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~僕だったら誰を助けるか~

~僕だったら誰を助けるか~

夏休みも終わりいつもの様に学校が始まった。現代文の授業である問題を出された。何もない海で船が転覆し、そこには1枚の板が漂流している。板には2人は捕まれるが三人だと沈んでしまう。この海には大切な友人2人とあなたを合わせて3人います。あなたならどうしますか?


なんて嫌な問題だ。友達を守る為に自分が犠牲になりますって書けば確かに誰も傷つかない。だけど、もし本当にそんな事があった時に平常心で自分が死ねるだろうか。皆助かりたくて誰かを蹴落として生きようと板に捕まるのではないか。結局、僕だけ答えが出ないまま宿題となった。


帰り道、奈緒子に思い切って聞いてみた。「奈緒子は誰を犠牲にしたの?」奈緒子はキョトンと驚いた顔で「自分自身だよ」と答えと。僕はつい熱くなって「だって、本当にそんな事がおこったら…」僕の会話を遮る様に「それでも私なの。もうお父さんみたいに大切な人を失くすくらいなら自分が犠牲になった方が楽だから…」寂しげな顔をする奈緒子に胸が苦しくなりダッシュで家まで帰った。


「そんなの間違ってる!!」僕は何度も心の中で叫び、目から涙が溢れて止まらなかった。

翌日、教室に着くと奈緒子は少し気まずそうな顔で僕を見る。「奈緒子、やっぱり間違ってる!」僕はそう言うとノートを奈緒子の机の上に開いて見せた。


三人の内、誰か一人を犠牲にする事なんて出来ない。絶対に三人で生き残る。板が1枚しかなければ交代で泳げばいい。絶対に親友を見捨てない。

奈緒子は呆気に取られた顔をした後、目に涙を浮かべながら笑ってくれた。「ありがとう豊…。ありがとう」奈緒子の素直な言葉にドキッとして目を合わせることが出来なかった。


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