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04 家族を紹介します。

  さてさて空腹を抱えてやって来たのはブレックファストroomと言って朝食専用の部屋だ。イギリスカントリー調のリバプール柄の壁紙に絹カバーの猫脚ソファー。マホガニーのアンティークテーブルの上には温かなイングリッシュブレックファスト。ポリッジに目玉焼き、ベーコンにトマトとマッシュルームのソテーそして香り豊かな紅茶!「お腹が空いたわ…」思わず呟くとテーブルに既についていた家族が笑う。そう、料理にしか目がいかなかったが家族が揃っていたのだ。


  「おはよう可愛い子、1人でも良く眠れたかい?」父が苦笑しながら立ち上がり私を抱っこしてソファーに下ろしてくれる。真っ黒の髪を後ろに撫で付けグレイのスリーピースを着た、かなりの男前だ。そう言えばピカピカの1年生になる為、昨夜から1人寝を敢行したのだ。多分その時の心細さがきっかけで、もしかしたら前世を?と思っている。6歳児には中々の冒険だ。本来令息や令嬢は幼い頃から1人寝をするのだが、そこは私に甘い家族だ。今まで父と母のベッドや、兄のベッドに潜り込んで眠っていた。「相変わらず食いしん坊ね!」私のすぐ隣で涼やかな声で笑うのは、私と容姿が良く似た母だ。ミルクティー色の髪に茶色に緑が混じった瞳は祖母がイギリス人だからだ。だから何と!6歳にしてバイリンガルさ!ラッキーだね!後はイタリア語を習得したいと思っている。旅行に行くなら言語は話せた方がいいよね。スパゲッティにピザ、イタリア料理って本当に美味しい。「父様母様、乃蒼がお腹を空かせているので朝食にしましょう。」にこやかな微笑みを浮かべるのは父と良く似た黒髪サラサラヘアーの兄だ。確かゲームでは金髪だったような…そもそも無理がある設定だ。祖母も金髪ではないし、イギリスの親族にも金髪はいない。乙女ゲームの対象者はカラフルな髪色が多い。しかしここは紛れまもなく現実だ。兄の髪色しかり対象者の髪色も普通なのだろう。青とか赤とかいたらビックリするわ。まぁ、ちょっと見てみたかったけどね。

 

 

  家族揃って食べる朝食は最高だな。隣で母が世話を焼いたてくれるが、1人でも綺麗に食べれる。嬉しそうだから何も文句はないが…。凄い、改めて凄い幼児扱いを受けている。恥ずかしとか?所詮この世に生を受けてい6年だ。前世の記憶があろうと私は6歳!気にしない!

  「学園の準備は整ったのかい?」父が朝食後の紅茶を飲みなが笑顔で訊ねてくる。待ってくれ、お口の中にはデザートの白い高級イチゴが入ってる。「父様意地悪はダメです。乃蒼が大好きなイチゴご食べてる時は見守らなければ。」いや、見守ってもらわなくてもいいよ。慌てて咀嚼してゴックン「終わりましたわ、お母様と準備したのよ?」ね?と2人で笑う。

  「一緒に通えるね、乃蒼。」「えぇ、田中さんも一緒よ?」田中さんは母と兄と私の運転手さんだ。車を多様しないので3人でお世話になっている。移動の多い父の運転手さんは勅使河原さんだ。星條学園では初等部の間は全校生徒が車での通学が義務付けられている。まぁ、お金持ち学校だからな。子供の頃は誘拐されやすからしかたない。それよりも運命を変えるべく活動しなければ。

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