Ⅸ.新たな一面
内容が意味不明(^^;)
私は女子だから、男子がどんなことを話すか分かりません!
そもそも中三はどんなことを話してんだろ…
「大丈夫か?陸…」
「ああ!りゃいじょうふ!(大丈夫!)」
授業が終わり、次の時間が教室移動しなければならないため、移動するついでに保健室に寄ることにした。
「大丈夫じゃないよな…」
「痛々しすぎるぜ…」
「海月には逆らえんな…」
保健室に寄ったのは、俺と直紀と真広と和宏。
陸は、顔に包帯と湿布が貼ってあり、手首にはあざがあった。
「海月も限度というものを知らねえのか?」
「いや、海月は十分手加減してくれたぜ?」
『どこが?』
包帯と湿布と絆創膏だらけな姿を見ると、手加減の欠片もないように見える。
俺たちが問うと、陸はにっこりと笑って言った。
「足は全く攻撃されてねぇんだぜ?サッカーができなくならないように顔だけにしたんだろうよ!」
『………』
正直、俺たちはどう答えればいいのか分からなかった。
ていうか、ただの偶然じゃないかと思う。
多分、直紀たちもそう思っているだろう。
その証拠に、苦笑いをしている。
「てかさ、今思ったんだけどさ」
「何だ?」
真広の言葉に、陸は歯を見せて笑いながら言った。
次の瞬間、陸の笑顔が消えた。
「海月のこと好きだろ?」
「ぬぇぇえ!な、なななな何を仰いますか!?ま、真広ったら〜」
「好きなんだな…」
直紀の言葉で、陸の動きはピタッと止まった。
というか、硬直した。
この世界に、こんな分かりやすい性格をしているやつもいるんだな…。
「なるほどな。だからさっき海月を庇うようなふうに言ったんだな」
「ギクッ」
「じゃあ海月に蹴られて、嬉しかったんだな」
「ギクッ」
「少しムカついても、好きな奴のあれが見えて嬉しい感情に消されたんだな」
「ギクッ」
「蹴られるって分かってて、海月に盗み聞きしてたって言ったんだな…」
「ギクッ」
「Mに目覚めたな」
「うわぁぁぁぁぁ!そうだよ!悪いかよ!俺はあいつが好きだし、蹴られていいって思っちまったし、見えてラッキーって思っちまったんだよぉぉぉぉ!」
陸の叫びが木霊する。
叫び終わると、枕に顔を埋めて再び硬直。
それと同時に、ベッドのカーテンがガバッと開けられ、保険医の石塚先生が眉間にしわを寄せて顔をのぞかせた。
「ちょっと、赤松君、保健室では静かにしなさい」
それだけ言うと、カーテンを閉め、保健室のドアが開閉される音が聞こえたから、石塚先生は出て行ったのだろう。
陸は、何事もなかったように硬直したまま。
言葉の暴力(?)って、すげぇな。
「んじゃあ、俺ら授業受けてくるわ」
「次安田の授業だろ?かったりぃ…」
「先生はほとんど年寄りだからな…。担任もそうだけど、加齢臭がパナイわー」
「じゃーな!」
そう言って、保健室をあとにした。
「って和宏、何書いてんだ?」
和宏は、メモを取り出して、何かをメモしていた。
気になって聞いてみると、辺りを見回してから小さな声で言った。
「陸の好きな奴をメモしてんだよ。これで弱みを一つ握れたぁぜっ!」
「悪趣味だな」
その、出っ張った腹の中はさぞかし黒いことだろう。
友達の新たな一面を知った一日でもあった。
月曜日と火曜日に学年末テストがあるので、次は水曜日かな(・∀・)
成績が悪いので頑張らなきゃ!φ(._.)