ビッチから見たツンデレ
二話目。
ヒスイからみた姫乃の話。
僕が通っている学園の高嶺の花—――黒恵 姫乃。
幼馴染でもあるから、黒恵の黒をとって黒と呼んでいる。
黒は僕でも認めているほど美少女だ。痛み一つ見つからない綺麗な黒い髪に、スラリとのびた綺麗な足。それに肌はもちろんとても綺麗だ。
―――僕も負けてないけれど。
よく男子がどっちの方が可愛いかなんて話してるけど、黒と僕は系統が違う。
黒は美人で僕は可愛い。わかってないね
だが彼女は残念系美少女である。
微笑めば絶対に数人は落ちるし、もっと積極的に話しかければ周りに人が途絶えなくなるだろう。
でも黒はそれを嫌う。
「別に支障はない程度に話しているし、大勢の人が苦手なのよ」
話し方もどこか冷たい感じがする。
まぁ、けっこう大きな家のゴレイジョ―だからしかたないかもしれないけど。
―――話が脱線した。
自分から好んで一人になるのはさながら猫のようだが、こいつはそんなに可愛いもんじゃない。
暴力(主に鞄)は振るってくるわ、パシられるわ散々だ。
だが極稀に、極稀にデれてくれるときがある。
いわばツンツンデレだ。
ツン一つではない、二つだ。もうツンが9.8割を占めている。
「―――デレた時は可愛いんだけどなぁ」
僕と黒は同じ家に住んでいる。
ラノベみたいなラッキースケベはないが、黒の気の抜けた寝顔を見られるのは役得だろう。
そんな中ふとリビングの机の上に置いてある彼女の本に目が行く。
題名は「拷問 100選」
黒らしいと思わず笑みがこぼれた。
この二人は相変わらず拗れそうな匂いがぷんぷんしていますが、書くのは楽しいですー!
見てくれてありがとうございました!




