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◇アイノカタチ The Shape Of Love  作者: 設樂理沙
8/200

アイノカタチ The Shape Of Love 8

8.

" My Friend 友よ! 8 "

 ~カラオケデートの後で~


  だから、早く街木くんが彼女持ちなのかフリーなのか

調べないと、と思う。



 調べるって芽衣、街木くんに交際申し込まれたわけでもないのに。


-

それに、街木くんにとっては私なんてそうただの友達なんだから、

他に私よりもずっと親密な女友達なり、恋人がいなかったとしても

私のことなんて歯牙にもかけてないかもよ? 


 そんな風に自分を戒めてみたり。


 カラオケに初めて誘われてから数回、街木くんにいるかもしれない

他の女友達もしくは彼女のことを気にしつつも、瞬間そういうことを

忘れることもあるほど街木くんとのカラオケデートが楽しくて……。 

-


 でもやっぱりふと我に返ると、いつまでこんな関係でいられるんだろう?

とか他にも女友達がいるかもとか、そんなことが頭の中をグルグルするのだった。


 

 馬鹿だなぁ~、芽衣。

 何を気にしてるの?

 何を恐れてるの?



 元々私はボッチだったんだし、気にするのは止めたほうがいいよ。


  いつまで?



 決まってンじゃん。

 街木くんの気が変わって誘って来なくなるまでだよ。


 私から誘うなんて、絶対無い・・ンだし。


 絶対無い・・何て受け身で悲しい言葉なのだろう。


 8-2.


 学習とは、恐ろしいものだ。

 子供時代から学んだ自分のこと。


 誘われているうちはいい関係でいられるけれど、相手が誘って

来なくなるとそれにはやっぱり理由があって、そのまま私の存在は

忘れられ、いらない存在になっていくのだ。


 誘ってもけんもほろろに断られるのがオチだったと思う、今

振り返ってみても。(遠い目)


 いやまぁ、そもそも誘っくれた友達なんて過去に1人かっていう

無いに等しい数字なんだけどもね。


 それでも当時は期待してたんだよね。


 今まで仲良くしてくれてた子からの誘いが無くなった日のことを

忘れることはないと思う。

 これほど破壊力のある行為はなかった。


 せめて、もう会いに来れなくなったけど今までありがとう・・とか

もう昼休みは会いに来れないけど、帰りは一緒に帰ろう・・とか

何か一言あればよかったのにと思う、自分がいる。


 今でもものすごいトラウマになってる。

 だって今も、私から誘うことは無い。

 すぐにそういう思考になってしまうから。


 ほんの少しだっとしても、心を許した相手から、一方的に振られるなんて

こんな切ないことはない。



 街木くん?

 何の気なしに私を誘ってるんだろうけど、君は私の地雷だよ。


 私は地雷をちゃんと認識して、踏まないように冷静に対処しなきゃね。

 

 ドカーン。

 私は木っ端微塵になって、散ってしまうからさ。




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