「番長補佐 支倉 劉希」 Part5
bloodray:今回は、2日続きで投稿です。
頑張ります!!
劉希 :無茶すんなよ。明日郊外学習だろ。
bloodray:お前が俺のことを心配するなんて・・・・・
悪いものでも食ったか?
劉希 :お前、酷いな・・俺を何だと思ってるんだ?
不可侵先生なんか俺の性格を『温厚』
なんて書いてくれてんだぞ。
bloodray:不可侵先生、有難うございます!!
では、Part5、スタート!!
俺は次の日、霧道に呼ばれた。何でも相談があるらしい。
でもコレが女の子だったらいいのにさ。俺も他の先生が書いている
ラブコメに出演してみたい・・・と思ってみたりして。
でも、霧道が相談なんかあんのか?全てあのマイペースで乗り越えると思っていたんだけどな。
そして、放課後、学校の裏の公園に来た。
そういえばここ、合格発表の時、俺が命からがら逃げてきた所じゃないか。
「おーい、劉希。こっちだ。」
霧道はブランコに座っていた。
ていうか、今俺のこと劉希って言わなかったか?大抵はふざけて
「劉ちゃ~ん」って呼ぶのに。
やっぱりあいつ、昨日の夕方からおかしい。あんなに静かになるなんて。
「劉希、こっちに座ってくれ」
と、隣のブランコを指差した。
「お・・・おぅ。」
俺は指示どうりそこに座った。
その後、5分ぐらい静寂が続いた。
おい、と俺が口を開いた瞬間、
「俺の中学校時代の話、聞いたってな。どう思った?」
突然、霧道が口を開いた。
「いや・・・真面目に凄いなって。強いし仲間思いだし・・・・
「ふっ、仲間思いね・・・強いか・・そんなん本当の強さじゃないんだ。」
え?いきなりコイツは何を言い出すんだ?それになんでこんな真面目なんだ?
「おい、本当の強さってなんだよ。あの時何があったんだよ。」
ここまで来たら知りたくなるのは当たり前だ。
「どこまで聞いたか知らんが、一応、あの喧嘩の所から話すよ・・・
俺はその喧嘩に、一人仲間を連れて行ったんだ。ソイツは弐宮って言うんだけどな。
最終的には、その決断が馬鹿だったんだよ。
そして、俺たちは時間どうり決闘場所に行った。
相手はざっと3000人で、まぁ、その時はお気楽だったんだ。軽く殺れると思ってた。
でも、現実はそんな易しくなかった。1時間ぐらい暴れ続けてやっと半分倒せたぐらい。
もうそのころは俺も疲労して、弐宮が主戦力で戦ってた。
俺の問題だって言っておいてなんなんだろうな・・・・。
そして、俺ももう足がガクガクになってきた時、俺は一瞬、油断した。
刹那、後ろから釘バットを持った奴が俺に殴りかかって来た。
俺は反撃が不可能な体制をとっていた為、避けることも出来ず、ただただ硬直していた。
もう当たる!・・と思った時、目の前に影が現れた。弐宮だった。
釘バットは弐宮の頭に当たって、俺の額に鮮血が飛び散った。
それでも、弐宮は何とか釘バットをなぎ払い、ソイツを倒した。
でも、頭への一撃は致命傷だった。弐宮はそのまま地面に倒れこんだ。
そこに、相手側がやってきて、倒れている弐宮を滅多打ちにした。
弐宮が動かなくなり、相手は俺のほうによってきた。
俺はというと、あの時から体が動かなくなり、突っ立っていた。何も出来ずに。
すると、弐宮が血まみれの顔でこっちを向き、ニッと笑い、こう言った。
「霧道さん、逃げてください。今までありがとうございました。俺は幸せです。」
と。その瞬間、俺の中で何かが切れた。俺の体は、自然に隣にあった木刀を持ち、
相手のほうへ駆け出していた。そこからは覚えていない。ただ、相手を全滅させ、
見に来ていた奴等の女までも殺したことだ。
そして、何より弐宮を殺してしまったことの罪悪感が今も消えていない。
だから、あまり俺のことは知って欲しくはなかったんだけどな。俺から言っちゃたな。
長話、ごめん。」
俺はあの時より驚愕した。コイツがこんな重い過去を背負って生きているこ事に。
俺がゲームをやって1日中過ごしていた間にこんなことがあったなんて。
「じゃあ、その弐宮って人は・・・・・・」
「死んだ。俺が殺したも同然だ。アイツには夢があった。先生になるって夢が。
俺はアイツを俺のつまらない現実に引き込んで殺したんだ。」
「なら、あの幸せっていうのは・・・・・?」
「アイツの家庭は崩壊していた。幼いころから両親に暴力を振られ、クスリ漬けにされ
最低の幼少時代をすごしていたんだ。だからアイツは俺たちとつるんでいるほうが
何倍も楽しかったんだろう。だが、、アイツの遺体は親戚に引き取られた。
俺たちはアイツの最後を見届けることが出来なかった・・・。」
なんてことだ。アイツはこんな重荷を背負いながら戦ってきたっていうのかよ。
「ごめんな、こんな重苦しい話しちまって。」
「でも、何で俺にこんな話をしたんだ?」
「お前が、あの時の弐宮と同じ場所だからだよ。もう、俺は誰も失いたくない。
辞めたければ辞めて欲しい。劉希、頼む!!」
アイツは頭を下げてきた。
ゴスッッ!!
俺はコイツの頭を思いっきり殴った。
「いってぇ!!何すんだ!いきなり!!」
「お前の考えが幼稚だからだよ。何だって?全て自分が悪い?
そんなんただ自分を痛めつけたいだけじゃねぇか!今の話聞いてもっとお前のことが心配になったわ!!
俺は辞めねぇぞ。自分が補佐やれって言ったんだろ!!この責任逃避ヤローが!!」
「何!?って言うことは辞めないってことか?いいのか?俺の周りは危険だぞ。本当にいいのか?」
「おうよ!!どんとこい!!お前も見たろ。俺は喧嘩強えぇんだよ。ヤンキーなんか敵じゃねぇ!!」
当たり前じゃねぇか、もう俺には舎弟も出来ちまったし、顔も知られてるんだ。
今更逃げられねぇ。
「・・と言うことは、今までどうり俺たち・・・」
「そうだよ。番長、改めて宜しくな!!喧嘩じゃ俺も日本一だ!!」
「なにィ?!なら俺は世界一だ!!劉ちゃん!ホントに宜しく!!!」
あ、劉ちゃん戻った。
その日、男の笑い声が校舎に響いた。
bloodray:今までで、一番疲れました。
では、劉希とか出てきませんが、おやすみなさい!!
お先がよろしいようで!!