6,仕事とデート?
「研磨君こっちのお皿もお願いしていいかな?」
食堂から回収してきたと思わしき皿をワゴンに大量に載せて運んできたのは
お皿回収班のメイドさんだ
「またですか・・・今日は多いですね、別の方にも回して下さいよ、まあやりますけど・・」
「ごめんね~研磨君ってお皿洗うの早いし、綺麗になるって評判だから・・・」
__そう今やっているのは皿洗いこの前にやった仕事探しの中で自分に合って
なおかつ周りからの評判が良かったものの中の一つだ、その中からいくつか仕事を
することになったその中の一つが皿洗いというわけだ
そんなことを考えながら、どの世界でも自分のやることは
変わらないいんだなあと苦笑いするのであった。
「どうしたの?研磨君」
おっと、心配させてしまった気をつけなければ
とりあえずごまかしておくことにする
「いえ、それにしてもこの量は一人でやる量ではないと思うんですが・・・いつもより
明らかに多いですよね」
目の前に積まれている、食器の山を見ながら聞いてみる、もちろんその間も
手を休めることはない
「あら言ってなかった?今日はアルテミア様のお誕生日なの、研磨君の
ところはどうだったかは知らないけど、この辺では五歳の誕生日は盛大にやるの
五歳になるまでに死んでしまう例も多いから、よく育ってくれました
これからも、元気に育って下さいって願いを込めてね
だからたくさんのお客さんが来ていて洗い物も多いの」
「そうだったんですか、アルテミアさんってホントに五歳なんですか?」
割と本気で、気になって思わず聞いてみる
「研磨君もそう思う?私たちの間でも、噂になっているの、ホントは
もっと、歳を取ってるんじゃないかって、まああり得ないけどね」
「そうですよね、いくら五歳に見えなくても五歳は五歳ですよね」
「研磨君~お皿の追加ですよ~」
また先ほどと同じようにメイドさんが入ってくる
「またですか・・・はあ」
頑張ったすっごい頑張った、終わったのは、パーティが終わってから一時間後だった・・・
流石に次の日は休みにしてくれた、ちなみに俺の仕事はルウが管理してくれている
いわば上司みたいなものだ
この前休憩時間に聞いたんだが、どうやらルウはメイド長の姪にあたるそうだ
といってもルウの母は、メイドではなく大商人に嫁いで今はそこで会計の主任
を任されているらしい、モザンスウェーという店らしい今度案内してくれることになった
・・・今きずいたけどこれってデートのお誘いでは?・・・どどど、どうしよう
おれデートとかしたことないんだけど・・・
そんなこんな考えながら、研磨は眠って行った
数日後・・・
「知ってた、そんな都合のいいことはないって・・・ぐすん」
ちなみに今研磨は、二つ目の仕事、美術品磨きをやりながら話している
「元気だしなよお姉ちゃんだって、頑張ったんだよ」
研磨が話しているのは、メイド長の娘で、ルウの従兄に当たるアイだ
「じゃあなんでついてきたんだよぅ」
そうなのだ、昨日デートのつもりでルウとの待ち合わせ場所に
行ったのだが、お決まりなんてする暇もなくなぜか待ち合わせ場所にいた
アイの弟や妹のちみっ子達がたくさんいてそれどころではなかったのだ
「やっぱり恥ずかしいからついてきてってお願いされちゃって
断れなくて、しょうがなく了承したらちびどもも行きたいって
騒ぎ出して、止められなかったのよ」
「はあ、まあいいや、今度は二人っきりでってお誘いしてみようかな・・・
でも断られたらどうしよう」
その間も相変わらず手は動いていて、壺をピカピカに仕上げている
「よくそんなに、綺麗になるわね職人でもそんなにはならないと思うんだけど」
「そんなことはどうでもいいんだ、俺はルウが俺のことどう思っているかを
知りたいんだ、アイ何か知らないか?」
「そうね~あんたはお姉ちゃんのことどう思っているの?」
「え?・・・それは。綺麗で可愛いと思っているよ、飛びつきたいぐらい・・・
流石にしないけど」
「そう、それは良かった・・・」
「え?何、最後の方声が小さくて聞こえなかったんだけど」
「いいの、知らなくて私はそろそろ仕事に戻らないと怒られちゃうまたね」
「お~い、行っちゃった結局何て言ったんだろう?」
しばらく考えてみたけど、やっぱり分からなかったそこへ
「あ~いたいた、探したわよ研磨!」
「こんにちはアルテミアさん」
アルテミアがすごい勢いでやってきた、走ってきたのに一切息が上がってない
「訓練場に行くわよ!」
「え?、なんですか急に?え!?」
「問答無用!、説明は行ってからするわ」
そう言うと研磨の、腕をつかみ引っ張っていく
おおよそ五歳の女の子とは思えない力強さで
「ちょ、ちょっとま、あ~れ~」
テミアさんに追いつけるように頑張ります