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第八話 前編

 翌朝。冬葉は早朝に起床したものの何をする気にもならず、ただぼんやりとテレビを眺めていた。

 昨日は帰宅してシャワーを浴び、そのまま布団に入った。いつもの週末ならば蓮華との会話を思い出したりしながら楽しい気持ちですぐに眠りに落ちたものだが、昨夜はとてもそんなすぐに寝付ける気持ちではなかった。

 布団に入って部屋を暗くしても頭の中には藍沢と蓮華の言葉がグルグルと回り続け、答えの出ない自問を繰り返す。そうしているうちに朝がやってきてしまった。

 冬葉は眠さではっきりしない意識のままスマホを開く。開いたそこは蓮華の動画チャンネルページだ。一晩でコメントの数はさらに増えている。そのどれもがやはり悪意ある言葉ばかり。しかしそれと比例するかのように再生数は伸びていた。

 表舞台からいなくなっても動画をあげればこれだけの人たちが反応する。それほど蓮華の知名度は高いということだろうか。それともSNSで拡散でもされているのだろうか。


 ――そうだったら、やだな。


 冬葉は小さくため息を吐いて動画を再生した。綺麗なメロディが流れ始め、そのメロディに透明な蓮華の歌声が乗る。


 ――こんなに綺麗で素敵な曲なのに。


 冬葉は画面の向こうでギターを弾きながら歌う蓮華の姿をじっと見つめる。歌う彼女はとても綺麗で楽しそうだった。公園で話している彼女とは別の一面が見られて嬉しくもあり、そして悲しくもある。きっと彼女はずっと歌いたかったはずなのに、それをすることができなかった。自らをずっと責めていたから。

 曲が終わって動画は停止した。冬葉はぼんやりと画面を見つめる。


「……話、できたかな」


 海音とちゃんと話すことはできただろうか。海音はきっと蓮華のことを責めてなどいない。海音のした選択はたしかに蓮華の為を思ってのことだったのだろう。だが、それは彼女が彼女自身の意思で決めたこと。決して蓮華のせいではないはずだ。

 そのとき脳裏に浮かんだのは藍沢の泣き顔だった。蓮華を助けるために海音がした選択は藍沢を深く傷つけた。その傷が今でも藍沢の心には残っている。彼女を苦しめている。そんな彼女は冬葉のことを好きだと言った。本気だ、と。その言葉は冬葉に救いを求めているように思えてならない。


 ――わたしは。


 どうすればいいのだろう。昨夜から答えの出ない思考が再び繰り返される。冬葉は小さく頭を振るとノロノロと立ち上がって冷蔵庫を開いた。そして苦笑する。


「何もないや」


 冷凍食品すらほとんど残っていない。これではまた紗綾に呆れられてしまう。


「買い物行こうかな」


 家に籠もって悶々としているよりは良いだろう。気分転換に一人でどこかにランチへ行くのもいいかもしれない。そのとき思い出したのは藍沢と行ったカフェだった。


「……後輩さん、今日はいるかな」


 彼女は藍沢と海音が付き合っている頃のことを知っている様子だった。もしいるのだったら、その頃の藍沢のことを聞けたりはしないだろうか。

 聞いて何かわかるわけでもない。自分の気持ちに答えが出るわけでもないだろう。それでもきっかけにはなるかもしれない。藍沢から気持ちを告げられたときから心のどこかに引っかかっている何かを知るきっかけに。


「よし。行こう」


 冬葉は一人頷くと出掛ける準備を始めた。


 カフェはまだ開いていない時間帯だろうと冬葉はとりあえずスーパーに向かった。店は開店時間を回ったばかりのようで客の姿も少ない。


「今買うと荷物になっちゃうか……」


 まだ棚に並べられたばかりだろう野菜の数々を眺めながら呟く。さすがにスーパーで買い物をした後でカフェに行くのは順番が違う気がする。きっと紗綾がいれば「お姉ちゃん、要領悪すぎ」と言われてしまうだろう。

 その様子を想像して苦笑しながら冬葉はスマホの画面を確認する。紗綾からメッセージは来ていない。返信もしていないのだから当然だ。

 紗綾は蓮華のことを誤解している。しかしきっと冬葉がどんな言葉を返したところで紗綾のもつ蓮華のイメージは変わらないのだろう。きっと冬葉が何を言ってもダメなのだ。本当の蓮華の姿を見てもらわなくては。

 冬葉は小さくため息を吐き、店内をブラブラと歩く。


 ――とりあえず何を買うか決めるだけ決めておこうかな。


 そうすれば帰りにまたここに立ち寄ってサッと買って帰れるだろう。考えながら歩いていると「あれ……?」と近くで声が聞こえた。立ち止まって声がした方を見ると見覚えのある女性が冬葉を見つめて立っている。

 彼女はわずかに眉を寄せて冬葉を見ていたが、すぐに「間違ってたらすみません。冬葉さん、ですよね?」と首を傾げた。


「えっと……」


 冬葉はじっと彼女を見返したがやがて「あ!」と声を上げた。


「三朝さん?」

「はい。以前、ここでお会いしましたよね。三朝海音です」


 海音はホッとしたように「偶然ですね」と笑った。


「はい。本当に……」


 冬葉はどう反応したら良いのかわからず、曖昧に笑って頷くと彼女はそれをどう受け取ったのか「すみません」となぜか謝った。


「え?」

「冬葉さんって馴れ馴れしく呼んでしまって」

「いえ、それは全然」

「蓮華からは冬葉さんっていうお名前しか聞いていなくて」


 そのとき初めて冬葉は彼女に名乗っていなかったことに気がついた。


「すみません。以前、お会いしたときもちゃんと名乗っていませんでした。桜庭冬葉と申します」

「桜庭さん」

「はい。でも冬葉でいいですよ」

「じゃあ、そう呼ばせていただきます。なんだかそっちの方がしっくりくるので」

「しっくり……?」

「ええ。蓮華がずっと冬葉さん冬葉さんって家で話してるものですから」


 彼女は言いながら微笑んだ。少しだけ、寂しそうに。


「……あの、蓮華さんは?」

「寝てますよ。明け方くらいまで話してたんですけど、気づいたら寝落ちしちゃってました」

「そうですか」


 冬葉は安堵して微笑んだ。


 ――ちゃんと話ができたんだ。


 思ってから冬葉は首を傾げた。


「もしかして三朝さんは寝てないんですか?」

「ええ。なんだか目が冴えてしまって。特に買う物もないんですが、散歩がてらここに」

「一緒ですね」

「冬葉さんも?」

「あ、わたしの場合は冷蔵庫の中が空っぽなので買わなくちゃいけないものはたくさんあるんですが、ちょっとカフェにも行きたいなと思ってて。買い物は帰りにしようかと」

「そうですか」


 海音は頷くと迷うように視線を泳がせた。そして「あの」と控えめに口を開く。


「はい?」

「もしよかったら、ご一緒してもよろしいでしょうか?」

「カフェですか?」

「はい。冬葉さんとお話をしなくてはと思っていまして……」


 冬葉は頷く。


「わたしも三朝さんとはお話してみたかったので、是非」


 すると海音は「ありがとう」と笑みを浮かべた。そして腕時計で時間を確認する。


「カフェってこの近くのお店ですか?」

「ああ、いえ。えっと――」


 店名を口に出しかけて冬葉はふと思いとどまる。あのカフェにはきっと海音も行ったことがあるはずだ。もしかすると海音にとってもあの店は特別な場所かもしれない。ならば今日あそこに行くのはやめておいた方がいいかもしれない。


「冬葉さん?」


 不思議そうに首を傾げる海音に冬葉は笑って誤魔化しながら「どこに行くかまだ決めてなくて」と答えた。


「わたし、あまりこの辺りのお店も知らないんですよね」

「ああ、そうなんですね。だったら近くに良いお店があるから、そこに行きますか? 今の時間ならもう開いてると思いますし」


 海音の提案を断る理由もなく冬葉は承諾し、一緒にスーパーを出てカフェに向かった。





 目的のカフェはスーパーから歩いて十分ほど行った先にある小さなお店だった。


「最近できたお店で、たまに蓮華と来たりしてるんですよ」


 席に座ると海音はそう言ってメニューを開く。個人で経営しているお店らしくメニューの数はそれほど多くはない。しかし珈琲一つにしても色々と種類があるようだ。


「冬葉さん、珈琲は飲まれますか?」

「はい。でもあまり詳しくはなくて」

「おすすめはコレですね。苦みも酸味も程よいバランスなので呑みやすいですよ」

「あ、じゃあそれにしようかな」

「お昼には少し早いから、日替わりケーキセットにしましょうか」

「そうですね」


 冬葉が頷くと海音は店員を呼んで注文する。すでに常連なのだろう。店員と接する海音の様子はとても親しそうだ。


「……それで、冬葉さん」


 運ばれてきた水を一口飲んでから海音は静かに口を開いた。


「はい」


 なんとなく冬葉は姿勢を正して海音を見つめる。彼女は「まずはお礼を言わせてください。ありがとう」と頭を下げた。冬葉は慌てて「え、なんで」と思わず素で答えてしまう。


「蓮華のことです」

「蓮華さん……?」

「はい。あの子が変わるきっかけをあなたがくれた」

「そんな、わたしは何も」

「何もしてないなんてことはないですよ」


 海音はそう言うとテーブルの上で両手を合わせるようにして視線を俯かせた。


「あの子の事情はご存知ですよね」


 冬葉は頷く。


「昨日、蓮華さんから聞きました」

「あの子はわたしが引き取って以来、まるで抜け殻のようにただ毎日を過ごしているだけだったんです」

「抜け殻……」

「はい。何もせず、何も見ず、誰とも会わず、誰とも会話をせず……。わたしともあまり会話をしてくれなくなっていました。昼間はずっと部屋に籠もっていて、夜になるとフラリと外に出て行っていつの間にか戻って来てる。そんな生活だったんです」


 でも、と彼女は微笑んだ。


「そんなあの子が、ある日変わったんですよ。金曜日の夜、いつものように出て行ったあの子が珍しく日付が変わった頃に帰ってきたんです。そして嬉しそうに言ったんです。面白い人に会ったって」

「面白い……」

「ええ。家の鍵を無くして帰れない大人なんて初めて見たって」

「その説は、本当に蓮華さんには感謝しかなく……」


 冬葉は苦笑する。海音は笑って「でも、その日以来あの子は変わりました」と続けた。


「よく笑うようになり、よく話すようになりました。昼間に出掛けることなんてなかったのに、わたしと一緒に買い物に行ったり……」

「あ、それがあのスーパーで会った日ですか?」

「ええ」


 海音は笑ってから少し後悔したように眉を寄せた。


「あまりにも久しぶりにあの子と出掛けたものだから、もしあの子のことを知ってる人に会ったらどんな対応をしたらいいのか、それがわからなくてあの時は少しキツいことを言ってしまった気がします」

「ああ……」


 冬葉の反応に海音は「もしかしてあの子、気にしてましたか?」と窺うように言った。


「まあ、少し」


 正直に冬葉が答えると彼女は「そうですか」とため息を吐いた。


「でもきっと蓮華さん、わかってくれてると思います。だって昨日、お話できたんですよね?」


 冬葉の言葉に海音は「ええ」と微笑んだ。


「蓮華さん、ものすごく喜んでたんですよ。海音さんもこの曲が好きみたいだって、本当に嬉しそうに言ってました」

「嬉しかったのはわたしの方です」


 海音は言って「あの子がまた、曲を作ってくれるなんて」と冬葉に視線を向けた。


「それも全部あなたのおかげですね」

「わたしは何も……」


 しかし海音は首を横に振った。


「わたしにはあの子の心を救うことはできませんでした。でもあなたのおかげであの子は前に進めることができた。そう思うんです」

「でも、わたしは――」

「あの子、冬葉さんのこと好きですよね」

「え……」


 思わず目を見開くと彼女は「やっぱり」と笑った。


「あの子の曲を聴いてわかりましたよ。この曲が誰に向けて作られたものなのか」


 そのとき注文していたケーキセットが運ばれてきた。珈琲の良い香りがテーブルを包み込む。


「あの曲、あの子の精一杯のラブソングですよ」

「そう、なんですか……」

「ええ。あの子は今まで愛だの恋だの歌ったことはなかったんです。あの曲もそんな直接的な歌詞じゃない。だけどあの子の選んだ言葉は今までのあの子の歌詞とはまるで違う。とても大切に選んだ言葉たち。大切な人に送るための言葉。そう、思ったんです」


 海音は一口珈琲を飲む。そして一つ息を吐いてから「まあ、昨日あの子から直接聞いたっていうのもあるんですけどね」と笑った。


「え?」

「冬葉さんのこと好きなのかって。そしたらあの子、隠すこともなく好きだよって言ったんです」


 海音は嬉しそうに「大人になったんですね……。小さな子供だった蓮華は、もういなくなっちゃいました」と呟くように続けた。

 冬葉は「でも」と顔を俯かせる。


「蓮華さんに気持ちを告げられてからずっと考えてたんです。それでもわたしはよくわからなくて。蓮華さんに対する気持ちがどんな種類のものなのか」

「蓮華のこと、お嫌いですか?」

「そんなことあるはずないです。だけど……」

「迷うのは、藍沢のことがあるからでしょうか」


 冬葉はハッと顔を上げた。


「蓮華から聞きました。あなたが藍沢と同じ職場に勤めてるみたいだって。驚きました。世間は狭い、ですね」

「そうですね……」

「わたしと藍沢のことも、ご存知ですよね?」


 冬葉は頷く。海音は力なく笑うと「その、元気ですか? ナツミは」と迷うように言った。冬葉が頷くと彼女は「そうですか」と答えて姿勢を正した。


「冬葉さんがわたしと話してみたかったというのはナツミのことについて、ですよね」


 察しがついていたのだろう。海音は真剣な眼差しで冬葉を見つめる。冬葉は頷いた。


「昨日、蓮華さんと会う前にナツミさんから海音さんとのことを聞きました」

「……怒ってました? ナツミ」


 冬葉は首を横に振る。


「でも、泣いてました。苦しそうに……」

「そうですか」


 呟いた海音もまた苦しそうに眉を寄せる。


 ――やっぱり、そうなんだ。


 冬葉は彼女の表情を見ながら思う。蓮華の話を聞いたときからわかっていたこと。海音は決して藍沢への想いがなくなったから離れたわけではない。彼女はきっと今も藍沢のことを想っている。


「あの――」


 藍沢ともう一度話をしてみてはどうか。そう提案しようとして冬葉は口を閉ざす。

 藍沢の今の気持ちはどこにあるのだろう。冬葉のことを好きだと言った彼女の本当の気持ちがどこにあるのか、冬葉にはわからない。もし再会して二人がもっと苦しい想いをすることになったら……。

 迷っていると海音は「恨まれているでしょうね、わたしは」と自嘲するように笑った。


「そんなことは……」

「いいんです。身勝手な理由で話し合うこともなく彼女を捨てたんですから当然です」

「だけど、それは仕方のないことだったんでしょう? 蓮華さんを助けるためには他にどうしようもなかったから」


 しかし海音は首を横に振る。


「たしかにあの時は他に方法がない。そう思ってました。だけど当時のわたしは冷静じゃなかった。もっと冷静にしっかり考えていれば、もっと別の方法であの子を救うことができたかもしれない。ナツミを傷つけることもなかったかもしれない。そう思うんです……」


 彼女はそこで言葉を切ると小さく息を吐いてまだ手をつけていないケーキに視線を落とした。


「今でも思い出すんです。あのとき、事情を伝えたときのナツミの表情……。蓮華のこと、蓮華のためにあの子の兄と結婚するということ、だからもう一緒にいられない。そう伝えたとき、あの子笑ったんですよ。泣くのを必死に我慢して『わかった』って、それだけ言って……。一緒に暮らしてた部屋からわたしの荷物をまとめている間もずっと笑みを浮かべてたんです。何も言わず、ただ荷物を詰め込むのを手伝ってくれた。最後まで、あの子は何も言わなくて」


 もしそのとき藍沢が海音を引き留める言葉をかけていたなら、海音はどうしただろう。別の手段を探そうとしたのだろうか。藍沢と一緒に解決策を探し、誰も傷つかない方法で蓮華を救うことができたのだろうか。

 考えたが、今さらそれを考えたところで何も変わらない。


 ――だけど。


 冬葉は小さく息を吐いて「やっぱり」と口を開いた。海音が視線を上げる。冬葉はそんな彼女の目を見つめながら「やっぱりもう一度話し合った方がいいと思うんです」と続けた。


「藍沢さんと三朝さん、もう一度ちゃんとお互いの気持ちを話したほうがいいと思います」

「え……。でも、わたしたちはもう」

「終わってないです」


 海音の言葉を遮って冬葉は言った。


「だって三朝さん、そんなに苦しそうなんですもん。昨日の藍沢さんも同じ顔をしてました」

「ナツミも……?」


 冬葉は頷く。


「もう相手のことを何も思っていないのならそんな苦しそうに話したりしないと思うんです。だからちゃんともう一度話したほうがいいんじゃないかと」

「だけどわたしは――」

「嫌ですか?」


 冬葉はまっすぐに彼女を見つめて聞く。海音は迷うように視線を彷徨わせ、そして手元に視線を向けて「ううん」と小さな声で言った。


「もしまたナツミと会って話せるのなら、ちゃんと話したい」


 冬葉は頷く。


「きっとナツミさんも同じ気持ちだと思います」

「うん……。ちゃんとわたしのことを振らないとあの子も先には進めないもんね」

「え……?」


 予想外の言葉に冬葉は目を見開く。海音は微笑む。まるですべて知っているとでも言うように。


「冬葉さんはナツミのこと好きですか? 恋愛として」


 その言葉に今度は冬葉が視線を彷徨わせる。冬葉は手元に視線を向けながら「わかりません」と答えた。


「蓮華さんのことも同じなんです。わたしには、そういう気持ちがまだわからなくて……」

「そっか」


 そう言った海音の声がどこか柔らかくて冬葉は視線を上げる。冬葉を見る海音の表情は何かを見守るかのように温かい。


「あの……?」

「冬葉さん」


 柔らかな表情のまま海音は冬葉の名を呼ぶ。冬葉は首を傾げた。


「お手間を取らせてしまって申し訳ないんですが、ナツミに連絡してもらってもいいですか? わたしが会って話をしたがってるって」


 何かが吹っ切れたような口調で彼女は言う。冬葉は頷いた。


「連絡、してみますね」

「うん。あ、それからわたしと連絡先交換してもらってもいいですか? たぶんあの子、わたしのことだとすぐに返信しないと思うから」


 冬葉は頷き、海音と連絡先を交換する。そして藍沢へとメッセージを送った。するとすぐに既読がついた。しかし海音の言う通り、すぐに返信が来ることはなかった。


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