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41.ガチ対策ですけど何か?

無事惑星降下を成功させた、と言って良いのかは分からないが惑星の大気圏内には入り込めた俺。

機体を捨てて即座に外に出て地上を制圧していく。

のだが、


「っ!?戦闘機体が破壊された!?」


俺の乗り捨てた戦闘機体が、空中で破壊された。

とはいえ、それ自体は特におかしい事ではない。侵入者が消滅させられるのは防衛設備がある環境において当たり前と言ってもいいくらいだろう。

だが、その方法が問題なのだ。

俺はその消滅の原因に、


「魔力が使われている。というか、今のは魔法しか使っていなかったか?まさか魔法特化を本当に持ってくるとはな…………」


エルフが来たら負けるとか冗談では思っていた。しかしまさか、本当に魔法の扱いが上手いやつが来るとは思っていなかったのだ。

まあ、とはいってもさすがに相手もエルフではない。人間だ。

ただ、人間ではあるにしても問題なのは、


「あいつら、俺のところに送られてきた暗殺者と同じやつだよな」


俺の感じとった魔力から考えて、使われたのは闇の魔法。

その使い方と癖を考えれば、間違いなく俺と地上戦で死闘を繰り広げたやつの仲間か何かだろう。


覚えてないもののためにもう少し詳しく説明すれば、逸脱者の技術者であるティアとの食事中に襲ってきて、閃光手榴弾により闇を打ち消してどうにか俺が勝利を収めた相手だ。

その仲間らしき連中がいるのである。

それも、


「1人じゃないな。2,3,いや、10人以上いるか?しかも固まってやがるな」


俺と同等くらいに戦えていた連中が、10人以上。今見つけているだけでも20人近くいるのだ。正直めちゃくちゃ不利だな。

しかも何かされても対応できるように、5人グループになってるのが2つ。そして8人くらいで固まって、しかも何か機械みたいなものを持ち込んでいるグループも1つある。


「ティアに新型貰っておいてよかった………」


喜べる状況ではないが、俺も手榴弾の新しい物をティアにいくつか作ってもらっていた。それを使って、まずは5人グループになっている2グループを全滅させる。

やり方はそう難しくなく、ただ風で手榴弾を包んで近くまで送り届け、闇に対抗された手榴弾を使う、と言った感じだな。

光に飲まれれば相変わらず闇が消えてしまうようで、完全に隙だらけになった敵を風で貫いて終了だ。


「これで捕捉できているのは8人のところだけになるわけだが、持ち込んでいる機械が何かわからないとどうしようもないな」


8人だけなら、閃光手榴弾を3回くらい使えばどうにかできるかもしれない。

だが、そこで一緒に持ち込まれている機械を使われるとマズいかもしれないわけだ。どういった機能があるのかもわからないし、もし触れた者の魔力を吸収するとかだったら俺はかなりまずい。

いくら俺の魔力量が多いとはいえ、8人と対抗できる程の量ではないのだ。そこでさらに吸収までされてしまえば、俺があの8人に勝つことは相当難しくなるだろう。

たとえ閃光手榴弾が使えても、全滅させられる確率は5割以下になる、


「とはいえ、本当に何かは分からんからな。適当に様子見しつつやっていくか」


幸いなことに、俺と同等の技量を持っていると思われた敵だが、得意なのは中距離までなようで遠距離から攻撃を仕掛ける俺には対処ができていない。防戦一方となっていて、向こうは特に何かができているということもなかった。

俺はこの間に、


「周辺の敵艦を落とせればいいんだよな」


惑星を守る敵艦を、惑星から撃ち落し沈めていく。

一応艦隊がいる場所に撃たないようにするのはもちろん、セシルやダリヤがいないかも気を付けつつな。

できるだけ艦隊から近くも遠くもないような敵をちまちま削っていくようにして、味方が一度に戦う相手の数を制限していく。

ある程度の数までなら継続的に来ても倒せるはずだからな。


「まあそこはどうにでもなるか。問題はやはり地上のやつらだな」


ある程度適当にやっても宇宙への支援はできる。

だが、地上の方はそこそこ本気でやらないとマズいだろう。一応遠距離だからこちらが一方的に攻撃で来ているが、8人も相手がいると俺が魔力切れで負ける。


「少し強いのをやって誘導する必要があるか?」


とりあえず何かやらないとじり貧だと考え、周辺の家などをぶつけつつその裏で少し強い風の魔法を放つ。

さすがにそれを薄い守りで受けるわけにはいかないと多くの者達が考えたようで、そこへ魔力が集中した。

となると当然、


「連携力不足だな。隙ありだ」


足元から風を入れこむことができて、2人ほどの足首を切り落とすことに成功する。

即死させることはかなわないが、痛みがあればそのぶん能力も下がるはずだし、血を失えばそれだけ頭の働きも悪くなるだろう。


「じわじわ削っていけそうだな」


と、勝ち筋が見えたと思い俺がつぶやいた瞬間だった。

足首を切り落とされた2人が、他のメンバーに何かを告げて、用意していた機械へと入り込む。生贄になって何かを呼び出す装置なのかと思ったが、


「ちっ。回復の方だったか」


俺のふざけた予想とは違い、1分もしないうちに足首が奇麗に治った2人が返ってくる。

どうやら敵が持っている装置は、回復用のポッドだったらしい、

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