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ゲノム  作者: 劉・小狼
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 「まずは…… 何故、きみが僕の携帯電話の番号を

知っているのだ?……」

 壮一は緊張している夏海に何故、自分の携帯電話の番号を

知っているのかを訊いた。

 「え、えっと…… そ、それは…… バイトの先輩の

海那先輩から……」

 「か、海那?……」

 夏海の口から自分の妹の海那の名前が

出てきたのに驚いた。

 「何か、困ったことがあったら、連絡をし、

相談をしなさいと教えてもらったのです……」

 「そう……」

 夏海が自分の携帯電話の番号を知っていることに

納得した壮一は頷きながら、

 「で…… 電話でも言っていたけど……

TVでやっていた事件とはヒトゲノム研究所の

河野康隆さんのことかな?……」

 夏海に言うと夏海は少し俯き加減に頷いた。

 「で…… 何を見た?……」

 壮一は事件のことを夏海に訊いたが夏海は俯き、

怯えたまま、何も答えなかった。

 壮一は夏海の怯えように大体の見当が付いた。

 壮一は困った顔で夏海のことを見詰めながら、

 「わかった!…… 私が勤めている警察署の方で

君のことを保護してもらおう!……」

 というと夏海は更に怯えたように首を横に振った。

 「どうして?……」

 壮一には訳がわからなかった。

 壮一が困っていると、見回りに来たのか、壮一らの前に

制服を着た警察官が現れた。

 だが、その制服警察官は何処か、いつもの制服警察官とは

違っていた。

 そんな事とは気付かず、

 「す、すみませ……」

 壮一がその制服警察官を呼び止めようとすると制服警察官は

いきなり、壮一らに向かって、持っていた拳銃を構えると

発砲をしてきた。

 辛うじて、銃弾は当たらなかったが

 『まずい!……』

 咄嗟に危険を察知した壮一は夏海の手を掴み、

 「ここにいてはまずい! 逃げるぞ!……」

 その場から逃げ去った。

 制服を来た警察官は逃げる壮一らに向かって、更に発砲をした。

 何とか、銃弾に当たらずに逃げ切った壮一は

人気のない路地裏へと逃げ込むと息を切らしながら、

 「一体、どういうことだよ?……」

 と呟くように言うと夏海は躯【からだ】を震わせ、怯えながら、

 「や、奴らなの…… TVで放送されていた殺された人を

やったのは……」

 と言った。

 「や、奴ら?……」

 壮一は夏海が何を言っているのか、まるでわからなかった。

 壮一は躯を震わせ、怯えている夏海の両肩を掴み、

 「どういうことだ?……」

 と訊いたが

 「あの人達が殺された人を撃っている所しか、

見ていないから…… わからない!」

 夏海は首を横に振った。

 誰を信じて良いのか、わからなくなった壮一だったが

とりあえず、夏海を保護しないといけないと思ったが

誰を頼って良いのか、すぐには思いつかなかった。

 考えた末に壮一が向かったのは……

 高校の後輩で今は暴力団が経営しているラブホテルの

支配人をしている鮫島のもとだった。

 「先輩! 勘弁してくださいよ!……」

 突然、女子校生の女の子と一緒に現れた壮一を

鮫島は困った顔で出迎えた。

 「迷惑のはわかっているけど…… 頼れるのは

今はお前だけなんだよ…… 頼むよ! 匿ってくれよ!」

 壮一は後輩である鮫島に頭を下げ、頼み込んだ。

 「でも…… 何をしたか知りませんが今、先輩は警察に

追われているのでしょ?…… さっきも刑事らが

やって来ましたよ!……」

 自分の店に壮一らを捜しに刑事らが来たことを鮫島は

壮一に話した。

 「それはすまん!…… だが、この子を保護をしないと

いけないんだ! 頼むよ!……」

 壮一は一瞬、斜め後ろにちょこんと不安そうに

佇んでいる夏海を見ると鮫島に再び、頭を下げ、頼み込んだ。

 鮫島は困った顔をしながらもしょうがなさそうに

 「わ、わかりましたよ!…… 朝までですよ!」

 「た、助かるよ!……」

 「一番、奥の部屋を使ってください!……」

 壮一らを一番奥の部屋に案内した。

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