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凸異世界ケモ獣ライフ凹  作者: バリタチ
14/59

第十四話 エンターテイメントで外貨を狙え


「であるからして、、獣王様より言伝を皆に伝える」



ここはケモフィー村の朝の広場


最近朝晩は特に冷えてきて

今朝なんか5度くらいだった!


獣人達は皆体毛があるのでヒトよりは寒さに強い


だがそれでも寒いのは苦手だ


そんな朝に村長から重大な発表があった


何でも獣王様よりこの村へ指令があるとな


村人に気合いが入る



「まず、もう一つ村を作る!」


「オォー」ケモフィーが認められたんだと皆分かり喜ぶ


「そして、その村を交易都市にし、外貨を確保せよ」


「交易都市?」


「うむ、つまりヒト種族、魔族、竜種じゃな、この世界ではワシら獣人以外の種族、、まああとはエルフもいるが

他種族の前には出ないからなあ奴らは!

その他種族を招き、獣王国の特産品を売ってお金を稼げと言う事じゃな」


「、、具体的には?」


「まずは、新たな村に風呂を作る」


「風呂???フロってなんだ?」


「風呂とは温かい湯につかり、日々の疲れを癒すのじゃ!あとで皆にも入ってもらうが

ノム爺に作ってもらった、ホレ独り分の風呂にブーが入ってるじゃろ」


独り分のユニットバスみたいな物に浸かりこっちに手を振る熊獣人のブー


「へー、、水浴びの温かいやつか、、そんなんで稼げるのか?」


「そうじゃのう、ワシも入ったがアレはなかなかじゃな!値段にもよるがのう」


「へー、、俺も村長の話終わったら入ってみよ」


「ああ、皆も試してくれ、それでな!さらに!!!


ダンジョンが見つかった!」


「オォーすげー!」


流石異世界、ダンジョンって言ったら皆喜んでる


「そのダンジョンの宿泊地、及び物資補給も兼ねた村じゃ!

さらにブーやイガーの美味い料理

その料理の素材を売れば、、、売れるじゃろう」


キラーンと光る村長の眼


もはや勝利は確実だと言わんばかりだ


「ヤッホー、、なあなあ、早く作ろうぜ村長」


「まあまてイガー、、順番がある!その為にはまず冬を越さなくてはならぬ!それにどのくらいのレベルのダンジョンかも分からないと観光にならぬ


もしもS Sランクのボスがいてみい


死ぬぞ皆んな


その為にもブーとイガー、、、お主らで見てきてくれ」


「へ?」


「いいよー」


「うむ、頼んだぞ!では次にー」



「うおーい、何オマエいいよーとか言っちゃってんの?

話聞いてた? S Sランクいるかもだってよ」


「えー!大丈夫でしょ」


「はー、オマエって奴は、、、まさかS Sランク倒せるとか言わねえだろな」


「フフフ」


「否定しないの?」


「フフフ」


「いや、、、もう、、なんか倒せそうじゃん」


何なのもう、いや味方で良かったけどさ

何かこう僕何でも出来ますーって感じの化け物っぽさか腹立つよねーうん、、はぁー道のりなげーな俺の



「イガー、ブー聞いとるか?」


「はーい」「へーい」


「うむ、人手が足りん!よってダンジョンとは別で獣人探しも頼む!」


「はーい」「へーーっえ?仲間探し?」


「うむ、村を拡大するならもっと必要だのう」


「そんな事言ったって、、仲間ってそう簡単にいるのか?」


「フフフ」


「いそうだな、オイ」



「あとは村の皆んなも各々の仕事とは別で

新たな村にお店を出して稼いで欲しい


子供を店番に出してもいいし、バイトとして誰か雇ってもいい

無論新たな村にお客さんが来る見込みが出てから判断しても良い


その辺りは王都へ連絡しても良し

各々に任せるから


因みにこの村は今まで通り

必要な物資は全て村から出す


だから無理して新たな村でも稼ごうとしなくて良い


あくまでも出来そうなら、で良いからな


では解散ー」




先ほどブーが入ってた風呂にはイガーが入っていた


「なるほど、こりゃいいや!俺は虎だから水も好きだが冬はこのお湯って方がよっぽどいいな」


「イガー早く変われよ」


まあ待てって、もう少し」


風呂を巡って早くも争いが起きそうだ


村長は「一日中ここにお湯があるから、誰も入って無い時に入りに来てくれ」と叫んだ


あと女性でも入れるよう、仕切りが必要な事もノム爺に言った


入ってる時は「使用中」の看板が必要だな、と


改良するようだ




「なあ、仲間ったって何処にいるんだよ」


「フフフ、、もう見つけてるよ」


「え、はえーな!まさかこの前のミツバチか?」


「フフフ、そう!」


ミツバチってすげーんだな


魔物使いってスキルか?


俺もなかなか言えないけど

ブーもすげースキル持ってんだな


「そろそろスキル教えようか?」


「へ?いやいや、スキルってのは死活問題らしいぞ」


「そう?別にイガーならいいけど」


「なっ!!、、、ちょっと考える」


「フフフ、、了解」




「、、、、」


「あ、どうでもいいけどさ」


「なんだ?」


「新しい村でイガーは何を売るの?」


「へ?」


「だってAランク狩れるならさ、獲物を売ってもいいし、

料理を出す店でもいいし、、醤油とか味噌の調味料を売る店もできるよ」


「そんなやったら皆んなから恨まれそうだな」


「なんで?」


「俺は自分だけ儲かろうとは考えてねえ」


「フフフ、、イガーらしいね」


「ああ、そうだな、、、だから誰かに、、、、!!!

閃いた!ちょっと出掛けるぞ」


「はーい」





「村長ー、、村長ー」ドンドンドンッ


「何じゃー、入ってよいぞ」


「あのさ、俺閃いたんだ」


「ほー!しょうもなかったら張り倒すぞ」


「えーこわっ、、、あのさ、、」





「ほーイガーにしてはなかなかどうして

うむ!ワシの方から皆に伝えよう

本当にいんじゃな?

お主独りの儲けにも出来るぞ」


「それはヤダ!村の皆んなで楽しく暮らしたい」


「あいわかった!お主の気持ちも伝えとく!

優しいなーオマエは」


「ヘヘッ!よせやい!皆んなが俺に優しいからさ

恩返しがしたいのさ」


「わかった」


「んじゃ頼んだよ」


「うむ」





「でさ、上手くいくかな?ブー」


「フフフ大丈夫だよ!それなら僕もとっておきのアイデアがあるんだ!一緒にやるかい?」


「なんだ?まだあるのか?」


「もちろん!まだまだあるよ」






「さて、本日も集まって頂き誠にありがとうございます

第二回お料理教室を開催します」


「キャー!待ってましたー」

「熊のおじちゃーん、、聞こえないよー」


パン作りが話題を呼んだのか

第二回には男達以外のほぼ村人全員だ


50人くらいいる


もちろんブーの声は届かない



「ハイ子供達静かに頼むぞー!

じゃあ今日はパンケーキって奴を作るからなー」



イガーとブーを中心に半円状に座る村人全員に聞こえるよう大きな声を張り上げるイガー



「じゃあこの用意した卵の白身に黒糖って甘いやつを入れて

ノム爺の作ったホイッパーって名前の機械でシャカシャカやる、、、、するとホラ!どうだ!


コレがメレンゲって奴だ。

持ち上げても落っこちないだろ?

このくらいの硬さまでやれば大丈夫だ」


「何あれー!」

「魔法かしら?」

「黒っぽい泡?」

「食べ物なの?」

「僕もやりたいー」



「おっ!なら子供達よ、こっちに来てやってくれ」


今回はママ達が子供も連れてきたので

早速子供にやらせてみる事にしたイガーとブー


子供でも作れれば

新しい村でバイトが出来る


子供も大事な戦力である



「わっ!結構キツイな。腕が痛くなる」


「キャー、コレ女には重労働よ!」


「ママー、みてー」


「皆んなワタシを見てー」


ん?独り目立ちたがり屋がいるな!



「ハイ皆んなよく出来ました

ではこの泡立てたメレンゲを

卵の黄身と小麦粉を混ぜた所に少しずつ入れて混ぜていきます」



「卵黄と粉を先に混ぜとくのね!ふむふむ」

「ちゃんと覚えてお父さんにも作ってあげようね」

「ねー」



「そしてこの出来た物を生地と呼びます

では焼いていきます」  



トロトロした液体を鉄板で焼いていくイガー


「鉄板に落としたらお玉の裏で拡げて、蓋をします


2.3分待ってからひっくり返して


また2.3分待つ


そして完成ー♫」



「いい匂い」「やだ美味しそう」「えーん、早く食べたいー」



泣く事あるか?


「待ってろ今作ってるからな」ちょっと焦るイガー



「どれ、、ママと子供セットで来てくれ

生地はまだたくさんあるからな

1組1枚ずつ出来るだろう」



皆順番にパンケーキを作り終えたので

最後に黒蜜をかけて

皆んなで試食した



「!!ナニコレ!!」


「キャー!口の中で消えたー」


「ママー甘くて美味しい」


「コレはやばいわ」


「おかわりよー」


「黒蜜ってのやばいわね!甘〜い」


「幸せー」


「イガーくん、ブーちゃん!今まで1番よ」



結論から言おう、、パンケーキは大絶賛だった


2枚目も焼いたが子供とじゃんけんしてどっちが多く食べるかマジ喧嘩してる所もあった


恐るべし甘味、恐るべし砂糖


正に悪魔だ




「それでは最後の1枚は持ち帰って、旦那さんにも食べさせてあげてください!

旦那さんにも一口はあげてくださいね!」


ちょっと強調しといた!

前回のパンはもらえなかったみたいだったからね



「、、はーい」って返事してたけど絶対食べるよね!うん


もうわかってるよ


イガーとブーはお互いに顔を見て笑った



女性の甘味への執念はやばいからね




「それではみなさん、第二回お料理教室を終了します


尚、今使った素材はこの村に用意してますので


今後とも作って食べれます


まだ在庫が心許ないので!お祝いの時にでもやりましょう


あと特産品について相談に乗るので気軽に声かけてください


このパンケーキもママさん達や子供達にやってもらってバイト代を渡したいと考えてます


今後もよろしくお願いします!


では後片付けして解散します


ありがとうございました」



「3回目も絶対参加するわー」


「今度は男達もいる時間にお酒とかいいわね」


「もうなんなら夕食のときにやる?」


「お料理教室大好きー」


「イガーのおじちゃんとブーのおじちゃん大好きー」


「黒蜜盗んで帰ろうぜ」



いや、最後の子ダメだからね

盗んだら


お尻叩くからね!





「いやー今回も凄かったな」


「フフフお疲れ様」


「この黒蜜ってのどうやって作ったんだ?」


「フフフこれはね!このサトウキビをプレスして、サトウキビジュースを出して、、、、」




結局またブーの家であーでもない、こーでもないと2人仲良く盛り上がる


何だか段々と一緒にいる時間が長くなってきましたね


いい感じです!





「お風呂

飲食店

お土産、、、あと何があった?元の世界の遊園地だと、、、、そうか!アレだ」





流石にジェットコースターなんて電力がないから×ダメ


て事は残りは1つだ



フフフ


みんな出来るかな!


どの種族が適任かな、、意外とイガーも出来るかも!




「あーあ、僕の布団で寝ちゃったよイガーったら


まあいいけどね!もう一つ布団用意しなきゃ」




パンケーキを食べたらお腹が膨れたのか

夕飯は適当に肉じゃがを作って

広場に持っていったブーであった


広場に行ったら女性達がいない


どうやらみんな同じだったらしい


結局4枚は食べたもんね!そりゃ食えないよね


でも女性と子供がいないからか男達はエールで盛り上がったらしい


「明日もお料理教室やってくれ」と頼まれた


女性と子供がいないとゆっくり長く呑めるらしい


ありがとうと言われた。


まあ、、たまには別行動もいいもんね!幾ら家族でもさ





まだまだやる事がいっぱいある!


あー異世界は大変だ!


何だか地球にいた頃より働いてるのにちっとも嫌じゃない


フフフ、不思議だねホント


あれだけ人との接触を避けて生きてきたのに


今じゃ他人との生活が楽しいと思えるんだから


ありがとうございます。神様





@パンケーキにはやっぱりハチミツ??とはブーも思ってましたが

絶対にハチミツは出しませんでした


なのでこの前王都から届けてくれたカエデの苗からメープルシロップが採取出来るまで育てようと思うブーであった


とりあえずフライングで黒蜜で作ってみたブーでした!



、、そろそろ生クリームもほしいよね、、



チャン、チャン、!、


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