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エピローグ、のようなもの!


 あれからそれから三ヶ月。


 元魔王のシフォンちゃんは更生施設から出所してマジメに働いてますですよ。


 魔王城で。


 魔王失格になっちゃったのに魔王城の従業員として働くなんて、もしかして魔王に返り咲きとか狙ってるのかなっ?


 そんでもって、またまたアイドル活動始めちゃったのですよ、シフォンちゃん!

 となると、当然のようにアイドル活動を強要されちゃう俺ですよ。

 てなワケで、今日も強制的にダンスレッスンに参加なのですよー!


「ナニやってんのっ! またタイミングずれてるわよっっ! このぐるぐるクソメガネがっっ! このっ、ぐるぐるっ、クソメガネがっっ!」


 相変わらずクチわるいなっ!

 更生されてる感ゼロですよ、シフォンちゃんっ! て言うか、なんで二回言うのかなっ。


「ズレてるのはシフォンちゃんじゃないのっ? ワンテンポ早いような気がするよっ?」


「はあーん!? そんなの気のせいに決まってるでしょーがっ! 私のリズムが早いんじゃなくて、曲のリズムが遅いのよっ!」


 またムチャクチャ言ってますよ、もうっ。

 ワガママ放題言い放題が全然直ってナイ!

 もう一回、更生施設に入った方がいいんじゃないかって思っちゃいますよー!


「『シフォヒカ』のセカンドライブは、必ず魔王城で実現させるわよおっ! ずっこけ女神のラーフィア達も参加させるんだからねっ!」


 ラーフィアちゃん達を『ずっこけ女神』呼ばわりですよ、口のワルさに磨きがかかっちゃってますよー!

 でも、ロリ声なもんだから、迫力もなーんもナイですよっ!

 

「あ、いーこと思い付いちゃったっ! 聞きたいっ? 聞きたいわよねっ!? 聞きなさいよっっ!」


 えー? どーせまたロクでも無いことだろうけど、聞かないとダダこねちゃいそうだから訊いてあげますよっ。

 しょうがないなあ、もうっ。

 

「いいことって、なにっ?」


「ラーフィア達をバックダンサーとしてじゃなくて、『シフォヒカ』の前座に出せばいいのよ! ポンコツ女神達を引き立て役にしちゃえば、シフォヒカの可愛さが際立つハズよっ! ユニット名は『ズッコケメガミーズ』! ハイ、これに決定っ!」


 ズッコケメガミーズっ?

 なかなかユカイなネーミングだけど、ラーフィアちゃんがそれを受け入れるとは思えないっ。

 でも、キレイでカワイイ三人の女神が歌って踊ってなんて、シフォヒカより人気が出ちゃいそうですよ!


            ◇


 ラーフィアちゃん達は女神として日々邁進の精進中。

 成績も右肩上がりみたいだから、天界の住人になる権利を得る日は、そう遠くないのではっ。

 ラーフィアちゃんは俺と結婚する気まんまんみたいだし、『男の娘《コ》と女神の同日出産計画』の構想も会う度に熱く語っちゃうし。


 というコトはっ!

 俺が出産しちゃう日が、じわじわと近づいてるってコトですようおおおー!

 童貞なのにっ!!

 うむむ。

 やっぱり、『ひっひっふうー』って言っちゃうんですかね、男の娘《コ》っ!


 

 ダンスレッスンを終えてアパートに帰ると、やっぱりゴロゴロしてやがりますよ、ニート女神っ!


「もうっ! なんでいっつもゴロゴロしてるのさ、フィルフィーはっ!」


「ああんっ? あたしの仕事はゴロゴロするコトなんだよっ。モンクあんのかっ」


 ゴロゴロして収入があるんなら、俺もゴロゴロしてたいわいっ!

 でも、妄想勇者の活動とか、ファミレスのバイトとか、アイドル活動とか、なんやかんやと忙しいのですよ、男の娘《コ》っ!


「そんなんじゃ、いつか女神の資格を剥奪されちゃうよっ?」


「ああんっ? ちゃんと女神活動はしてるんだからダイジョブだっつーのっ。んーなコトよりさー、楽しみだよなー、ヒカリの出産っ!」


「えっ!?」


「いつかその日が来たら、あたしもオマエの出産に立ち会うからなっ! なんつったって、オマエの世話係なんだしなっ!」


 ニターリと悪魔の微笑みですよ、ヤンキー女神っ!

 男の娘《コ》の出産に立ち会うなんて、これまた前代未聞の女神様っ!

 て言うか、俺のお世話をしてくれてるのは、ほとんどペリメール様なんですけどねっ!


「あのねえっ! フィルフィー!」


 ずびしっ! とフィルフィーを指差して、凛々しく声高らかに宣言する俺ですよ!


「ボクはザコレベルに戻ったからって、イケメン勇者になるコトもフィルフィーを更生させるコトも諦めたワケじゃ無いんだからねっ!」


「ああんっ? それ、この前も聞いたっつーのっ。だからなんだよっ?」


 ぐぬぬっ! だからなんだよとは、なんだよですよ、ヤンキー女神っ!


「あたしは、ずっとあたしのままだっ! 更生する気なんかねえからなっ! 生涯現役のヤンキーで貫き通すっ! ってなもんでい!」


 なぬっ!

 生涯現役ですとっ!?

 それじゃあ、高齢のおばあちゃんになってもヤンキーってコトなのかっ?

 筋金入りのワルガキを更生させるのは、とってもムズイみてーですようおおー!


 だがしかしっ! 

 俺は知っているのですよ、フィルフィーがデレちゃう魔法の言葉を!

 それはっ!


『フィルフィーってカワイイね』


 これです! この言葉を巧みに使ってじわじわと更生させちゃるのですよー!

 ククク、見てなさいよ、ヤンキー女神っ!


「あのねっ、フィルフィー」


「あん? なんだよ?」


「ゴロゴロしてるフィルフィーもカワイイけど、ちゃんと女神様してる方が、もっとカワイイと思うよっ?」


「はああああああんっ!? かかかカワイイとか言うなよ、コラっ! とっちめるぞ、こんちきしょーめっっ!」


 うわ、ブチキレたっ!? でも、手は出てこないし、顔を真っ赤にして照れてやがりますよ純情女神っ!


 やっぱり効果絶大ですよ、魔法の言葉『フィルフィーってカワイイね』!


 この調子でフィルフィーを褒めておだてて持ち上げて、イイコちゃんに更生しちゃるのだっ!


 て言うか。


 ペリメール様と結婚しちゃってる時点で更生してるような気がしないでもナイけど、それはきっと気のせいですよ。


 と言うことは。

 どうやら俺の闘いはっ!

 やっぱり、まだまだ終わりそうにナイっ!


 今はまだ男の娘《コ》のままだけど、一年後、いや、二年後、いや、三年後にはっ!

 ゆるーりとイケメン路線に変更して、カッコ良くなる予定なのです!

 予定なのです!

 大事なコトなので二回言いましたっ!


 そんでもって、自分自身に言い聞かせる俺ですよ!


 ザコレベルから這い上がれ! 

 妄想勇者は男の娘《コ》!

 イケメン勇者になる為に、ヤンキー女神を更生させます!

 

 ってね!



            ◇



『ザコレベルから這い上がれ!

 妄想勇者は男の娘《コ》!

 異世界でイケメン勇者になる為に、ヤンキー女神を更生させます!』



                    了


 最後まで読んで頂けた方、ブックマークやポイントを頂けた方、一行でも目を通して下さった方には、心より感謝いたします。


 ひとまず完結出来たのは、ひとえに読者様のおかげだと思っております。

 本当にありがとうございました!

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