表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲノム  作者: 劉・小狼
7/31

 7

 「なに? この手帳?……」

 聡子は不思議そうな顔をしたが壮一が差し出した

手帳を受け取り、手帳の中身を見た。

 聡子は手帳の中身を見た瞬間、顔色が変わった。

 聡子にはその手帳の中に何が描かれているのか、

すぐにわかった。

 壮一も聡子の顔色を見て、手帳に書かれていることが

ただ事ではないと感じ取り、

 「どうしたのだ?…… その手帳に何が

書かれているのだ?……」

 聡子に訊くと聡子は手帳を閉じて、壮一に手帳を返すと

 「私にも詳しくはわからないけど……

たぶん、その手帳に書かれているのは……

DNAに関することだと思うわ!……」

 壮一に言った。

 『DNA?……』

 壮一には聡子が何を言っているのか、さっぱりわからず、

首を傾げた。

 壮一の間の抜けた顔を見て、聡子は

 「早く言えば、遺伝子のことよ…… でも、女性の

変死事件を追っている貴方がなんでこんなものを

持っているの?……」

 壮一に訊いた。

 壮一は聡子から手帳を受け取ると自分の服の内ポケットに

仕舞いながら

 「ちょっとなぁ…… そうだ!このことに詳しい人を

お前、知らないか?……」

 聡子に遺伝子に詳しい人のことを尋ねた。

 「そうね…… 私が通っていた大学の峰岸教授なら、

詳しいかも……」

 聡子は壮一に峰岸教授のことを紹介した。

 壮一は早速、聡子が通っていた大学へと向かうことにした。

 「なんで、お前までいるんだよ?……」

 ちゃっかりと壮一に付いて、聡子まで大学に付いて来ていた。

 「別に良いじゃない…… それに私がいないと

誰が峰岸教授なのかわからないでしょう……」

 そういうと聡子はその場に壮一を残し、大学の建物内へと

入っていった。

 峰岸教授の部屋は大学の一番奥にあった。

 峰岸教授は日本でも指折りのDNA研究のスペシャリストだった。

 「早速ですが…… この手帳の中身に何が書かれているのか、

教えてもらえませんか?……」

 壮一は峰岸教授に茜から預かった黒い手帳を差し出した。

 壮一から手帳を受け取り、数ページ捲った峰岸教授は

顔色を変えた。

 峰岸教授の顔色を見て、聡子は

 「先生も気付きましたか!……」

 と言った。

 峰岸教授は色々な表情が入り混じった顔をし、壮一と

聡子の顔を見詰めながら、

 「これを何処で?……」

 と呟いた。

 「それはちょっと…… 捜査上の秘密で……」

 壮一がそう答えると峰岸教授は再び、手帳に目をやり、

 「これはDNAゲノムが書かれているモノですよ!……

それも人の……」

 壮一に告げた。

 『人の?……』

 峰岸教授のそんな言葉に壮一の顔色も変わり、眉間に

しわがよった難しい顔になった。

 「そう! この手帳に書かれているのは誰か、

人の遺伝子情報……」

 「でも、なんでそんなものがこの手帳に?……」

 壮一がそう呟くと

 「さあ、わかりません…… でも、人の遺伝子情報は

莫大な金を生むのですよ!」

 峰岸教授は壮一にそう言った。

 「莫大な金を生む?・・・」

 壮一が不思議そうな顔をしていると話を聞いていた

聡子が

 「一昔前までは人の遺伝子にはわからない部分が

多くあったの…… でも、近年の研究により、

その遺伝子情報は解明されたの……」

 というと峰岸教授は席を立ち、壮一達にお茶を入れながら、

 「そう! 遺伝子情報が解明された事により、

医学・医療に大きな進歩をもたらし、関連の企業らに

莫大な金をもたらすことになった……」

 と言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ