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魔力ゼロって言われたけど、無限に溜まってたのでダンジョンから国を作ります  作者: 蒼野湊


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第17話 気づいたら、経済が無双していた

結論から言うと――

金は、取りに行くより“流した方が増える”。


「……整理します」


アクアが、いつもの淡々とした声で言った。


執務室。

机の上には、帳簿が三冊。


「まず、現状」


指を折る。


現在の収入源


ダンジョン魔石売却


港使用料(船単位)


倉庫使用料


市場区画使用料


旅商人通行税


宿泊税(低額)


「種類が、多いです」


(それが強い)


「で」


アクアは、ぱっと顔を上げた。


「税率が、全部低い」


(あえて)


セレナが、首をかしげる。


「でも、それで儲かってるよね?」


「はい」


アクアは即答した。


「理由は三つあります」


① 量が異常


「人も、物も、船も、全部増えてます」


冒険者:1.8倍


商人:2.3倍


取引量:3.1倍


「税率が低くても、総額が跳ね上がる」


(王道)


② 面倒がない


「申告は一回」

「税は定額」

「抜け道を作らない」


ノクスが、軽く笑った。


「裏がいらない街は、長く儲かる」


(闇のお墨付き)


③ 再投資が早い


「入った金を、即使ってます」


アクアは帳簿をめくる。


道路整備


倉庫増設


街灯


警備


「結果、さらに人が来る」


(好循環)


フレイが、腕を組む。


「……守りやすい街になってる」


(軍事的にも正解)


「つまり」


アクアは、静かに言った。


「通界は、税で搾る街ではありません」


「金が回る街です」


(名言)


僕は、聞いた。


「で、今どれくらい?」


アクアは、一枚の紙を差し出した。


月間予測収支


収入:金貨 六百二十枚


支出:金貨 四百枚


余剰:金貨 二百二十枚


沈黙。


セレナが、ぽつり。


「……それ、国?」


(もう近い)


「まだ、街です」


アクアは冷静だ。


「でも」


一拍。


「王都の小国家より、健全です」


(やめてあげて)


そのとき。


役人が、慌てて入ってきた。


「市の件で!」


(トラブル?)


「露店が多すぎて、場所が足りません!」


(平和)


「じゃあ」


僕は、即決した。


「区画、増やそう」


市場改革(その日のうち)


常設区画を三倍


日替わり枠を新設


新規参入は抽選制(公平)


結果。


「喧嘩、ゼロ」


(すごい)


夕方。


市は、活気で溢れていた。


呼び声。

笑い声。

金属音。


ルミナが、人混みの中で言う。


「……人が、幸せそうです」


(大事)


ノクスが、静かに続ける。


「犯罪、減ってます」


(経済は治安)


フレイが、頷く。


「守る理由が、増えた」


セレナが、僕の隣で笑う。


「ねえ、リクス」


「はい」


「これ、どこまで行くの?」


僕は、街を見渡した。


(……どこまで、だろうな)


アクアが、答えた。


「次は――」


「制度輸出です」


(でた)


その夜。


帳簿の端に、

小さく書かれたメモ。


「通界モデル、他都市から問い合わせあり」


(あー……)


僕は、ため息をついた。


(……無双って)


(戦わなくても、できるんだな)

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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