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間奏曲2
「あれ?......カッパ?」
次の日の昼。
米屋さんの前にカッパがいた。
カッパは普通ニ、三匹で行動しているのをみているのだが、
目の前のカッパはまるでいじめられているの僕のように、
一人で小川を眺めていた。
「何で僕だけ人間が見えるんだろう。」
いつもは聞こえないカッパの声が聞こえ僕は驚き身をすくめた。
ただ驚いた理由は他にあった。
(このカッパ、僕と同じだ。)
そう思ったとたんに、
カツカツと下駄をならしながらカッパに近づいていた。
「君、カッパでしょ?」
無意識に話しかけると、案の定相手も僕と同じように身をすくめこちらを向いた。
「え!?、き、きみ見えるの!?」
「そうだよ。僕だけ、がね。」
大層驚いた顔をしたカッパは、
もともと青い顔をもっとい青くさせた。




