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主人公のいない世界で  作者: 名無し猫
背景二人?と日常の雑談
2/32

-物語2-うづきエイプリル

この物語は主人公の非日常を淡々に描いた物語です。過度な期待はしないでください。

そんなこんなで朝一から紅神、またの名を馬鹿な生徒会長に会ったわけで。


てか、なんで紅神がこんな所にいるんだ?

あいつの家ってここよりずっと東の方向だったよな。

うーん……まあいいか。

僕にはもうなんの関係も無いのだから。

こんな事考えてても……無意味だ


「ねえ、あなたこんな所で何をしているのかしら」


ん、今の声は……


「返事がない、ただの変質者のようだわ」


「誰が変質者だ如月!」


ある意味お前が変質者だよ。


「なんで私の名前を知っているの? もしかしてストーカー?」


何が楽しくてお前をストーカーしないといけないんだよ。


「もしかしなくてもストーカーじゃねえよ! 同じクラスだっただろ」


「話しかけないでくれるかしら」


「もしかしてお前、僕の事が嫌いなのか?」


「嫌いじゃないわ、ただ、生理的に無理なだけよ」


「余計酷いよ!」


まったくこの女は。

なんで無表情でこんな酷い事を言えるのだろう。


如月……如月卯月(きさらぎうづき)、名前の通り四月生まれだ。

僕と同じ、隠璽目中学二年一組。

身長は160cm、髪型はロングのストレート、紅神と違って髪の色は黒だ。


ただ僕としては如月(にがつ)なのか卯月(しがつ)なのか、どっちなんだよと言いたい。

勝手に自分で思ってるだけだからそれは心の中にしまっておくとして。


そしてこいつ成績が凄く良いんだよな。

確か一日で教科書を丸暗記したんだっけ。

しかも運動神経もいいし、実際ならこいつ、ヒロインだよな。


だがこいつにも色々あって、紅神とは無縁だし、友達も少ないし。


友達が少ないというか、まわりを寄せ付けない空気をだしてるんだよな。

しかもいつも無表情だから尚更(なおさら)だ。もしかしたら陰で『クールオブビューティ』って呼ばれてたりして。


あと口調からみて分かると思うが、ツンドラだ。

ツンデレではなく、ツンドラ、ツンツンドライなのだ。


ツンドラ姫……前にそう言ったら、空から鯖が降ってきたので封印した。


あはは、鯖って空飛ぶのかぁ、凄いなぁ…

などと現実逃避を少々したことは内緒だ。



まあ、こいつ如月とは色々あって、結局友達になったんだけどな。

はじめてじゃないぞ、まだ友達は沢山いる!……嘘です。

何故か知らないけど皆あまり声をかけてくれないんだよな。


僕から声をかけても、なんか怖がってるというか、オドオドしてるんだよな。

そう、僕は友達がいなかったのだ。 少ないのではなく。

今はボッチじゃないけどね!


だから如月を合わせて信頼できる友達は3人だ。


「私は信頼してないわ」


「心を読むな⁉ なんでお前はいつも人の心を読むんだよ」


マジで驚く、なぜか如月はよく人の心を読むんだよな。

あれが偶然(まぐれ)じゃなかったらあいつはエスパーか何かか?

よし、試してみよう。


如月、如月、如月、如月、如月、如月……


「渚君、声に出てるわよ」


「えっ! マジで?!」


声に出てたのか? 如月の名前を連呼してる所が? これじゃ本当に変質者だよ。

よし、話をそらそう。


「てか、なんでお前こんな所にいるんだ?」


「貴方と同じ理由だと思うわよ」


「じゃあ如月もあの音聞こえたのか?」


「えぇ、渚君がデッドから落ちる音だと思ったわ」


「なんだよデッドから落ちるって、上手い事言ってるつもりか⁉︎ ベットだろ、いや、ベットからも落ちてないけど」


落ちました、目が覚める程の落ち方をしました!


「渚君はなんでこんな所でぼーっとしていたのかしら」


いや、別にぼーっとしてた訳じゃないんだけれど。

まあ、いいか。


「えーと、猫にひかれかけたというか、なんというか……」


猫の恩返しとかこないのだろうか……


「猫にひかれかけた?・・・それは紅神さんの猫じゃないのかしら」


「なんで知ってるんだ?!」


あれ〜、知らないのもしかして僕だけのパターン?


「いえ、だって紅神さんの猫ってよく人をひくじゃない」


マジで人ひく癖あんのかよあの猫?!

いつか死人が出るぞ。

いや、いくらなんでも死人は出ないか。


「いや〜、さっき初めて知った」


「そんな事も知らないでよく生きてこれたわね」


「そんな大事な事なのかよ?!」


「……そんなわけないでしょ」


「じゃあいいじゃねえか!」


まったく、中二でこんな性格とか……せめて高一だろ。

まあ、それだけ如月にも人には言えない事情があるのだけれど。


「渚君は音のした場所どこだかわかるの?」


そう言えば何処から音がしたんだ?

近場ということくらいしか思いつかないな。


「いや、勘だな」


「無能ね」


……無視無視。


いちいちツッコミをいれてたら日が暮れてしまう。


はぁ、長い一日になりそうだ。

まあ、それも悪くない。

やる事もないしな。


そして今気づいたことがある……人が全くいないな。

もともと人は少ない町だけど、珍しい事もあるものだな。

まあいいか、僕にはなんの関係もないのだから。










コメントくれた方ありがとうございました。


最後までみてくれた方ありがとうございました。


エイプリルとは四月という意味です。

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