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6.裏切りですけど何か?

ついにこの作品も作者の新しく飽きているVRの作品に総合評価を超えられてしまった……(感慨深い

「ん?かなり強い攻撃だな」


俺が基地へと突入した後。基地へいくつか攻撃が炸裂した。

俺が突入した場所に近い場所が集中的に攻撃されており、俺を仕留めようという考えが読める。


「まあ、予想通りではあるな。予想外に攻撃する船が多いということは思ってしまうが」


敵が基地に攻撃を仕掛けてくるというのも考えられないことではない。多少基地が壊れても、突入した俺たち側がどこかに潜んでいるということは回避したいだろうからな。

だが、それにしてはあまりにも判断が速すぎるし、攻撃の威力が強い。シールドが突破されて1区画ぐらい一気に吹き飛んでしまった。

となると当然、


「この攻撃、味方からのものか」


味方と言って良いのかすら怪しい見方ではあるが、一応同じ国の軍の人間。

そんな存在からの攻撃ではないかと思われるな。俺という存在はかなり邪魔だろうし、始末したいと考える存在が多いのも間違いないだろう。

攻撃するのも敵基地だから、たとえ俺を巻き込んでも不慮の事故で終わらせられるなんて浅いことを考えている可能性もあるな。


だが、


「そこまでこちらの計画通りだと、分かっているのだろうか」


まずここまでのことを考えている余裕があることから分かっているとは思うが、俺に一切攻撃の影響は出ていない。

こうなることは事前に予想できていたので、風の魔法で瞬時に移動して敵基地のかなり深いところまですでに入り込んでいる。突入地点とは全く違う場所だな。そのためいくら突入地点に攻撃を繰り返されたところで、影響が出る可能性は限りなく低い。


「防衛に回れ!シールドの復活を急ぐんだ!」


また、敵側も俺にとって都合のいい動きを見せてくれる。

船内は混乱しているため、どれだけ始末しても俺の魔法で殺害されたのかレーザー攻撃に巻き込まれのか分からない。だから自由に動き回れる。実に素晴らしい状況だな。

お陰でかなり早い段階で、


「制圧完了した」


『おぉ。さすがは少将、早いですわね』

『私たちの方もそろそろ終わりそうです』


セシルとダリヤから返事がくる。ただ艦隊全体に伝えただけだったんだが、2人とも暇だったみたいだな。

ここまで数の差で攻めていると味方の攻撃も激しくなって、さらに敵が減ってくると戦闘機体ではできることがないのだろう。近づくと味方の攻撃に巻き込まれるだけだし。

…………あっ。もちろん、フィネークの遠距離攻撃は別の話だぞ。あれは味方が包囲して全く敵が射線に入らないとかでない限りたいてい活躍するからな。


「ふむ。でしたら、わざわざこの基地に攻撃を仕掛けてくる味方がいる理由をお尋ねしても?」


『うぅん。分かりませんわね。制圧完了という言葉を聞いてなお攻撃を続ける船がいる理由は不明ですわ』

『とりあえず護衛艦隊からは除くことになるのは間違いないでしょう』


ここまで話は続いたが、いまだにこちらに攻撃を仕掛けてきている戦闘艦が一定数存在する。もう隠す気はないという様子だな。

ここで完全に俺を仕留めてしまいたいのだろう。


『少将、どのようにされますか?必要でしたら裏切者として処分もできますが』


「うむ。まだその必要はないだろう。とりあえず無力化だけして、その後は映像等の確認をしてから判断することとする」


『イェッ、サー』


部下から手っ取り早く破壊して始末してしまうかという提案も来たが、一応話を聞き出したいので無力化だけにとどめるよう伝えた。

まあ、どちらにせよこちらへ攻撃している数隻が他の多くの船から狙われるのは間違いないな。


ちなみに他に隠れている俺を始末したい連中が攻撃してきているやつらを口封じのために仕留めるというのもあり得る。が、それはそれでそういうことが起きないように、こういった場合の裏切り者の対処をするメンバーも決めてあるのだ。

それ以外が参加するようならそいつらはかなり怪しいという判断になるし、もともと裏切り者を仕留める予定だった奴らが始末するなら対処も楽。


「これで間引きもかなりうまくいくな」


通信を切ってあることを確認してから俺は一人つぶやく。

元からこうしてこの近衛艦隊に裏切者が出るのは予想していたし、今回はそういった連中を始末するのも計画に含まれていた。

だからこそ敵と正面からぶつかって勝ったという成果を手にしたのにわざわざ基地まで制圧に来たわけだ。

セシルが戦闘機体に乗っているところなど実に攻撃するには楽だと思ったのだが、手を出してこなかったんだよな。

それで俺がわざわざ制圧までして体を張る羽目になったわけだが。


『少将。無力化が完了しましたわ。他に攻撃を仕掛けてきている船はおりませんこと?』


暫く基地の内部に保管されていたデータを取りつつ待っていると、セシルから連絡が来た。暇だったセシルがすぐに裏切り者だと思われる船のシールドをはがしてきたから早く終わったようだな。


「はい。現在そういった船は確認されていません。ただ、他にも数隻気になる船がありましたので。そちらの無力化もお願いいたします」


『分かりましたわ』


これで全てではないが数割の裏切り者は排除できると思う。

実に骨の折れる作業だった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 個人的には面白いですが、せっかくハーレムなのにキャラごとの展開の差が無いからかな…好かれるまでの流れも薄く感じますし… 気にして展開変えたらこの主人公の盤石なカッコよさが無くなりそうで悩ま…
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