ルンバの日常
オレはルンバ。さっきから体が重い。全然、前に進まない。
にゃあぁ。
まぬけな猫の声が部屋に響く。
「てか、さっきからオレの体の上に乗ってんじゃねえ。仕事の邪魔なんだよ。」
面倒くさそうに猫はあくびをする。
「だいたい、ただ飯食ってるおまえとは違うんだよ。オレは掃除の業務をだな・・・。こら、ブラシにじゃれるな。それはホコリ取り用のブラシだ。」
猫は部屋を出て、玄関の方へ行った。
「全く、あいつがいると作業が進まない。でも、今日の仕事はこれで終わりだな。」
ルンバが充電して一服すると同時に玄関のドアが開く。ご主人が帰ってきたようだ。
「ただいま、ミーちゃん。よしよし。」
なんであいつだけと思うルンバであった。