表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法を持たぬ者、異世界で最強と呼ばれるまで  作者: Mr.Raffi
異世界への呼び声
1/2

最強格闘家、スパーリングの帰り道で異世界へ

こんにちは、はじめまして!


この物語は、UFCで無敗記録を持つ最強格闘家が、ふとした瞬間に異世界へと召喚され、魔力ゼロで「役立たず」と烙印を押されながらも、自らの拳と頭脳で世界に立ち向かう物語です。


本格バトル、ブラックユーモア、そして少しの感動をお届けできればと思っています。


異世界でも強さは魔力だけじゃない…というところを見せていきたいです。


どうぞ、よろしくお願いします!

「ボム!パァク!パァク!ウーシュ!」


熱気に満ちた道場に、打撃と受けの音が響き渡る。ゴムマットが敷かれた床の上で、レイヴンは師範に向かって連続攻撃を繰り出していた。

素早いジャブを左から打ち込むが、難なく防がれ、回し蹴りすらも簡単にいなされてしまう。


しかし、師範が反撃として放ったスピニングエルボー(回転肘打ち)を、レイヴンは素早く身をひねって回避する。


「この戦い…まるでアクション映画のワンシーンだな!」

マットの端で見ていた一人が、興奮気味に声を上げる。

その場にいる全員の視線が、世代を超えた二人の格闘家に集中していた。


「まったく、うちの弟子はすごいもんだ」

師範は満面の笑みを浮かべ、今度は90度の回し蹴りをレイヴンの頭めがけて放つ。


「いえ、師範の方こそすごいです。僕の攻撃、ほとんどすべて防ぎましたから」

レイヴンはそう言いながら、笑顔でそれをかわす。


彼はそのままローキック(足元への蹴り)を繰り出し、師範のふくらはぎを叩いた。

その一撃の強さに、道場の他の生徒たちも思わず動きを止めて振り返る。

師範はそのままマットの上に尻餅をついた。


「うっ、ごめんなさい…ちょっと本気出しすぎました。スパーリングのつもりだったのに」

レイヴンは近づき、手を差し出す。


だが、彼が助けようとしたその瞬間――

師範は座ったまま足払いを放ち、レイヴンを倒すことに成功した。


「はっはっはっ! まだまだ修行が足りんぞ、若造!」

師範は白いヒゲを揺らしながら大笑いし、倒れたレイヴンに手を差し伸べた。


「おいおい! 助けてやろうとしたのに倒すなんて、卑怯ですよ!」

レイヴンは不満げな顔をしながらも、差し出された手を取った。


「まぁまぁ、たまにはワシだって一発入れたいんじゃ。お前さんはUFCの選手で、250勝無敗じゃろう? いつも避けられてばかりでつまらんのじゃ」

師範は満足げに笑う。


「それがどうしたんですか…はあ、もういいです」

レイヴンはぼやきながら、「約束通り、僕が一回でも倒れたら僕のおごりですよ。師範が二回倒れたら、そっちがおごりです」と言う。


「本当に不公平なルールだよ…」そう思いながら、レイヴンは頭をかき、道場を出て、向かいのコンビニへと向かった。



---


その夜、街はにぎわっていた。

オフィス帰りの人々や通行人たちが、青信号を待っている。街の灯りがきらきらと輝いていた。


「プーッ!」

信号が青に変わる。

レイヴンはゆっくりと横断歩道を渡り、「MINIMARKET JAYA」と書かれたミニマーケットに入っていく。


エナジードリンクを二本手に取り、レジで会計を済ませると、自動ドアが静かに閉じた。


しかし、彼が歩道に戻ろうとしたその瞬間――

街の喧騒が急に遠のき、代わりに四方八方から驚きの声が響く。


まばゆいほどの光がレイヴンの目を照らし、彼は目を開けられなくなる。


そして――


すべてが、変わった。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


第0話は、主人公ヴァレンの現代から異世界への転移を描きました。これから彼がどんな冒険に巻き込まれていくのか、ぜひ楽しみにしてください。


読んでくださった皆さまの応援や感想が、何よりの励みになります。


お気に入り登録やレビューなど、いただけたら嬉しいです!


次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ