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14.ジェット・ス〇リーム・アタックですけど何か?

「くっ!ダリヤがそちらに行きましたわ!」


「わ、分かりました!でも、1機ずつ処理していけば………」


悔し気な声を出すセシルと、その声を受けて気合を入れるフィネーク。現在2人は2人で協力して戦っていた。

それに対して攻撃を仕掛けるのは、


「見せてあげますよ。私と少将のコンビネーションを!」


「ダリヤ様。コンビネーションが必要な個所は特にないのですが」


「雰囲気です雰囲気!余計なことを言わないでください少将!」


ノリノリなダリヤと、少し疲れをにじませた俺だ。

さすがに3人を俺1人でさばききることはできないので、2対2で戦うこととなったのである。さすがにただでさえ強いセシルとダリヤが強化されているのに、そこに加えて今まで足手まとい枠だったフィネークまできちんと強い状態で加わったのだ。対処できるわけがない。


事前に俺とダリヤの間で作戦は共有してあり、現在はそれを実行している最中だ。

ダリヤはセシルに邪魔される前にほとんどの機体をフィネークへと送る。そして、


「まず1機目!………って、このペースだと倒せない!?」


「ふふふっ!気づきましたか。これが少将から教わった最強のフォーメーションです!」


「しょ、少将から教わった………ダリヤ様ずるいです!!」


何やらダリヤは最強のフォーメーションを俺から教わったとか言い出し、それにフィネークが嫉妬している。

ただ、俺が教えたのは別に最強でも何でもないんだがな?ただのジェット・ス〇リーム・アタックのフォーメーションだぞ。

縦1列に戦闘機体を並ばせて、真正面から見た時に1機しか来ていないように見せかける(ただしこれに関してはレーダーで正確な数を感知されるためあまり意味はない)。そしてそのまま近づいて行って、先頭が攻撃をしてすぐにどき、さらに後続が攻撃を仕掛けてどいて、というのを繰り返すフォーメーションだ。


元々被弾率を最小限に抑えるためのフォーメーションであるため、基本的に相手が1機の時に使うものになる。横から撃たれたら何の意味もないからな。

もちろん貫通されても問題があるから、先頭から最後尾の1つ前までの機体には盾(ドワーフ製)を装備させてある。貫通できるほど強い攻撃じゃなければもう少し武器を持たせたりして戦力に幅を作れたんだがな。


まあ、盾(ドワーフ製のかなり性能のいい物)のおかげでフィネークの機体から撃たれるレーザーであっても1機が破壊される程度で済んでいる。

そしてフィネークのレーザーはエネルギーのリチャージに時間がかかるため、


「さぁて。これで追いつきましたよ」


「あああぁぁぁぁ!!!!!負けたああああぁぁぁぁぁ!!!!!」


すべて処理しきれず追いつかれてしまったフィネークは、たいして機体に防御力もないためあっさりと破壊される。これで残るはセシルのみ。

なのだが、


「どうしましたの少将!逃げてばかりでは勝てませんわよ!!」


向こうは逆に俺を追い込んできている。

セシルはシールドを吸収して突破してくるから時間を稼げない上に、専用機になったから吸収した魔力でさらに強化されるんだ。本当に厄介である。

とりあえずシールドを吸われないようにひたすら逃げ続け、


「すごいですね。少将は生き残ってるんですか」


「っ!もう戻ってきましたの!?」


「ええ。ここからは私が相手ですよ。セシル」


「受けて立ちますわ!絶対に倒して見せますわよ!ダリヤ」


結局ダリヤが戻ってくるまでお互い大したダメージを与えられないまま追いかけっこを続けた。

俺の攻撃はすべてかわされたし、向こうの攻撃も当然当たらない。さすがに戦闘艦と戦闘機体では、いくら専用機だとは言っても機動力に差があるからな。

単独で逃げ続けるのであればそう難しくはないんだ。


やってきたダリヤはセシルに群がり、なんとなく2人で一騎打ち(操る人間単位)みたいな雰囲気を醸し出している。

セシルは、群がるダリヤの猛攻をしっかりとかわし細かくはあるが反撃も出しているな。さすがだ。

まあただ残念なことがあるとすれば、


「これでまず1機目ですわぁぁ!!!」


「あぁ~。やられちゃいましたね………ふふっ。計画通りですよ」


「っ!?つ、捕まれた!?」


わざとダリヤが隙を作り、そこにセシルの攻撃を誘導した。

まんまとそれに引っ掛かったセシルはほぼ半壊していると言ってもいいダリヤの機体にがっしりと捕まれ、動きを封じられた。抜け出そうと苦労しているようだが、さらにそれをけん制するように2機ほどが周りを囲んだな。

後は、


「セシル。申し訳ないですけどここは一騎打ちの場ではないんですよ」


「ま、まさか!?」


「はい。そのまさかです………では、あとはお願いしますね。()()


いたずらが成功して喜んでいるかのようなダリヤの声。

それを受けて、俺は、



「これでチェックメイトです」



ついている武装のほとんどを使用し、包囲しているダリヤの機体ごとセシルの専用機を消し飛ばした。

ジェット・ス〇リーム・アタックはガン〇ムに登場するフォーメーションの1つです。一応有名なものを選んだつもりですが、分からない人もいるかもしれないので………。

ジェネレーションギャップであり得るんですよね。

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