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~君を好きになってもいいですか?~

それから数年が経過した。


僕は高校を卒業して町役場に就職した。そして、仕事帰りに必ず君に会いに行くのが日課になっていた。


君はこの数年間何も変わっていない。君のお母さんは、これ以上僕や君を苦しめたくないと延命措置を諦めようとした。


それでも僕は必死にお願いをした。君がほんの少しでも目を覚ましてくれる可能性があるなら、僕はまた君の笑顔が見たいと心から願っていたから。

それでも君は目を覚まさなかった。


僕は君との思い出が風化しないように、昔の思い出をノートに書き綴った。もちろん今でもキーホルダーは大切に持っている。


君は今どんな夢を見ているのかな?その夢の中に僕はいるのかな?僕は君とずっと一緒に居られるものだと思ってた。怒った顔、笑った顔、色々な君の顔を見ていたかった。こんなに君がいない世界が小さくて、つまらないものなんて思いもしなかった。

君の声がまた聞きたい。僕にとっての君は特別な存在だった。もっともっと君と一緒にいればよかった。

あの時、登山さえしていなければ...。あの時、君をもっといたわってあげられてたなら...。

全てが後悔でしかない。

君は僕の全てだったんだ。いまさら気が付くなんて...。


いまさらだけど、君に聞きたいことがあるんだ。



僕は君を好きになってもいいですか?

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