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38.ストレス発散させますけど何か?

フィニアと会った後。

適当に死神として宙賊狩りを行なって戦闘艦の運転を訓練したり逸脱者の技術者であるティアシィ・オレンジの作った装備を試してみたり。


『ギャアアアァァァァァァ!!!!!?????』

『嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だぁぁぁ!!!!!!!!!!』

『死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくないいいいいぃぃぃぃ!!!!!!』


「お前たちの命乞いを聞く義理などないな………今日も社会に貢献出来て素晴らしい日になった」


宙賊の悲鳴を何度も聞いた。こうして定期的に狩ってもまだまだ出てくるんだから、宙賊っていうのも魅力的な職業なんだよなぁ。

まあ、利益を得てるってなら多少のリスクがあるのは仕方ないよな?俺に殺されるリスク、とか。


「シグマ。いくら稼げた?」


『かなり稼げました。ただ、それ以上にかなりの数の拠点位置が分かりましたよ』


「拠点か…………………まだ少し時間があるから、いくつか近場のものをつぶしてみるか。案内してくれ」


『かしこまりました。周辺から座標を検索し、ナビゲーションを行ないます』


収入もかなりあったし、宙賊の拠点をいくつか潰せた。

いつぞやのように誘拐されたドワーフがいるということはさすがになかったが、なんだかんだ違法奴隷のような奴らはいたな。

もちろん金ではないが財宝なんかもかなりあったし、さらにほかの拠点の情報なんかも見つけられたりした。


この船もステルス機能が使えるようになって、搭載されているAIのシグマだけでも小さい宙賊の拠点なら潰せるようになった。

俺がいない間もかなりの数の拠点をつぶしてくれることだろう。


「で、俺じゃないとつぶせない連中はとりあえず最低限回れたな?」


『はい。完了しました。ありがとうございます。これ以降数か月間はあまり警戒することなく単独で行動可能だと思われます』


「そうか。まあせいぜいじゃじゃ馬とか国とかと争いにならない程度に頑張ってくれ。お前じゃまだあいつとか軍とかの相手は厳しいだろ?」


『そうですね。ステルス機能により小規模な艦隊程度であれば対応できるようになりましたが、まだ腕のいい傭兵や中規模以上の艦隊の対応は難しいです』


「そうだよな。ステルス使っても当ててくるやつは当ててくるし、中規模以上だと広範囲の攻撃仕掛けてくるしなぁ」


俺もティアの改造が施されたこの船でなければなかなか相手にするのは難しいような連中だ。

まあ、シグマで小規模な艦隊と小さい宙賊の拠点程度なら対応できるというだけでも十分だろう。後は俺がやれば良いのだから。

そんな規模の敵、頻繁に出てこられても問題だからな。


「あっ。そうそう。いくつかセシルとダリヤの戦闘機体の映像は取ってきたから、このデータも学習しておけ。いつかはお前に余裕があるときに複数の戦闘機体を遠隔操作させてもいいかもしれない」


『かしこまりました。データを取得及び学習しておきます。また、ティアシィ・オレンジへ専用機の開発も依頼しておきます』


「そうしてくれ。あいつならお前の実力を計測したうえで最適な機体を作ってくれるだろう」


俺の船の装備や改造もティアに一存してある。一応シグマと情報交換しながら作っているようだし、提案も受けてくれることだろう。あまり手を付けたことのない分野だろうから、あいつもかなり熱が入るかもな。


まあ、そんなことを話したりやったりしつつ休暇を過ごして。

休暇が終わればまた仕事の時間となって、


「それでは行きますわ!!」


「かしこまりました。前回立てた作戦通りで構いませんね?」


「問題ございませんわ!!」


艦隊が発進する。

休暇中セシルやダリヤは立場を得るうえでの教育を再度徹底的に受けたらしく、かなりストレスが溜まっているように見える。というか、休暇の終わりの方はその辺の愚痴などに付き合わされた。あと、それを慰めるのにも。


「フィネーク。訓練しませんか?」

「あっ。良いですわね。私も混ざりますわ」


「分かりました!もちろんお手伝いします!!………あ、あの、少将もどうでしょうか?」


3人娘が訓練をするようで、俺も誘われる。

恐らくセシルやダリヤが求めたのはストレス発散のためだろうからそんなに俺が参加してガチな感じになるのも良くない気がするのだが、


「よし!じゃあ3人でゴトーを打倒しますわよ!」

「そうですね。ゴトー君には悪いですが、圧勝させてもらいましょう」


「えっ!?少将と1対3ですか!?さすがに専用機でそれは………」


「いや。かまわん。小官もその内容で参加しよう」


「えぇっ!?少将。良いんですか!?」


「まあ、ストレス発散の対象となるのも、立場上仕方ない事だろう」


「あっ。婚約者、ですもんね……」


納得したような顔をすると同時に、少しさびし気に視線を落とすフィネーク。

ただそれは俺が2人の婚約者であり、自分が婚約者にはなれておらずのけ者にされているから、ということではなく、


「私も、2人みたいに我がまま聞いてほしいなぁ~」


「…………プライベートなら構わん」


「本当!?嬉しい!!」


満面の笑みで喜ぶフィネーク。

実は、フィネークともすでに婚約者になっていたりとか………。

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