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メッセージ

作者: 一真 シン

送れなかったメッセージは 今もまだ留まってる

何を期待して待っているのか 捨てることが出来ずに


「ごめんね」って言葉の代わりに言った 「僕が悪いんじゃない」

後悔って文字が辞書からなくなるように 過去に戻れたらいいな…


寒い冬が好きだった

「カイロ代わりに」と絡めた指が

誰かと繋がっている

そんな安心感を与えてくれて


白い息を吐いて曇った窓ガラスに

ハートマークを描いて恥ずかしそうに笑う横顔が好きだった

星も見えない黒い空を忘れさせる

光り輝く街の景色に「綺麗」って笑った横顔が好きだった


嘘に溢れた世界の中 キミだけは信じられた




願ったのは永遠じゃなく いつまでも続くキミの笑顔

キミが願い続けたのは永遠 …過去に戻れたらいいな


また冬が始まって

凍えた指先に痛みを感じて

ポケットに手を入れる

背中が丸まって 寂しく感じた


白い息を吐いて「ほら」って笑って指差す

無邪気な姿を追い掛けてばかりいた ごめんね

流星群を探してずっと空を見上げる

寒そうなキミを暖めるのは毛布だと思ってた ごめんね


「もう無理」ってキミが泣いた その時に 僕の願いは砕けた




暖かい部屋の中で見渡す凍った世界

曇った窓ガラスに浮かんだハートマーク

苦しさに任せて 消そうと押し当てた手のひらが見つけた 「スキ」って言葉…




白い息を吐いたあとに零した涙

「ごめんね」って一言 言えれば良かった 「僕が悪かった」って 言えたなら

残された指文字に愛しさが溢れても

飛び出すことの出来ない僕は 所詮 嘘の世界の住人さ


送れなかったメッセージは 捨てるよ


キミの願いは 叶いそうだね


僕の願いは 違う道を選んだことで叶えられた…

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