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テスト返却 3
続き
男は数秒熟考したのち、質問の意図に気づき絶句した。
もしYESと回答すれば、すぐさまその陳腐な嘘は剥がされ説教コースへと繋がるだろう。
勉強してこの点数のはずがないのだから。
しかし、
もしNOと回答した場合でも、すぐさま努力不足を指摘され説教コースへと繋がるだろう。
故に、
この質問は自分を叱るための口実に過ぎず、男の返答には実質的な意味をもたないのである。
問答無用で叱ろうとする教師の姿勢に、男は震え上がった。
男は震えた呂律の回らぬ声で、こう呟いた。
「勉強が足りてなかったみたいです。」
反省してることをアピールすると同時に、さりげなく勉強していたことをも示す。
【我ながら完璧だ】男はそう思った。
しかし、あろうことか教師はこの返答に対して血管を浮かび上がらせたのだ。
「勉強が足りてないから、この点数になってんだよねェ!??」
そこから、教師の壮絶な説教コースが延々と開始したのだ。
(なんてこった、このくそったれ!)男はそう思った。
男は教師の地雷をふんでしまったのである。