初対面!黒竜王スズキさん!
神様校長に代わってサトナカ先生のルール説明の後。
コンコン、カチャリとドアが開き。
控え室にやってきたのは神様校長。
早っ。ついさっき放送室にいたんじゃないのかっ?瞬間移動でも出来るんですかね?
額のど真ん中には、くっきりと丸い赤いアザ。
サトナカ先生にマイクで殴られた痕だなっ?
よくあるカラオケマイクみたいなヤツで殴られたのか、網目がくっきりはっきり残っちゃってますよ!
その神様校長が俺のゴスロリメイド服を上から下まで、しげしげまじまじと見て。
「ほほう、ヒカリはそれで戦うのか。善きかな善きかな」
ナニがいいんじゃいっ。
イイ事なんてどこにもないわいっ。
あ、メイド服ver.2の完成度はスゴく高くて素晴らしきですよ、ペリメール様!
俺が不満なのは神様校長のひょうひょうとした態度ですよ!
「ヒカリは黒竜王の好みのタイプっぽいのう。あやつ『俺の嫁』にしちゃうかもしれんぞい」
なぬっ!?好みのタイプっ!?
なんでそんなコト知ってるのさ神様校長っ?
「ヒカリちゃんは私のです!ゲスなオスにヒカリちゃんを好きにさせたりしません!ヒカリちゃんは!私のです!」
二回言ったよラーフィアちゃん!
そんなに俺のコトをっ!想ってくれてるなんてっ!
「ヒカリちゃんをあれやこれや好きにしてイイのは私だけなんですからっ!ねっ!ヒカリちゃんっ!」
あれやこれやってナニ!?
それはちょっと違くないですかねラーフィアちゃんっ!?
「うむ。ヒカリのアレやコレをスキにすると良いぞ、ラーフィア君」
おいっ!神様校長っ!
何を口走ってるんじゃいっ!
「それはさておき。あー、ではでは。時間もおしくらまんじゅうみたいじゃから、ラーフィア君は校舎の方に離れておってくだされい。危ないですからのー」
軽いっ!軽く言うけど神様校長っ!
俺の事は考えてないなっ!?
時間もおしくらまんじゅうって何だっ?
「ヒカリちゃんっ!私のヒカリちゃんっ!いざとなったら!私が乱入して黒竜王の首をチョン切るからねっ」
「そっ、そうならないようにっ。頑張ってみましゅっ!」
さらっと怖いコト言いますよラーフィアちゃんっ!
めちゃめちゃ心配そうな顔をしながら控え室を出てっちゃいましたよおっ!
「ヒカリよ、時間じゃ。行こうかの」
控え室から特設ステージへは、俺とフィルフィー、ペリメール様と神様校長の四人で向かうコトに。
にっ、逃げたいっ!
今すぐに逃げ出してーですよー!
「っかー!ワクワクするなぁ、ヒカリぃ!」
「ワクワクなんてしないようっ!」
なんかテンション高いなっ。何をどうしたらワクワクするって言うのさヤンキー女神っ!
俺がどれだけ窮地に追い込まれてるのかわかってるのかなっ!?
「ヒカリ様っ!ご武運をっ、ですわっ」
花道の手前でペリメール様がきゅうっと抱き締めてくれましたよー!ぷるふわのオパイに埋もれますよ俺の顔っ!
だがしかし!
これが最後の抱擁になってしまうかもしれないのですようごおおおっ!
「おお、うらやましいのう、ヒカリよ。ウラヤマじゃのう。ほっほっほ」
なんて軽口を叩くかな神様校長っ!
もっと緊張感持って欲しいもんですよまったく!
「こっからがオマエの武勇伝の始まりだっ。行ってこいやヒカリぃ!」
ばちぃん!と背中を叩くフィルフィー!
痛いんですけどー!
加減ってものを知らないのか剛力女神っ。
ううう、行きたくないようごおおっ。
でも行かなきゃ終わんないし前にも進めないんでづよおおおっ。
俺が一歩、花道に進むと。
ッテレー!パパパー!
と、ファンファーレと共にスポットライトで照らし出される俺っ!
ナニこの演出!?目立ちまくりですよっ!?
離れた校舎からは『カワイー!』とか『頑張ってー!』とか『ウケるー!』とかの声援がっ。
ウケるって何ですかねっ?
ふと上を見ると、空中に浮かぶでっかいモニターにぐるぐるメガネのゴスロリメイド姿が大映し!
マジかっ!ハズいっ!
『皆様お待たせいたしましたあっ!黒竜王vsクロジョの選抜勇者戦!
我らがクロジョの代表っ!黒竜王に立ち向かう勇者!
その名はぁ!
コウダヒカリっ!ザコレベルB班のコウダヒカリであります!
まさかまさかのゴスロリメイド服っ!これは予想外です!黒竜王も驚いているのではないでしょうかあっ!?
実況は3年のワタナベがお送りいたしまあす!』
なんとっ!実況付き!実況者はワタナベさん!最近カレシと別れたワタナベさんです!
なんか賑やかしいけど、実況なんて要らなくないですかねっ!
はー。ハズイっ!これは何の罰ゲームっ!?
スポットライトに照らされながら花道を歩き、校庭の特設ステージである戦いのリングにやってくると。
黒竜王がコーナーに寄りかかって目を閉じてますよっ。
ほほう。モニターで見るより実物はかなりのイケメンですよ。
イヤ違うっ!
俺っ!この人とマジで戦うのかっ!身長なんて体感で2倍くらい違うんですけどっ!
「来たか、俺の嫁よ……俺の嫁に相応しいかどうかっ!俺の嫁に相応しいかどうかを確かめさせてもらうぞ俺の嫁よっ!ぬはっ!ぬはっ!ぬはははははあっ!」
何で同じコトを二回言ったかなっ?
近くで聞くとイケボだけど、声がでかくてウルサイ!あと、ぬはぬはウルサイ!
「相変わらずじゃな、黒竜王は」
俺の横には、いつの間にか神様校長が。
ドコからわいて出たんだっ?
「そう言えば黒竜王って、第3話でヒカリがなりたいって言ってたプランBの姿によう似とるのう」
ぬはぬはと高笑いする黒竜王の姿を黙って見ていた神様校長先生が、思い出したようにポツリと呟いた。
あと、なんですかね第3話って。
ナニを言ってるのかわかんないけど、まあ確かに!
前髪がアシンメトリーで目の色も左右で違う。オッドアイってヤツですよ!
すらりとした細マッチョでなかなかのイケボ!長身小顔のイケメン君!
これはっ!
俺がなりたかったモテモテでウフフでアハンなハーレム勇者プランBの姿っ!
ナニしてくれちゃってるんですか黒竜王!
でも、そんなのよく覚えてたな神様校長っ。
あと!
黒竜王の股間の膨らみがっ!
エグい!なにアレ!なんか盛ってるんですかってくらいの膨らみですよ!?
おっ!?黒竜王!?状態になったらどんななのさ!?
アレに比べたら俺の『コヒカリ君』なんて赤ちゃんの小指ですよ!
名付けるならばそう!『超!黒竜王!』なんかそんなのしか思い浮かばないけど、まあそんなカンジです!
カクカクと震える膝でリングロープをまたいでリングイン!
フレアスカートだけどおパンツは見えそうで見えないデザインだから、コヒカリ君も安心です!
リングには俺と黒竜王の二人のみ。
レフェリーは無し。
リングサイドには、セコンドとしてフィルフィーとペリメール様が見守ってくれてますがっ。
黒竜王がコーナーから離れてゆっくりと近づいてくるっ。
目の前で見ると、体感で身長差が3倍くらいあるんですけどおっ!
俺の胸の高さくらいに、こんもりと『超!黒竜王!』が!そんなの見たくもねーですよー!
黒竜王が俺を見下ろし!
最初に出たコトバがっ!
「あ、ども、初めまして黒竜王スズキと申します。今日はお手柔らかにお願いするぞ、俺の嫁よ。スズキさんと呼んでくれて構いませぬぞ」
何ですかね、この低姿勢なのか上から目線なのかわかんない中途半端な挨拶はっ。
とりあえず俺も挨拶はしますけどもねっ。
「は、初めましてっ!コウダヒカリですっ。きょっ、今日はよろしくお願いシマスっ」
俺はペコリと頭を下げてから、ぐるぐるメガネを外して黒竜王に素顔を見せた。
身長差があるから必然的に上目遣いになっちゃいますよ。
するとですよ!
黒竜王の目の色が変わった!
俺の美少女っぷりに驚いたっていうのもあるみたいだけど、物理的にも!
赤と青のオッドアイだったのが、両目とも金色に変化したっ!
ナニこれカッコいい!
イヤ違うっ!
黒竜王は俺の瞳にクギ付けです!
ラーフィアちゃんといい黒竜王といい、俺の目はハマる人には、どハマりみたいですよ!
「すっ……」
すっ?なんだ?
「しゅっ」
しゅ……??
「好きだあああっ!なんたる美少女っ!惚れた!惚れたぞっ!俺のっ!俺の嫁っ!お持ち帰り確定っ!今夜は!今夜は寝かせぬははははははっ!」
寝かせぬはははって笑うヤツ初めて見たっ。
イヤ、ソコじゃない!
いきなり!いきなりの『惚れた好きだお持ち帰り』宣言!ウソだろっ!?
俺の素顔って!そんなにも黒竜王のどストライクだったのかっ!?
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