黄昏レコード 上

第三章 自然

間奏曲4

あの日から毎日話すようになった僕とアオイは、

友達の印にと、ある丸い円盤をもらった。

拾ったといって父に見せると、

これは異国の『例枯御駑(レコード)』というものらしい。

ちょうど外国船が来ている時期だったので、

そのれこーどを聞く機械を貸してもらって聞いてみたのだ。

心に響くような綺麗な音が流れたが、

この国にはない音で、金属音に近いといったところだろう。

外国人は、『御留午尾瑠(オルゴール)』と言っていたが、

なんのことだか....。

緑色が目立つ例枯御駑(レコード)だった。