005話 親方!空からゾンビが!実績解除率0.01%
▽【前回の山田】
圧死10連からスキルが女神だった。
ベッドに戻ってきた俺は、天井を見つめながらつぶやいた。
「……圧力系ダメージって、なんやねん」
スキル欄にはしっかりと書いてある。
《圧力耐性Lv.1:圧力系ダメージを10%軽減する》
10%軽減って。
そもそも“圧力系”の定義がわからん。
「検証のしようがないんだよな……」
悩みつつも、検証と攻略を進めることにした。
「まあ、まずは窓から脱出ルートを試すか」
明らかに本筋じゃない道こそ、抜け道の宝庫。
俺はベランダへ出た。
隣室のベランダへ乗り移れれば、廊下のゾンビを避けて回れるかもしれない。
序盤を無双できる強アイテムとかあるかもだしな。
「よし……行くぞ……!」
手すりを握り、体を乗り出し──
「……っおおおおお!?」
足を踏み外した。
6階。
落下。
通常なら即死の高さ。
だが──
「……あれ? 生きてる!」
地面に背中を強打したのに、肺がつぶれる“音”しかしない。
体はバキバキに痛いが、意識はある。
「スキル……すげぇじゃん……!」
そう感心していたら、
視界の端に影が差した。ゾンビが足下の俺に気づいてない・・・・・・?
そのまま歩く、歩く、転倒!
ズシャァァッ!!
ゾンビの頭部が、俺の腹部にめり込んだ。
「ぐふうううう!!!?」
《死因:落下+ゾンビの追撃ダメージ》
「……スキル無駄じゃん! むしろ苦しいだけじゃん!!」
俺はベッドで泣きながら目を覚ました。
だがゲーマーの血が騒ぐ。
「いや、検証続けるべきだろ……!」
そこから俺はベランダ脱出にこだわった。
・足を滑らせて落下死
・鉢植えに引っかかって転落死
・手すりが折れて落下死
・そもそもジャンプ不足で転落死
落下 → 圧死 → 落下 → 圧死
まるで落下死ファンタジー。
そんな6回目の挑戦のとき──
ドサァッ!!!
「うわっ!?」
上から“何か”が降ってきて、俺を押し潰した。
視界が暗転。
ログが表示される。
《死因:上階から落下してきたゾンビによる圧死》
《実績解除:親方! 空からゾンビが……!》
視界一面に花火が散った。
◇今回の成果◇
・死亡回数:17
・実績解除:親方! 空からゾンビが……!(実績解除率0.01%)
・獲得スキル:なし
・メモ:「小物が妙に掴みづらい。オブジェクト判定??」




