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冒険者で異世界を!  作者: Catch262
第2章
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第8話 宿屋でまた雑談を

今回はのんびり回です。ゆったりとご覧ください。

 食堂にいるとティグリスが夕食を持ってくる。


「悪い。食材切れてたわ」

 

 そういって出てきたのは野菜炒めだった。


 「ある限りで作ったからバリエーションはねえがおいしさは保証するぞ」

 

 トレースは一口食べてみる。


 「美味しい......!なんで野菜炒めだけなのにこんなにおいしいの?」

 「そりゃ毎日料理してりゃうまくもなるよ」

 「そんなもんなのか」

 「そんなもんなんだ」


 そのあと会話はなくどちらもすぐに食べ終わってしまった。


 「ご馳走様」

 「うい。そんで、明日のご予定は?どうせこの後は部屋に戻って寝るだけだろ?」

 「まずはこの街からでなきゃね。明日はその下準備でいい?装備や食料とか買っておきたいしょ」

 「なるほどな。じゃあ明日は買い物だな。ギルド前にワープしてそこから店回るか」


 賞金首がギルド前にワープして大丈夫なのかな?と思った。

 実際危ない。知ってる人がいたら殺される危険性も高いからだ。


 「今賞金首だから危ないんじゃないかって思ったろ」


  なぜわかった。怖いわ


 「実際そうでもないんだ。1億越えの賞金首なら確かに有名度は高いが1億未満のプレイヤーは結構多いんだ。この世界の30%は賞金首だと思っていいぐらい」


 1億か。なら大丈夫だな。って思ったが少し疑問が浮かんだ。


 「ねぇ、さっきNPC殺したけど賞金首って上がってないの?」

 「あーそういえば上がってるかもな。確認してみるよ」


 前回はNPCを倒して500万アップだったから2500万ぐらいかな?


 「トレース、残念なお知らせだ」

 

 すごい言いたくなさそうな顔で報告する。


 「何?変化なしだったの?それはそれでいいんだけ」

 「その逆だ。『片腕の冒険者』」

 

 ん?嫌な予感がする。


 「まさか本当に残念過ぎるお知らせだったりする?」

 「ああ、結構残念だ。異名『片腕の冒険者』賞金首1億2000万」


 最悪だ。トレースは頭をガクンと落とす。


 「まさかこの世界にきて二日で異名持ちとはすごいな。普通の人じゃまずありえないぞ」

 「二回目のNPC殺したのはほぼティグリスがやってくれてたんだけどそれでも最後にとどめを刺した人の手柄なんだ」

 

 実際ティグリスが殺したも同然だった。そういえば今思えばティグリス相当強かったな。


 「ティグリスって相当強かったりする?」

 「なんだ。今は関係ないだろう。今は賞金首の話だよ」


 賞金首になった以上どうすることもできない。諦めが肝心だ。


 「そんなのどうだっていいよ。職業はなに?剣と銃使ってたけど」

 「あんましよくねえけどな。職業は、宿主だよ」

 「残念だけど宿主っていう職業はないみたいだね。最初に倒した武器屋のNPCは闇魔導士、道具屋の女性は......あれはなんだったの?張り飛ばしたり姿消してたけど」

  

 針は無限に出てくるし刺さったら麻痺になるしで厄介な職業だったな。


 「あれは暗殺者とかの職業だろう。詳しい職業まではわからねえが」

 「暗殺者なんて職業もあるのか、本当に豊富だね」

 「その豊富な中でも比較的弱い職業を選ぶやつもいるけどな」


 私のことか......だって職業多くて選ぶのがめんどくさくなった。


 「道具屋の女性は分かったからティグリスの職業教えてよ」

 「本当に知らねえのか。一回言ったと思うんだけどな」


 え?いつ言ったっけ?


 「まぁ後々わかると思うけど今言って悪いことでもないし教えてやるか。俺は騎士だ」


 今後一緒に行動するのが騎士だと思うと少し安心する。騎士について少し聞いておいた方がいいかな。


 「騎士......使用武器とアビリティは?」


 使用武器は大体想像はつくがアビリティは想像がつかない。


 「騎士の中でも色々あって俺は聖騎士で使用可能武器は剣、槍、ナイフ、弓、銃だ。アビリティは敵と同じ武器だった場合押し負けることがなくなる。だ」


 聖騎士、本当に職業が多すぎる。その分アビリティも豊富だ。それに比べて冒険者は......

 でも今更後悔してもギルドに行けないので変えることはできない。


 「話戻すが異名が付いた以上ギルド近くは控えようか。この辺りで色々調達するか」

 「それもそうだね。わざわざ遠く行く必要もないよね」

 

 ティグリスが立ち上がり行動しようとする。


 「それじゃ明日の予定も考えたことだし寝るか」

 「その前にちょっと聞きたことあるんだけどいい?」


 動こうとするティグリスを止める。


 「まだ20:30だし全然いいけどなんだ?」

 「なんで左腕に触れないの?最初に見た時から一言も触れないけど別に気にしてないよ?」


 ティグリスが椅子に座りなおす。


 「トレース、その腕は治したいか?」

 「なんで急にそんなこと」

 「治したいなら今すぐにでも治してやる。聖騎士のスキルに治療があるから可能だ」


 

 聖騎士のスキルの治療は自分の血を代償に相手の体の一部を戻すことができる。


 

「なら......」

 「ただ一つだけ条件がある。異名だ。『片腕の冒険者』って異名がついた以上片腕を治してしまうと異名が変わる」

 

 別に変るぐらいいいのではないか?


 「変わった後の異名は統一『世界を否定する者』になる。全プレイヤーの携帯にすべての詳細が載せられ逃げ場をなくす」


 なるほどね。要は異名は絶対っていうことか。


 「これゆえに異名持ちは異名に従って動いている。それでも戻したいか?」

 「そんなの聞いたら戻す気なんて出てこないよ」

 「だろうな。まぁトレースが腕についてなにか聞いてきたら答えるつもりだったんだよ」


 そういうことだったのか。なら左腕はこのままか。


 「でも店に買い物に行くとき左腕隠さなきゃいけないよね。どうしよう」

 「上から何か羽織ってばれない様にすればいいだろ」

 「確かにそうか」


 装備欄には最初から色々と入っているため結構便利だ。


 「んで?これ以上何か聞くことはあるか?」

 「いや、もうないよ」

 「そんじゃ明日は朝9時から行動開始で飯の時間には起きて来いよ」

 

 朝飯は7時から9時の間だから7時には起きて準備してたら9時になるな。


 「わかった。それじゃおやすみ」

 「ゆっくり休んどけよ。今日も色々あってどうせ疲れてるんだから」


 トレースは部屋に戻る。明日は買い物だ。先に何買おうか決めておこうかな......いや。めんどくさいし全部ティグリスに任せよう。NPCだもんね。

 

 それでも一応買いたいものは考えておく。武器ナイフのみとか装備とか回復薬とかもあるなら欲しいかな。


 色々考えながら風呂に入り寝る準備をした。


 布団に入るころにはある程度何を買うか決まっていた。少し楽しみですぐには眠りにつかなった。



 この世界にきて初めての仲間、それが何よりも嬉しかった。



見ていただきありがとうございます。

こういうのんびり回もたまにはいいですね。(まぁ次回の方がのんびりしますが)


感想やアドバイス等ありましたらコメントまで

続きが見たい!と思う方は高評価やブックマークお願いします!


次回は今週中には上がります(テスト期間なので投稿が難しいです)

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