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◇アイノカタチ The Shape Of Love  作者: 設樂理沙
1/200

アイノカタチ The Shape Of Love 1

MEMO


2021.08.16

{アイノカタチ The Shape Of Love }と表題を変えて

再upしてゆきます。


----------------------------------------



2020年2月29日  23:30頃


200話完結致しました。




街木芽衣  (まちぎめい) 24才     OL 

山本芽衣  (やまもとめい)     芽衣の旧姓 

街木歩  (まちぎあゆむ)      24才    リーマン(総合商社)


村野真理子  (むらのまりこ)    24才     ニート(自称勤め人)

                          大学の時の同級生

 

沢木薫 (さわきかおる)       17才     旅先で出会った少年


辰木剛 (たつきごう)        45才

辰木万寿(たつきます)         73才


柳井達江(やないたつえ)       62才      万寿の妹

柳井誠次(やないせいじ)        35才      万寿の甥


持田真凛 (もちだまりん)       21才     大学生/仲居(バイト)


百瀬奈々(ももせなな)         24才     OL (総合商社)

新田結衣 (にったゆい)        24才           〃

島田曜子(湯の花の宿/女将)      44才


羽田野彩芽(はたのあやめ)       20才      大学生/仲居(バイト)

             ・・・


 1.


" My Friend 友よ! 1 "


 私は幼少期の生育環境に問題があり、他者との関わり方や距離感が

よく分からない。


 ある時見たTV某番組のドキュメンタリーの中に、友人を作りたくても

作れないでいる大学生の姿があった。


 大学のどんな場所に居ても彼は異邦人のようだった。


 最初の挨拶までは交わせるものの、その先が続かないのだ。

 友人関係になれるまでの過程、そこまでの会話が成り立たないのだった。


 画面の中にいる男子学生は友人を求めてクラブ活動などにも

出向くのだが、誰一人として彼に声をかけない。一度であったとしても

彼と軽く話を交わしたことのある者はいるはずなのだが。


 彼と同じような熱量で友人というものを求めたことがこれまでに

あったか、なかったか、不確かだけれども私もまた彼と同じく異邦人に

変わりはないのかもしれない。


 なので大学生になった時、早々と友人関係を築いてゆく為に積極的に

動いているそこかしこの学生を遠巻きに眺めながら、大学生活の4年間も

きっと独りなのだろうなぁと思っていた。


            

1-2. 


 大学では学部が同じだと別の学科の生徒と同じ授業を取る

こともある。


 そんな中、違う学科の街木歩という男子学生と隣同士になった。


 2度目の授業の時も私は前回と同じ席に座ったのだけれど

街木くんも同じ元の席に座った。



 彼はうっかり教本を忘れたみたいで、先生の講義だけを聞いていれば

良かったうちは、ノートをとったりして凌いでいたみたいだけれど

教科書を読まないと分からない場面になった時、忘れたので見せて

貰えませんか?と私に頼んできた。

 


 その後3度目の授業で、私は風邪をひき欠席した。

 次の授業の時、彼はノートを私にどうぞ、と貸してくれた。


 月が変わり翌月になっても私はいつもの席に座り続け、街木くんも

同じくいつも私の隣に座り授業を受けたのだった。


 

 1-3.


 木々の新緑が美しく色づき、小さな小花をつけた植物が可愛らしく

首を傾げたように咲いていたり、スラリ凛と天にむかい咲いていたりする

そんな季節に街木くんは大学で唯一話のできる同級生になっていった。


 芽衣が街木という男子学生と自然と毎回隣同士に座るようになりつつ

ある中、周りの学生たちは徐々にグループ化していった。



 それを横目で眺めつつ、そこに入って行けない自分は寂しいだろうか?

と芽衣が胸のうちで呟いたのは・・


 街木歩と友達になれるかもしれない、そんな期待のこもった予感があって

内心そうであってほしいと願う気持ちと、もしなれなくても自分は大丈夫だと

喪失感でダメージを受けないよう、我が身をフォローする気持ちとが

綯交ぜになって出た呟きだったのかもしれない。


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