね上がりそうなので。


(わかりました~そのときはまた呼んでくださいね~)


よし、では交渉だ。


「どうでしょう?私が買い取りましょうか?」

「おお!本当ですか!私も鉱山送りは寝覚めが悪くて・・・助かりますよ!」

「そのかわり上物の性奴隷を10人ほど探してるのですが用立て出来ませんか?」

「ほぉ・・・わかりました。ここには上物はおりませんので私めの商館までお越しください」

「いつうかがえばよろしいでしょうか?」

「今からでも構いませんよ、どちらにしてもそのダークエルフの奴隷刻印の付け替えをしないといけませんので」





よしっ!これで勝つる!


俺は登り始めたばかりだ・・・この異世界坂をよ・・・!(未完)




   __________




神界side....



「まだよ!まだ終わらないわっ!」


「ミカちゃん誰に言ってるのですか~とうとう気が触れましたか~」


「うるさいよ!ラファうるさいよ!」


「ところで昨日の雄二くんの入浴シーンを録画してありますが~見ちゃう~?」


「わーい!見る見る~♪ これは・・すごく・・・大きいです・・・///」




「ゆーじ・・・哀れな・・・」ホロリ




「おまえらほんと仕事しろっ!大天使としての職務を全うしろ!」



神界side out....

文章書くの舐めてましたね。言い回しとか考えてるとあっという間に数時間経過してびっくりします

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