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05 入学です。

 


  両親に両手を繋がれやって参りました入学式です!女子の制服は白のプリーツワンピースにコバルトブルーのリボンタイ男子は白のブレザーにコバルトブルーのタイだ。胸元には学園の名が入った金のエンブレムがついている。有名デザイナーが手がてけいるだけあってかなり素敵だ。

  そして校舎というと…流石金持ち学校、造りが凄い…1590年頃から盛んになったと言われるバロック様式を取り入れた重厚感漂う校舎は、海外のパブリックスクールのようだ。小、中、高と校舎は違えど広大な敷地の中にある。

  ここで私のこれからを左右する乙女ゲームが始まるのだ。私は悪役令嬢ではないので、今の所は普通に生活すれば大丈夫だろ。乙女ゲームの対象者とはいえ、まだ1年生だ。頭角を現すとはおもえない。とにかく男子との関わりは必要最低限、君子危うきに近寄らず!だ。

  「やっぱり家の子が1番可愛いいなぁ」「あら、貴方と私の子よ?当たり前じゃない。」止めてくれ、耳が痛い。朝から家族に制服姿を褒められた時は得意げだったが、褒められ過ぎると頭が痛くなる。想像以上にウチの家族がヤバい。確かに鏡を見て可愛いとは思ったよ!今日は長いミルクティー色の髪をポニーテールにして、兄からのプレゼントである白のレースリボンをした私は文句なしに可愛いかった。前世と比べたら全てのパーツは完璧だ!だかしかし!褒めすぎだ。

  朝から疲れ果てて車の中でぐったりしてしまった。そしたらお菓子を貰えたのが嬉しかった。



  大聖堂のような場所での入学式も滞りなく終わり教室に案内される。期待を裏切らないホテルのロビーのような煌びやかな部屋が教室とは…馴れんな。まぁ、通えば馴れてくるだろ。いかせん前世を思い出してからどうしても庶民の気持ちになってしまう事がある。今日は簡単な自己紹介を終えると解散ということだ。

  親達はサロンで懇談会をしているらしい。隣の席になった桐生 雅ちゃんと手を繋いでサロンに向かう。まぁ、スルッと友達になったが何と彼女は攻略対象者の許嫁になる悪役令嬢予備軍なんだよ!早速お友達GETだぜ脱ボッチ!なんて言ってられんのだが、まぁ、所詮悪役令嬢も6歳。今から矯正すれば間に合うかな?私の人見知り設定も前世の記憶のお陰でなりを潜めてるからね!雅ちゃんは日本人形のような真っ黒な髪に肩までの綺麗なストレートヘアーだ。目も黒目がちで小動物みたい。将来は生気の掛けた日本人形のようになるんだよね…。阻止したいな。「乃蒼様はスターブロッサムに参加なさるのですよね?お兄様の西条様もそうですし。」私の胸元を見ながら聞いてくる。食べこぼしかな?車の中でお菓子食べちゃったし。「ふぇ?」おっと変な声でた。そう、乙女ゲーム御用達の特別階級のアレです!私の胸元には学園のエンブレの下にスターブロッサムのバッチが付いている。モブはモブでも私はハイスペックモブですから!勿論特別階級です!

  「乃蒼!」えっ?噂をすればお兄様?が爽やかな笑顔で駆け寄ってきた。私達の前まで来るとニコニコしながら「早速お友達が出来たのかい?」とユルユルの顔をしている。「お久しぶりです西条様。」私と手を繋いだまま綺麗なお辞儀を披露する雅ちゃん。「久しぶりだね桐生さん。乃蒼の事宜しくね?」「はい!」ニコニコ雅ちゃん可愛いなぁじゃなくて「え?お知りあいですの?」こりゃビックリ!「乃蒼はパーティーに出ないからね。だいたいの人は既にパーティーで顔合わせが済んでいるんだよ。出来たら学園なんて通わしたくないけど…義務教育だからしょうがないよね。」「分かりますわ。」私は分からない。「それよりお兄様、どうしてここへ?」「乃蒼を迎えに来たんだよ。父様達はサロンだろ?スターブロッサムでお茶でもしながら待とうと思って。」禁断のサロンに私のテンションも鰻登りだ。恥ずかしいから隠すけどね。





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