Ⅱ.B組の人々
グダグダですねー…
文法あってるのかな?コレ…
三年B組の教室は三階にある。ちなみに、一階が一年、二階が二年、三階が三年となっている。
最初の春は楽だった。
二度目の春は足が疲れる。三度目の春…、つまり今日。今日は、足が死ぬ。
もちろん階段のことだ。
段差が高くて、滑りやすいから無駄に危ない。
高い分、外の眺めはいいのだがこれのせいで朝から疲れがたまる。
そんな清々しくない朝、エレベーターが目の前にあると乗りたくなるだろ?設置してあるくせに使用できるのは職員のみ。これは一種の差別だろう。
「晋一…、置いてくなよ!これから一年ほど同じ空間で勉強すんだから、仲良くしよーぜー」
「これも一種の遊びだ。いじめという名の」
「何か怖い言葉が聞こえたんだけど…高橋君?」
遊びにもいろいろあんだよ。それを言うと殺しも遊びになっちまうか。
「柚兎左は?」
「さっき海月と美桜と先に行った」
「海月ねぇ。ホント仲良いよなー」
「一年の時はあれだったけどな」
「仲悪かったのか」
「悪くはねぇ。あまり関わりがなかった、親友になった、いつの間にか喋ってるところを見なくなった、っつーのが正しい順序だ」
「何でそんなに覚えてんだ?」
我ながらそう思う。
印象的だったからか?海月の彼氏と仲良かったし。
「まぁ、いいんじゃね?」
「そーだな…っと。おはよう諸君!」
「陸!おはよっ!」
「晋一!おはよーさん」
「ああ…、はよ」
みんなテンション高いな…。クラスの人は見知った人が多かった。
知らないやつは六人くらいか。
気だるく教室に入ると小野真広が声をかけてきた。
「あの地獄の階段のせいで疲れたか?しっかりしろよ!サッカー部だろ?」
そう言われても疲れるもんは疲れる。
「あの階段を上り下りする特訓したら足が鍛えれそうだな」
「あー、確かに。ってホントにやるなよ!」
俺は今年のサッカー部のキャプテンだから、全ての権限は俺にある。
ちなみに、陸も真広もサッカー部である。
あの階段を使ったのを練習メニューに入れたいと言えば即決だ。
責任問題とかは面倒くせぇけど、こういうのはかなり気持ちがいい。
「俺の席は…」
辺りを見回して、自分の席を探す。
どうせ、出席番号順なのだろう。俺は確か…って自分でクラス発表を見ていないから聞くしかない。
陸は苗字が赤松で学年出席番号順なんてあったら一番最初になる。
つまりは毎年一番前の一番端なので出席番号順なんか気にしなくて良い。
俺は高橋だから、はぁー…何番だろう。
「柚兎左ぁ!」
女子と話してるところ悪いが、重い荷物をさっさと片付けたいから声をかける。
「何?」
「俺の出席番号何番か分かるか?」
「男女別で十番!真ん中の列の前から三番目の左」
言われたところを見ると空席だった。
よく覚えてるもんだ。
とりあえず、荷物を置くために早足で机に向かう。
「どっせい!」
あー、肩が楽になった。
「なー、晋一!今日珍しく午前中授業だから、この後オケらねぇ?」
天城直紀が声をかけてきた。オケらねぇとはカラオケ行かない?という意味だ。
「あー、金がねぇ。奢ってくれ」
「嘘付け!毎日財布に三万入ってるくせに!」
何で知ってんだよ。
「なぁ、行こうぜ?最近行ってねぇじゃん?」
昨日まで宿題なしで一ヶ月くらい休みがあっただろう。あえて言わないでおくが。
「何で俺なんだよ」
溜め息混じりに呟くと、直紀と一緒にいた山本和宏が耳元で囁いた。
「おまえが来ないと女子が来てくれねぇんだよ」
そんな理由で俺を誘ったのか。
「今度ドラゴンズのポスターあげるから」ドラゴンズ!
「行くぜぇぇ!キャラオケェ!」
ドラゴンズの為だ。金など惜しくはない。
人が野球バカと言おうがサッカーバカと言おうが関係ない。俺は俺の趣味を突き通す。自分で言っておいて何だけど意味わかんねぇ。
「よっしゃ!柚兎左ぁ!今日の放課後暇か?」
「暇だけど、どっか行くの?」
「カラオケだよ!カラオケ」
カラオケと聞いた柚兎左の目は一瞬キラーンと輝き、超満面な笑みをこぼす。
「行く行く行く!絶対行く!」
「うっしゃー!海月は?」
「一応空いてるけど」
「んじゃあ道連れだ!」
こうして、和宏は幾多の女子をカラオケに誘い、合計八人となった。
どんだけ誘えば気が済むんだ?コイツ
「抜けて良いか?」
「断固許さん。三人はおまえ目当てなんだからな!」
つまり、海月と柚兎左以外の女子か。
ていうか、海月誘った時点で五人だったからストップすればよかったものをこんなに増やして部屋がキツキツじゃねぇか。
「ホームルーム始めるぞー!」
学級委員長がでかい声で叫ぶと、ほとんどの人が特に急ぐわけでもなくグダグダと席に着いた。席に着いたからといって教室は静かにはならなかった。
五分くらいで静まり、短活を始め、テレビ放送朝会を行い面倒くさい授業が始まった。
早く放課後になりますように…
の反対で放課後になるな。
続きは全く考えてません(笑)
どういう風にしようかなー