表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

105/244

65.罠でしたけど何か?

新作投稿しました。

さて、2人をいかせたわけだが、俺はまだこの基地を探索する。

とりあえずまだ見てないところを見回って………といってもフィネークの相手をしている間にほとんど確認し終えたから、あとはまだ少しだけ残っている探知し終わっていない場所を。

そのあとは、何か重要そうなものが置いてあるらしい気になった部屋をいくつか回るつもりだ。


「これとこれは回収確定だろ?そしてこっちは………」


さすがに気になるものに関しては目視で確認する。目視といってもカメラでの確認だったりはするけどな。

で、そうしていろいろと送っていき、


「これ、なんだろうな?」


気になるものが出てきた。


気になるとはいっても、ほかのものとは違う。ほかのものは純粋に使えそうなものだという意味で興味を示したのだが、これは有効性とかでの興味はない。

それよりも、


「でっか………」


気になるのはその大きさだ。

部屋丸々1つとまではいかないが、倉庫となっている部屋の4分の1ほどをそれだけで占めている。何かの機械であることは分かるのだが、見てもなにの機械かは分からない。

本当に不思議だ。

………しかも大きさから考えて、部屋の壁を壊さないと外に運び出せない。部屋の中で作ったのか、部屋の中で組み立てなのか。


「本当に何なんだ」


俺は好奇心が出てきて、その機械を調べてみたくなった。

不思議な機械ではあるが持ち帰っても文句は言われないだろうということで、壁を破壊し通路を確保する。それからその機械に触れて何か起きないか確認しようと、


「っ!?」


確認しようとした瞬間だった。

そのときにはすでに、俺の前の前の景色が変わっていた。


一瞬頭が真っ白になるが、すぐに理解する。罠が仕掛けられていたのだと。俺はまんまと敵の罠にはまってしまったのだと。

幸いなのは、


「防げたこと、か」


景色こそ変わったが、転移させられる系統の罠ではなかった。これも幸いだった。

この罠は単純に、人を殺すためだけの罠だったのだ。


「今の魔力から考えて、闇の魔法だな」


俺が顔をあげてみると、気になっていた機械から距離がかなり開いているのが分かる。俺は、一瞬で吹き飛ばされていたのだ。

使われたのであろう罠は闇の属性が使われていたと予想され、物理的に刺し殺すタイプのものだったと考えられる。俺が助かったのは、宇宙服の周りに風の防御膜を作っていたからだ。防御膜が罠として発動された魔法による物理攻撃パワーワードを防いでくれたのだと思う。


「魔力は完全に消えているし、もう罠はないか………」


俺はもう1度機械に近寄り、罠の有無を詳しく確認する。

先ほどのような魔法の罠はかすかであるが魔力を感じられるため、あるとわかっていれば気づくことはできる。だが確認できないということは、もう罠はないということだろう。


「………怪しいから罠を仕掛けたのか、それとも奪われたくないから仕掛けたのか」


罠を仕掛けられていたことから、いろいろな可能性が考えられる。だが俺には、この機械をもう持ち出さないという選択肢はなかった。


「では、そろそろ戻るか」


かなり時間を食ってしまったため、そろそろ出たほうがいい、俺はそのように考えて、フィネークたちが待つ船の近くへと飛んだ。

俺の後は、ぶつけたりしないように慎重に動かしながら機械がついてくる。大きいだけに、いろいろと気を使わなければならないんだよな。面倒なことだ。


「………あっ。大佐!」


「訓練生か。準備しろ。すべて積み終え次第すぐに出る」


「イェッ、サー!!」


俺たちは船に乗り込んだ。

正直フィネークにやってもらうことは何もないのだが、邪魔というわけにもいかずレーザー関係の機器のところに立たせている。正直レーザーを撃つ機会はあってほしくないのだが、何もさせないで罪悪感を持たれるよりはましだろう。


俺は若干フィネークの方にも意識を割きつつ船を起動する。

今回乗る船もまた足の速い小型艦だ。逃げる時には機動力と操縦性さえしっかりしていれば大概の場合どうにかなる。


「………大佐、すごい手際良いですねぇ」


フィネークがとても緊張感のない声で何か言っているが、無視だ。正直相手してられん。

すぐにでも出ないといけないんだからな。


「では、隊長たちとの合流に向かうか」


俺はギアを倒す。フルスロットルだ。

時間を稼いでくれているセシルたちに、合流しなければ。





《side???》

「なぁ。向こうの基地の罠が破壊され、」

「あぁ?うるせぇ!いま向こうの王女捕まえられるかもしれねぇだよ!だまっとけ!」


「いや、それより、」

「うるせぇっつってんだろ!てめぇは俺より下なんだから黙っとけばいいんだよ!」


「………(ちっ。無能が。なんで俺がこんな奴の下についてるんだよ)」


「あ?何か言ったっか?」


「いや、何も言ってない」


「そうか。ならいいんだけどよ。………いやぁ~。王女捕まえたら出世間違いなしだよなぁ」


「(捕まえられたら、な。なんでこいつは王女がおとりだって気づかないんだよ………って、こいつは向こうの基地が襲われたことも気づいてないのか。愚かだな)」

新敵フラグ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 俺は若干フィネークの方にも意識を咲きつつ船を起動する。 今回乗る船もまた足の速い小型艦だ。逃げる時には機動力と操縦性さえしっかりしていれば大概の場合どうにかなる。 ………………………
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ