第3話
かなり遅れました
転生してから3日経った。生きていくために命をかける必要のあるこの世界は理不尽に感じる。その状態から抜け出すことができないので今日も冒険者として任務をこなしていく。
今日も街に行き任務を受注する。流石に絡んでくるやつはいなかった。Dランクの5人みたいになりたい奴はいないからね。街の門番(最初に少し会話した人)に
「借金の返済とその証明書」
ギルドカードを見せながら、証明書と返済額の550パラルを渡す。
「確かに受け取った。入っていいぞ」
冒険者ギルドに行って3つ任務を受注した。2時間で終わらせるために急いで移動する。全ていなくなった動物を探すものだ。見つけて渡されてもすぐ逃げたり、事情があるらしい。ペットなんて飼わなくてもいいのに。猫と犬に似た生物を急いで探し終わらせた。Dランクの冒険者が任務報酬だけをパクろうとしたり、無賃で仕事の援助をさせようとしてくる。うざいそんな奴をまいてギルドに戻った。
任務達成の証明書を提示して受付から報酬をもらった。疑問は気になった段階で質問する癖がついているので聞いてしまった。
「ランクを上げたい時はどうすればいいんですか?」
「その時は受付ではなく、あちらの窓口に伝えるとランク上げの任務ができますが、あなたはまだポイントが貯まっていないので無理です。」
「それはどうすれば貯まりますか?」
「任務をこなしていくと溜まっていきますが、失敗してしまうことで減少します。Dランクに挑戦するには50ポイント必要であと20ポイントほど必要になります。Eランクでできる市街地での任務では1ポイントしか貯まらないのであと20回は任務をやる必要があります。ランクが上がると次のランクに上がるのに前のランクの2倍は必要になるので注意してください」
どうやらかなりめんどくさいタイプのようだ。最初が50だったので100、200、400、800となっていくのでいくらランクが上がって一回でもらえるポイントが増えてもかなりの回数をこなさないといけなくなる
「ありがとうございます」
「質問があったらいつでも聞いてください」
今はまだ昼過ぎくらいの時間帯なのであと5個掃除と動物を見つける系の任務をうけることにした。
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太陽が沈んだことで見つける系の任務はかなりの時間を使った。受付に任務達成の証明書を渡し、報酬を受け取る。1日で2〜3回行うので受付から最後にまとめて渡すように言われた。後15回くらい4日で終わらせたい。とりあえず森に帰って?寝ることにした。ここ疑問に思ったことが
「創造魔法で魔法は作れるのかな?」
ということである。できるなら転移や鑑定などの移動手段や情報を得る手段を持っておきたいからだ。あとは竜とか高位の魔物なら会話とかで来そうなので翻訳のできる魔法も欲しいところである。魔法を放つときに魔法陣が必ず出てくるのでそこから解析していく。地面に適当に掘った穴で簡単に部屋を作りそこで解析に専念した。独学であり、この世界のことをあまり知らない自分にとっては理解することが難しかった。途中で寝落ちしたことはある意味当然である。
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起きてから初めてしていたことにきづく。任務に行く気になれなかったのでカロリーメイトを作って食べる。わかったことは少なく、攻撃、支援、作成など目的により魔法陣がかなり違っていることだった。
・攻撃魔法
まると三角形を中心に形を作っている
込められた魔力量、性質、継続時間、威力、属性が書いてある
・支援魔法
まると五角形を中心に形を作っている
込められた魔力量、効果、継続時間、周りの影響力、バフ・デバフでは倍率が書いてある
・作成などその他の魔法
主に丸と六角形を中心に形を作っている
込められた魔力量、働きなどが書いてある
属性によって多少色の違いがあることや使われている図形以外のこと以外はほぼ同じで上位の魔法になるほど一般的に大きく複雑になっていくことがわかった。先に作っていく魔法は鑑定魔法である。おそらくその他の魔法に入るだろうと予測できるので丸と六角形を中心に描いていく。外側からこめる魔力量、働き、対象に干渉し情報をコピーすることを書いていった。なぜ描けるかって?書いてある文字は謎らしいが僕かしたら英語にしか見えなかったのである。
かなり簡単な作りだが完成したのでその辺の草に鑑定魔法を使ってみることにする。
【鑑定が使用されました。これよりこの魔法による古文書への干渉を許可し情報のコピーと表示を許可します】
謎の声が聞こえてきた。周りに聞こえているかは謎であるがおそらくできるのだろう。もう一度使用してみると
・エンガ草 世界中で繁殖しこの地域では生き残るために魔力を吸収した。丈夫で枯れにくい
という結果が出てきた。どうやら成功したようだが、これが世界に聞こえているとしたらかなりめんどくさいこととなる。夢中になって気が付かなかったがもう夜になっていて、お腹が減っていたようだ。カロリーチャージを作って食べながら転移や翻訳の魔法に必要になる情報を考察していった。これでひとつ目の魔法ができて創造魔法で魔法が作れることが証明された。しかし今日は異常に眠いので早めに寝ることにする。横になった途端にすぐに寝落ちしてしまっていた。
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鑑定魔法ができた頃の各国や冒険者ギルドなどによる会議では
【鑑定が使用されました。これよりこの魔法による古文書への干渉を許可し情報のコピーと表示を許可します】
「鑑定魔法だと?それに古文書への干渉?何を言っているんだ」
「これは我々冒険者ギルドが調べて誰が使ったかを特定していきます」
「何を言っている。それはエルゲス王国が調査する」
「いや我らパグデダント帝国が行う」
「我々全員で協力しようじゃないか」
会議どころではなく鑑定魔法の使い手や古文書などのことにいろんな国や組織が調査し始めた。