表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/191

新しい俺は、男の娘《コ》!?


 改めて俺は、自分の姿を確認してみた。

 自分の顔が見れないのは残念だけど、後で鏡でもあれば見てみよう。


 髪型はうなじが隠れるくらいのゆるふわ金髪セミショート。

 前髪にはお約束のカワイイアホ毛付き。 

 この、天パでもないゆるふわパーマはなんて名前なんですかね?まあ、それです。

 メイドカチューシャは当たり前のようにフリルがついてます。


 きょうびどこにでも見かけるメイド服は斬新さの欠片もないけど、古くもなく新しくもなく。

 それだけ完成度が高いって事なんだろう。


 黒を基調としたゴスロリメイドってヤツだ。

 たぶん。

 一言でメイド服って言っても色々種類があるらしく、詳しい事はわかんない。

 フレンチとか?クラシックとか?

 俺の着てるのはなんて名前なのかな?スカート短いからクラシックではないな。

 アニメで『そんなのはコスプレだ!!本物じゃない!』っつって怒ってたメガネのお姉さんがいたなー。


 白の長袖ブラウスの袖はフリル付き。

 前のボタン部分にもフリル付き。

 ふわっと横に広がった黒のミニスカートにも裾の部分にフリル付き。

 白いエプロンにも、もちろんフリル付き。

 フリルはお給仕の際に邪魔ではないんですかね?

 メイドは好きだし、アニメのキャラクターフィギュアもいくつか持ってる。

 まさか自分が着るとは。


 生きてた頃に一度はメイド喫茶行っときゃよかったなー。

 勉強の為にね!


 オパイは控えめの推定Aカップ。


 ……Bくらいかな?


 うーん……


 ……オパイがある。


 ……ふむ。


 ……あとで触ってみよう。


 いや違うからねっ!変な意味はないからねっ!確認ですよ確認!よしんば触っても自分のオパイだし問題無し!


 触るなら!初めてオパイを触るならさっ!


 ん?


 ◇ 触るなら

    初めてオパイを

     触るなら   ◇ ヒカリ


 初めてオパイを触る人とはさ!

 やっぱこう、どっきどきのシチュエーションがいいよね!

 放課後の誰もいない教室とか、自分の部屋とか、彼女の部屋とかさっ!

 彼女いないけど!


 ラッキーしゅけべもありですけども!

 でもねー。


 曲がり角でパン咥えた女の子とぶつかって触っちゃうとか。

 階段で足滑らせて一緒に転がり落ちて触っちゃうとか。

 教室のドア開けた拍子に触っちゃうとか。

 なかなか無いって、そんなシチュ!

 

 ていうかね、冷静に考えるとね。

 オパイ触ってるんだよねー、すでに。


 かーさんのだけどね!赤ちゃんの時にね!


 気を取り直して。


 白のニーハイは膝上10センチくらいでガーターベルトで止められている。絶対領域は俺の目から見ても完璧だ。

 黒のハーフブーツがアンバランスなような気がしないでもないけど、これはこれでアリなんだろう。


 丈の短いスカートは、前にかがんだり、何か拾おうとしてしゃがんだりしたら見えちゃいますよね、おパンツが!

 女の子ってよくこんなスースーするの履いてられるなー。


 誰が見ても『カワイイ』と洩らすであろうゴスロリメイド服。それを、俺が着ている。いや、着させられている。


 下着は……トランクスじゃないな、この感覚。ブリーフかボクサーかな?


 ……あとで見てみよう。


 いや、変な意味はないよ!?女神様の手前、自分でスカートめくって下着確認なんて出来ませんって!


 これ、カワイイですよ!

 この格好、カワイイですけども!俺の望んだ姿では断じて、無い!

 美少女ゴスロリメイドになりたいなんて一言も言ってない!


「………ん?」


 俺は、ある『違和感』に気が付いた。

 違和感と言いつつも股間のこの、なんというか、控えめながらも『ここにいるよ!』と存在を主張する感覚は……

 生きてた頃に16年間、連れ添ってきた『アイツ』の感覚だ。


「あの……女の子にした、って言いましたよね」


「誰が見たって女の子だろうが」


 フィルフィーマートは至極満足、ご満悦なドヤ顔だ。


「あの……ついてるっぽいんですけど……」

「あ?なにがだよ?」


「男にしか無い、『ナニ』です……」

「ナニって……『ナニ』か?」


「はい……その、『ナニ』です」


「見せろ」


「え!?」


「聞こえなかったのか見せろっつてんだよ、ド底辺!内股で膝と膝くっつけてもじもじしながら両手でスカートたくし上げやがれ!」


「女神様!?なんかその要求ヤバくないですかっ?」


「せっかく美少女にしてやったんだ、『そのくらいはお安いご用ですご主人様♡』だろうが!」


 女神様の長くてしなやかな腕が俺のフリフリスカートをわしっ!と捕えた。

 口より先に手が出るタイプかと思いきや、『喋りながら手が出る』タイプだ、この女神様!


「男なら堂々と見せろやっ!」

「あっいや!めくらないでええっ!」


 女の子にした、って言っておきながら『男なら』ってどーゆーコト!?あと、俺、なんか喋り方まで変わってるんですけど!?


「なにがいや!だ!ド底辺のド変態が!その姿はテメェが望んだ姿だからなっ!」


「無理矢理この格好にしたのは女神様ですよねっ!?あっ!やだあっ!」


「イイ声出すじゃねえかよ、ド底辺のクセによ……っ」


 そう言って女神フィルフィーマートがニタリと口の端を吊り上げ舌を出す。

 目付きの悪さも加わって、その顔は『ワル』そのもの!


 ほんと女神の皮かぶった悪魔だよ……


「おとなしく見せやがれっオラぁ!」

「うわあっ!誰かぁっ!助けてくださぁいっ!」


 無理矢理俺のフリフリスカートをめくろうとするフィルフィーマート!


 とんでもない素行不良の女神様だっ!


 生まれて初めて……いや、死んで転生してるから、この魂で初めて、って言った方がいいのかな?俺は『助けて下さい』を口にした。


「お呼びですかあ?」


 突然、足元から女のひとの声。


 しゅるしゅる、しゅぽん!


「えっ!?きゃあっ!」


 きゃあ!って!おい俺っ!?

 足元の異変に驚いて思わず尻もちをつく俺は、慌ててめくれそうになったスカートを抑えた。

 太ももの間を両手で抑える女の子の仕草そのままにさ!


 軽快な音を立てて俺とフィルフィーマートとの間を割くように現れたのは……



 次話『ライバル女神 ペリメール参上!ですわ!』


◇ 面白かったよ!

◇ 続きが気になるよ!


 と思われた方は、広告下の☆☆☆☆☆からの評価、ブックマーク登録をお願い致します!


 続けて読んで頂けたら幸いです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ