後悔と悔しさと己への憎しみ
これは俺が実際に体験した後悔を綴った話
どこか欠けた記憶の中でハッキリと成っている記憶
少し俺の思い出話をしようと思う。
あれは俺が小学生1.2年の事だったか、あまりにも前のことで記憶の形がどこか欠けている。
それでもそれはハッキリと形が保たれていた、あれは俺の初恋だった。
彼女とは幼稚園からの幼馴染みで幼稚園ではチラッと言葉を交わすだけの仲だった。
距離が縮んだのは小学生1.2だった。
若干家が遠く、話したり遊んだりは学校の休み時間くらいしかなかった。
当時はアパートに住んでおり四人家族で俺は次男、彼女の家までは低学年からのしたら遠かった。
しかしある日、一戸建てに引っ越し彼女の家まで気軽に行ける様になった。
それからは良く遊んだ。その頃はあまり友達が居なく彼女だけが俺の相手をしてくれた。
それはもうとても幸せだった、彼女と遊んでいる時は心が温まる感覚だった。
ある日、いつも通り彼女と遊んでいると兄が来てからかわれた、裏で抱き合ってこいとも言われた。
裏には行ったがそんな勇気あるわけがなかった、それは彼女もだった。
ふと物陰から気配がして見ると兄がいた、にやけて見てたので追い出して俺たちも外に出た。
これが最初の後悔
あの時彼女を抱き締めていたらもっと好きになって"あんなこと"にならないようもがいていただろう。
抱き締めるというその思いに下心なんて全くなかった、只世間一般でいうハグがしたかった。
そうすれば人の温かさに気付けていただろうか?
それ以前に彼女が好きだが、今では心が痛む程に好きだ。
後悔と同時に悔しさもあったかもと今になってやっと思う。
又ある日のこと、俺は何故か俺と友人のどっちが好きなのかと不可解な質問をした。
彼女は"俺が好き"と答えてくれた。相思相愛、両想いだったのだ。
それからより一層仲良くなった、今までは近くの空き地に待ち合わせしていたが家まで来ることも多くなった
又々ある日のこと、俺はある約束をした。それはもう可愛い約束事だった。
"大人になったら俺と結婚してください"可愛い可愛いプロポーズだった。
帰ってきた言葉は"はい"、舞い上がる気持ちだった。
又々またある日、彼女から有ることが告げられた。
引っ越しすることになった
あっという間にお別れ会だ、一連の催しが終わりかけクラス全員への手紙の手渡した。
その時の顔は覚えていない、思い出したくないだけなのだろうか。
遂にお別れ、クラス全員で手のトンネルを作る。俺は最後。
皆各々のお別れの言葉を綴る、最後に俺の番。
ここが最大の後悔と悔しさと己への憎しみが最高潮の瞬間だった。
俺は"さようなら"と言った。自分を思いっきり殴りたい。
彼女は号泣、泣き叫んだ。罪悪感しか出なかった。
"またね"とかもっと良い言葉がかあったと今さら気付く、後悔と自分への憎しみが込み上げる。
彼女の声が聞こえなくなるまでそこに立ったままだった、憎い。
己が...憎くて仕方がない....
あれからもう何年も経った、今でも彼女の手紙は引き出しに大事に仕舞っている。
彼女のことを思い出すだけで心が苦しい、これは比喩ではなく実際に痛い、苦しい。
声と顔すら曖昧にしか思い出せない、唯一俺の事を異性として見てくれた彼女。
みうちゃんの事を
自分みたいに何もできずに後悔する人も居るかもしれません。
もし読者が意中の人が要るのなら想いを伝え、もがいた方が絶対良いと思います。
当たって砕けろといいますよね?
俺は当たり損ねた