夏の風物詩 うちわ
涼を満たすうえで使われていが今はめっきりみなくなった道具はなんだろう。
で持ってあおぎ、風を起こす。
うちわは子どものころ、居間にも台所にも、確か玄関にもあった。骨は竹のものもプラスチックのものも。紙が破けていてもお構いなし。あれは、風を招くというよりも蚊を払うためにあったのだろうか。
うちわの歴史はとても古い 紀元前3世紀の中国に始まり、古墳時代に日本へ伝わったとされる。当初は身分が高い人が威儀を正すための道具だったが、室町時代以降に庶民の涼みや火起こし道具として普及し、江戸時代には日本各地で特産化が進んだ。
親しみが深いのは大相撲を仕切る行司が手にする軍配も「軍配うちわ」と呼ばれるものだ。戦国の世で武田信玄らが指揮のために用いたのも軍配であったことからすると、うちわは勝負事と関係がありそうだ。
そう考えると、うちわほど人との付き合いが長い道具は、なかなかない。風をあおぐ道具としては使われなくなったが現代ではアイドルや推しの応援風景へと継がれている。大きなうちわはアイドルにみてほしいという現れだろう。
うちわが織りなすのは この雰囲気だ。かぐわしい優雅さ。涼しくさせるに関してはハンディファンに軍配が上がるかもしれない、しかし、あおぐ所作が醸し出す涼しげな雰囲気は、うちわに軍配が上がる。




