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謎解きの答えは

 どうもシファニーです! 昨日は更新できず済みません。引っ越し前に中学時代の部活メンバーで集まってご飯行ってたら想像以上に時間かかっちゃいました。でも、楽しかったのでオーケーです。


 第122部、第3章第30話『謎解きの答えは』です。どうぞ!

「分かったって、どこにあるのよ」

「今、まさに目の前にあるんだよ」


 疑問を口にしたリィナに、俺は自信満々に言う。


「目の前にって、このイチゴ? 別に特別なところは無さそうだけど」

「そうだな。何度でも生えてくることを除けば」

「それがどんな傷でも治す果実、ってこと?」

「ああ」

「冗談? そんなわけないじゃない」


 リィナは父親の言葉を疑うような俺の言葉に反応したのだろう。少しイラついた様子でそう言ってくる。


「きっと、リィナのお父さんがこの果実を食べた時、実際に傷の治りが速くなったんだろうな。きっと、この野イチゴには普通じゃありえない量の生命力が詰まっている」

「どういうことよ」

「簡単だ。無機の守護兵、そしてこの野イチゴ。どちらもフェーが出していた生命力によって生まれているものなんだ。ここ、ちょうどフェーがいる場所の真上だと思わないか?」


 そう。生命力。無機の守護兵が生まれるのも、ここの野イチゴがどれだけ採っても生えてくるのも。ここ一帯が生命力で溢れているとなれば説明がつく。


「生命力? フェーが出してるって、どういうことよ。そんな力を持ってる狼なの?」

「俺の予想からすればな。あの白く輝く氷もその影響だと思う」

「……ほんと?」


 リィナは疑うように目を細める。


「まあ、確かに確証はないけどな」

「それに、そんなに生命力があるならフェーは治ってるはず。なんでフェーは治ってないの?」


 次に問いを投げ掛けてきたのはスノア。


「それについては俺なりの予想だが……スノアを守っていたんじゃないか?」

「私を?」

「ああ。スノアはあの部屋の中だけ時間の流れが遅い、って言ったよな? 俺なりに考えてたんだが、やっぱりそれは無理だと思う。時間を操るなんて能力、聞いたことも無い」

「で、でも、みんなもそう言ってたし……実際、私は大きくなってないでしょ?」

「それこそフェーの生命力を裏付ける証拠だと思う。なあスノア、フェーと一緒にいる間、寝てたことくらいはあるだろ?」

「寝てた? うん、もちろん」

「たぶん、その時にフェーによってとても長い眠りに就かされていたんじゃないか? 氷漬けにして、生命力で老化を防ぎ、長い年月を過ごした……これが時間が流れていない理屈なんだと思う。俺の経験上、それくらいなら可能なはずだ」


 世の中には数千年も生きる種族がそれなりにいる。俺たちエルフもそうだし、ドラゴンなどの伝説級の魔物の中にはそれ以上の時を生きられるものも少なくない。 

 ただその理屈には色々種類がある。エルフの場合は進化の過程で繁殖回数が減り、寿命が延びたと予想されている。ドラゴンは肉体の老化が遅く、多くの魔物を食らうことで体を維持している。逆に体が小さくエネルギー消費を抑えることで寿命を延ばしたり、肉体ではなく精神体で生活することで不安定ながらも寿命を実質無限にしている種族もいる。

 そんな中、フェーは圧倒的な生命力でその寿命を増やしていると俺は予想するわけだ。


 ちなみに、経験というのはリィナが森から魔力を分けてもらったことを差している。あれが無ければ俺も思いつかなかったかもしれない。


「じゃあ、フェーがずっと治らなかったのは……」

「スノアを守っていたからだな。そして、俺たちが来た。……これがフェーが扉を閉ざした理由なんじゃないかと思っている」

「閉ざした理由? 私たちを締め出したいからじゃないの?」

「違うはずだ。たぶん、俺たちが来たことでスノアの身の安全が保障された。だから、今度は自分の身を治すことに集中しているんだと思う」


 長い間、フェーにとっての最優先事項はスノアを守る事だった。だからこそつい先日まで自分の傷を癒すことはしてこなかった。

 だがスノアと俺たちが出会い、スノアの安全が保障されたことで自身の傷を治すだけの余裕が生まれた。そして今、フェーは自らの傷を治すためひとり部屋の中に籠っているのではないだろうか。


「じゃあ、怒ってないってこと?」

「俺の予想が正しければな。凄まじい生命力の持ち主なら、きっと1日と経たずに回復出来たっておかしくない」

「そ、そんなに早く?」

「人ひとりの老化を何十年も抑え、その間も遺跡の外にまであふれる生命力を漏らし続けるほど。その在り余る力を自分に集中させればな」


 その言葉を聞いて、スノアは嬉しそうに目を輝かせる。何度か口を開きかけて、その度言葉が出ないのは、あまりに嬉しすぎるせいだろうか。


 それだけ、フェーのことを大切に思っていたということだろう。種族が違う間柄のはずなのに。たぶん、崇拝の対象という以上の何かを抱いているはずだ。


 その様子に俺まで嬉しくなりかけたその時、リィナから不満が飛んでくる。


「ってことはどんな傷でも治す果実はないってこと? そんなことで納得されたら困るわよ! お母様はどうなるのよ!?」

「安心してくれ。たぶん、それもどうにかなる」

「っ……ど、どういう意味よ」

「フェーに、力を分けてもらえばいいんだよ」

 私、普段から友達と遊んだりするわけではないのですが、昨日は気が向いたのもあって行ってきました。高校生の中でほとんど最初で最後のお出掛けです。楽しかった半面、友達と遊ぶのって疲れるんだなぁと思ってしまったり。

 これから大学に行くにあたってこういうことも増えるでしょうし慣れていきたいのですが、慣れられるかなぁ……心配な私です。どうもシファニーです。


 それでは!

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