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桜吹雪  作者: 亜梨朱
7/32

Ⅶ.早朝

更新遅れてますねっ

(°∇°;)

本当にごめんなさいm(_ _)m

翌日。

俺は柚兎左に昨日の理由を聞くために早めに学校に来た。


いつも賑やかなB組はしんと静まりかえっている。

こう見ると、五月蠅い教室が恋しく思える。


しかも、春なのにまだ朝は冷えるらしい。

この気温と静けさは、何とも寂しく思える。


鞄を机に置き、イスに座るとひんやりしていた。


「冷てぇ…」


俺の呟きは、虚しく消えた。


ため息をこぼし、教科書を机に入れて内緒で持ってきた携帯を開く。


こう寂しいと、何故か受信メールを読み返してしまう、俺の癖。


女子ならともかく、男子だと少々キモイと自分でも思う。

陸とか女々しいやつめとか言っていた。自覚していてもそれを人に言われると何となくムカつくため、即ボコった。


受信メールのほとんどが陸からで、内容は至ってくだらない。

『時間割教えろ』とか『サッカーの試合見た?』とか『雑談しよーぜー』などなど。


あとは、真広から部活について、直紀から遊びのお誘い、和宏から情報交換など。


そして、少し前に来た柚兎左からのメールもあった。

内容は陸と同じような文。

『時間割教えて(^-^;』や『今度の日曜日空いてる?』など。


「はぁー…」


昨日の柚兎左の泣き顔が目に焼き付いていた。


本当に、何故あいつは泣いていたのだろうか。

珍しすぎて、その事しか頭になかった。


昨日ずっと考えても、分からなかった。

それを確かめるために早く来たわけだが、柚兎左どころか誰も来ない。


まさかの今日は学校休みか?

でも一年も二年も来てたし、三年の数人も駅のコンコースで騒いでたし、それはないか…。


携帯を閉じて、席を立つ。


机に置いてある荷物を片手で持ち、教室を出て目の前にあるロッカーに向けて鞄を投げる。


金属が当たる音が廊下で反響する。


鍵を開けて、無理やり鞄を押し込み、鍵をかける。


足音から、ロッカーで作業する音まで全ての音が廊下に響く。


「……」


本当に誰もいない。

何だよ、この虚しさは。





「なーに、湿気た面してんだよ」


振り向くと、陸が通学用鞄とでっかい部活用鞄と共に現れた。


「遅ェよ!」

「お前が早いんだよ!まだ七時半じゃねぇか!登校時間は七時半からだっつーの!」

「あ…マジでか?だから誰もいねーのかよ!」

「当たり前だって…。てか普段遅く来るお前が早いって珍しいじゃねぇか」

「まーな」


会話をしながら、教室に入る。


さっき俺が入ったときより明るい雰囲気だ。

一人でいるより誰かといる方が楽しいんだなと、改めて思った。










結局、朝早く来たというのに柚兎左は学校に来なかった。

担任は風邪と言っていたが、妙に嘘臭かった。


まあ、いいや。


「桜井!ちょっといいか?」

「あ、はい…」

海月と担任は、廊下に出て行って、教室は騒がしくなった。席を立って雑談をしに行く者もいれば、授業の準備をする者もいた。


前者に該当する数人の女子たちが、俺と陸の方に寄ってきた。


「晋一、陸!昨日はお疲れ様!」

「本当スゴかったよ!めっちゃ白熱してたじゃん!」

「二人ともゴールに入れたよね!流石だね〜」

「いやー、それほどでもーあるよ」

「何それぇー」

「超ウケるんですけどぉ」


楽しくねぇ…。


陸はノリのいい奴だから、誰とでも楽しく話せる。

俺は結構好き嫌いが激しいから、嫌いな奴とは喋らない。


こいつらはそれ以下。ってか誰だ?


陸は普通に仲良く喋っているが、友達なのか?

陸とは三年間一緒のクラスだったから、陸も知らないはず。


…もしかして、俺の記憶が老化しているのか!?


そう考えていると、いきなり女子が話を振ってきた。


「晋一もそう思わない?」

「ああ」


聞いてなかったし、面倒なので、適当に相槌を打つ。


少ししらけてから、一人の女子が苦笑しながら言う。


「やっぱ柚兎左がいないと盛り上がらないねー」

「うんうん。五月蠅いけど、いないと何か寂しいわー」

「だよなー。てか先生と海月は何話してんだ?」

『さあ…』


最後の言葉は見事に全員がハモった。





しばらくして、海月と先生が戻ってきて授業を開始する。


海月は戻ってきたとき、少し暗い顔をしていたので、後で何を話していたのか聞くことにしよう。


今日は早く起きたため、すごく眠い。

道徳とかサボっても大して支障はないだろう。


俺は頬杖をつき、目を閉じた。



いつの間にか眠っていた。





じ、次回こそは早めに更新を…!

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