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桜吹雪  作者: 亜梨朱
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Ⅲ.憂鬱な放課後

昨日カラオケ行ってきました( ´∀`)

五時間くらい歌ったら、のどが……

できれば来て欲しくなかった放課後。

昼食を食べてから、すぐに下校するから時刻は十二時半。

学校の駅から三つ離れた駅にあるカラオケボックスで歌うらしい。

そこは安くて設備はいいが、その駅で降りる先輩に見つかったら終いだ。

帰ってからにすればいいものを、時間が短くなるからと言う理由でそのまま直で行くらしい。

みんな金を五千円ほど持っているという何とも悲しい現実。何故俺は一万円も持っているんだ…。何故百円にしなかったんだ、コノやろー。と自分を呪った。

「晋一!一緒にデュエットしよーね」

「あ、美保ずるーい!咲妃が晋一とデュエットするのよ!」

和宏が言う俺目当ての女子たちが隣で群れる。

俺は別に歌いたくないのだが、こっそり帰ることもできずにカラオケボックスの前まで着いてしまった。

「んじゃー、盛り上がるぞ!」

和宏の一言で俺以外の周りのやつらは

『おぉ―――っ!!』

と歓声をあげた。

周りの人々の視線が痛く感じるのは俺だけなのか?

和宏に睨まれたから俺も小さな声で言った。

「おー…」







「んじゃー、一番バッターは柚兎左様が歌ってやるよ!!」

「いえーい!柚兎左、いっちゃえー!」

一番最初に柚兎左が歌うらしい。

柚兎左は一般に言うオタクでアニメソングはほぼ全部知っているらしい。

柚兎左はいつも盛り上がるアニソンを歌い、暗い歌は歌わない。歌ったらすぐに盛り上がる曲を歌う。

和宏は、こりゃまた古い曲を歌う。しかも演歌ばかりで若干テンションが下がる。

海月は、アイドルグループが歌っている曲を歌う。

直紀は、スゴいことに洋楽。

その他は、女のアイドルグループの曲をデュエットしてる。

俺は何もしない。

「やっぱ柚兎左声高ェな」

「柚兎左、声どっから出てんの?」

「ふはははは。これは合唱部で鍛え上げた声なのだ!誰も真似ることはできまい」

「調子乗んな」

海月が柚兎左の頭に瓦割のチョップを食らわす。さすがの柚兎左も「いだっ!」と声を上げた。

「海月…痛いッス…。滅茶苦茶痛いッス。頭割れる…」

「そんなに痛かった〜?ごめんよ!まあ許せ」

「許すか―――っ!!むっちゃ痛いからね!」

柚兎左と海月で戦闘が始まった。

そこらへんの灰皿(鉄製)を振り回したり、シャープペンシルを投げたり教科書を投げたり。

周りは楽しそうな反応をしていたけど、俺から見るとかなり過激に見える。

下手したら重傷を負って、堕ちるか昇るか。

此方にとばっちりが来ているのが迷惑だ。

「柚兎左、海月。やるなら外でやれ。俺まで怪我したくねえからな!」

「あー、新学期早々練習試合あるんだろ?大変だなー」

「サッカー部なんだから和宏も出るだろーが。何他人事みたいに言ってんだよ」

「俺はピンチヒッターだからな!補欠としては他人事さ」

野球じゃねえよ!

「へー、試合があるんだあ」

「高橋君は運動神経抜群だよね?小学校とか何やってたの?」

ここで三人の女どもが話に割り込んできた。

別に嫌いではないから会話をするとしよう。

「小学校は部活の掛け持ちやってたぜ?」

「マジでー?何やってたの?」

「野球部、陸上部、サッカー部だ。」

「えっ…」

「マジでぇ?スゲエじゃん!」

「だから運動神経いいんだー」

誉められるとはこうも気持ちがいいものなのか。

いつの間にか柚兎左と海月は大人しくなってるし。

「晋一…、それって本当の話?」

柚兎左が問う。何となく雰囲気がさっきと違うような感じがした。俺が気にすることでもないから俺は何時もの口調で返事する。

「嘘付いてどーすんだよ」

「そうだよね……あいつと…」

何かブツクサ言ってるが、別にいいよな。さっきも思ったが、俺がそんなに気に留める事じゃねーし。

「てか直紀どんだけ英語ぺらぺらなんだよ」

「直紀って英語の成績悪かったって言ってたけど…何で?」

「スペルが解らねえだけ」

『マジでか!?』


その後カラオケでは、殆ど直紀の歌う洋楽が流れ、俺たちはある意味英会話の勉強ができた。





ことごとく歌って、店を出るときは延長しまくって六時すぎだった。カラオケに来たけどやったことは英会話の勉強、雑談が主だった。

次行くときはもう少し真面目に歌おう。

それぞれ別れたが、俺の部活のかけ持ちについて話したとこらへんから柚兎左の元気がなかったのは気のせいだろうか?

次から、さらにグダグダになります^_^;

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