表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/32

004話 圧死10回したらジト目の女神に叩かれた(ご褒美)

【前回の山田】死亡2回目でハルキスト発動!


「やれやれ……人の死には、意味のあるものと、ないものがある」

ふと、俺の中のハルキストがつぶやいた。

渋い声で。コーヒーの香りが漂ってくるような調子で。

「いや、さっきの死は意味あるに決まってんだろ!!!」

自分で自分にキレながら叫んだ。

空爆で押し潰されて圧死──あれはどう考えても意味のある死だ。

というか、死ってそんなに連続で味わうもんじゃない。

はて、ミッション1の<72時間生存せよ.>は達成できただろうか。

んん?よく見ると、最後が.(コンマ)ではなくフォント数1レベルの小さい文字だった。

※追加条件の達成が必要です

ほーん。小さすぎて読めるか!

……そして、俺はその後も“意味のある死”を八回繰り返した。

合計九回。

天井崩落、壁圧死、家具圧死、ゾンビ+瓦礫のダブル圧死……

まるで圧死コレクションをコンプリートする勢いだった。

――そして十回目の圧死のあと。

「あれ……? ベッドじゃない?」

ふわふわした感触。

柔らかい……いや、これは雲だ。

雲の上に寝かされている。

周囲には、どこからともなく光が満ちていた。

太陽の光じゃない。もっとこう……“神々しい照明100%”みたいなやつ。

「起きましたね、山田さん」

澄んだ声。

目を開けると、そこに“女神”が立っていた。

「私は女神アストレア」

完璧な金髪。淡い光をまとう白い服。声にはエコーがかかっている。

手には表彰状のような巻物を持って震えている。

「じ、実績解除……おめでとうございます……!」

「えっ!? 実績!?」

「“圧死10回達成”です。おめでとうございます。いや全然おめでたくないですけど!」

女神は顔を引きつらせ、表彰状を突きつけてきた。

「あなた、どういう神経してるんですか!?

 十回連続で同じカテゴリーの死に方って、もう芸術ですよ。逆に尊敬しますよ!」

「いや、俺も好きで圧死してるわけじゃなくて……攻略中にたまたま……」

「たまたま十回も圧死するわけないでしょうが!!!」

女神の声が裏返った。

微妙にポンコツAIの電子ノイズが混ざっている。

「というわけで、こちらが今回の実績報酬です。受け取りなさい!」

表彰状が光り、UIメニューにスキル項目が追加される。

《新スキル:圧力耐性Lv.1

 圧力系ダメージを10%軽減します》

「おお! スキルだ! これ欲しかった!」

「喜ぶところですか? というか、あなた、まずゾンビ世界を攻略しなさいよ!

 VRゲームばっかりやってる場合じゃないでしょう!」

「いや、VRはもう完全攻略したんで……二周目三周目も余裕」

「……は?」

女神の顔が固まった。

「圧死十回よりそっちの方が信じられませんよ……

 システム担当の私がクソ上司に怒られるんだから」

素の顔が漏れた女神は額を押さえた。

その仕草すら電子ノイズが混じっている。

「スキルの説明とか聞かないんですか?」

「もちろん聞きたい!」

「あ、もうダメです、時間です。どうぞ現場へお帰りください……!」

「え?」

「さっさと戻って働けぇぇぇ!」

女神が巻物で俺の額をペチッと叩いた瞬間、世界が白く弾けた。

________________________________________

■ そして、いつものベッドへ

気づくと俺はベッドの上だった。

見慣れた天井。

だが、新しいUIアイコンが右上で点滅している。

《新スキル:圧力耐性Lv.1

 圧力系ダメージ10%軽減》

「しゃーねえ・・・・・・次はゾンビ攻略するか・・・・・・!」

ゾンビに秒殺された記憶が蘇る。膝が勝手に震えた。

「いや、まてよ・・・・・・」

俺はあることを思いつき、天井を見上げた。

気になったら検証しなければ気が済まないのだ。

ゲーム脳が燃えてきた。膝は止まっていた。


◇今回の成果◇

・死亡回数:11

・獲得スキル:圧力耐性Lv.1:圧力系ダメージを10%軽減する

・メモ:「毎回死因が微妙に変わる。家具やゾンビはランダム生成?」


※山田「読んでくれてありがとう……!

 もし楽しめたら、実績『ブクマ1』を解除してくれ……!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ