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5章 エピローグ

「え?私たちがさっきまで訓練してた場所が?」

「襲撃されてる!?」

「それってどういうことですの!?」


俺の言葉で驚く3人。

その言葉が本当なのかも、なぜそんなことになるのかも、全く分かっていないだろう。だが俺が詳しいことを言う前に、


「ダリヤ様。お知らせしたいことが」

「……何でしょう?」


「セシル様。緊急のご連絡が」

「っ!?な、何ですの?」


護衛の数人として通行人に紛れていた者達が、ダリヤとセシルに何かを耳打ちする。

そうすると一瞬驚いたように目を見開いた後俺の方に視線を向けてきて、


「ほ、本当だったんですね」

「なんでそんなことわかりましたの?」

「まさか事前に何か聞いてたりしたの?」


質問を投げられる。

襲撃を事前に知っていた理由が知りたいのだろう。俺以外護衛たちも知らなったようだからな。

ただ、


「個人的な情報網で手に入れたとしか言えないな」


「え、えぇ?」

「ゴトー君の個人的な情報網って、なんでそれの方が国の暗部よりも精度が高いんですか」

「ゴトーの不思議が増えましたわ」


全員首をひねっているが、俺の情報網なんて大したことはない。

伯爵経由でいくつかの種類なら情報を得られないわけではないが、その情報は他国の弱小貴族が持っているような情報だからな。国の暗殺計画などの情報は含まれない。

もちろん他にも商会の情報網とか他のマニアックな部分の情報を得ることはできるのだが、国の暗い部分の情報は得られないんだよな。


となると残るのはやはり、フィニアだ。

逸脱者の中でも情報関係の操作するのが専門で、宇宙の広い範囲で一定の人気がある動画サイトのチャンネルを持っていたりする。

そんなフィニアから昨日、


『ゴトー。王女様とかとの訓練を把握した国が、明日の午後襲撃しようとしてるんだって』


という連絡が来たのだ。

いくつかの情報局を操っている人間でもあるから、その情報の精度は高い。ということで、俺はその襲撃の情報を知っていたのだ。


「さて。それじゃあ3人は安全な場所に行っておいてくれ。俺は襲撃犯を仕留めに行く」


「えぇ!?デートはこれで終了ですか!?」


「当たり前だ。今はいつ襲撃されるか分かんないんだぞ」


「それはそうだけど。ゴトー君が一緒にいてくれれば安心じゃないの?」


「安心かどうかは兎も角、それをすると敵はまた市民に溶け込んでしまう。そうなる前にできるだけ数を減らしておきたい」


「それもそうですわね。今回はここまでで許してあげますわ。でも、次のデートで今回の分は取り返してくださいまし」


「分かった。できるだけ埋め合わせを頑張るとしよう」


なんか次回のデートの約束までさせられたが、これは良いだろう。特に困る物でもないし、具体的にいつと決めたわけでもないからな。

今はそれよりも、襲撃犯を仕留めるなり捕まえたりするなりするのが優先だ。

一応すでに捕捉はしてあるものの、この前の惑星にいた闇の魔力を使う暗殺者みたいなやつらだったらどうにかして逃げられてしまう気がする、できるだけ直接行って仕留めたい。


「キメラと違ってあいつらは魔力操作上手いし、レーザー関係の効きも悪いんだよな………」


敵のことを思い出してげんなりしつつも、油断してそうなやつらの背中にまずは風穴を遠距離から開けようと試みる。

結果として、


「あっ。いけた」


俺が到着する前に油断していたほとんどのやつらの背中に大きな穴が開いた。

というか、この結果を見る限り、


「魔法が使えるやつらはたいして多くない、か?」


そんな風に見えた。

敵の質もあまりよくないのかもな。ということは、あの暗殺者を送り込んできたのとは別の国か?


「分からんが、そこは適当にこいつらを拷問でもして聞き出せばいいか」


なんて考えていると。

全く手練れがいないわけでは無かったようで、俺の方へ攻撃が飛んでくる。

内容は鍼のような物だったりレーザーだったり様々だが、一貫して魔法は出てこない。道具に頼った攻撃ばかりだ。


「魔法を使った暗殺なんてほとんどないから当たりまではあるのかもしれないが」


消してそれは変なことではない。だが、違和感を全く感じないものでもない。

俺は漠然とした不安を抱えながらも、敵を処理していった。俺の魔法に対抗できるものは1人も存在せず、等しく腹に風穴をあけられて倒れていった。


「………では、あとのことは任せる」


「イェ、イェッサー!」


その後のことは近くにいた担当の警備兵に任せて俺はその場を離れる。

すぐにセシルたちの方を確認しに行ったが特に何かがあるということもなく。一先ず一連の襲撃は幕を閉じた。

損害は非常に小さい。


その後は色々と合ったもののその日のうちに終わり、夜。


「フィニア」


『どしたの?』


「助かった。おかげで大した損害もなく終わらせられた」


『ハハハッ!もっと感謝してくれたまえ~』


調子に乗った様子のフィニアに俺は感謝を伝える。

売られそうにあっていた少女が、よくここまで成長したものだと感じながら。

これで5章は終了!次回は6章!

……………なのですが、艦隊が多きなってから戦闘描写が長くなったり複雑になったりする点が改善できてないのでしばらくお休みさせてください(土下座

新しい方法を思いつかなければ今後のシナリオも大きく変える必要があるため、調整期間にします。


ただお休みするのもどうかと思ったので、短編を書きました!

「近衛騎士団長様にあこがれて」というタイトルで、もしかしたらこの作品のあるかもしれない未来の話になります!

ご興味あればお読みください……


あと一応、「VRゲームで攻略などせずに勉強だけしてたら伝説になった」というのも作者が書いた中で1番人気が出てるのでこちらもご興味あればお願いします。

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