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027話 花火を撃ったら、街が吹き飛びました

▽【前回の山田】

運営煽りの代償はゾンビの大群だった。脱出経路を失って、どうするヤマダ!

■ 起死回生の一手

このままではゾンビに押し潰されるのは必至の圧死コース。

カレンも死んで、クリア不能、真のGAME OVERだ。どうする・・・・・・


考えるほど、喉が張りついた。

息が、うまく吸えない。


カレンが死ぬ。

それだけは、絶対にダメだ。


「あばばば」

「ヤマダ、どうするネ!どうするネ!」

カレンが俺の頭を振り回す。

「あばばば、やめい」

カレンの手を取る。その指先にキラリと光る指輪が見えた。


・・・・・・

お陰で脳が冴えたぜ。

アレを使う・・・・・・一か八かだ!


ゾンビの腐臭は眼前に迫っている。

最前線のゾンビが転倒し、それを踏み潰して後ろから別のゾンビが迫り来る。

ゾンビの津波だ。


UIから花火を取り出す。

街で見つけたしょぼい打ち上げ花火だ。

使い道は信号弾くらいかと思っていたが。


これが失敗したら、俺たちは終わりだ。

――でも、他に手はない。


躊躇している暇は無い。

ガソリンスタンドの半分が既にゾンビに飲み込まれていた。


運転席の窓をフルオープン!

打ち上げ花火set!ready!

「ヤマダ、何を――」

Fire!

俺はカレンの頭を助手席の足下に押し込めた。

俺も運転席の下に潜り込む!


ぽひゅーーーん。

打ち上げ花火が情けない音をあげて、飛び立った。

・・・・・・

カッ!

閃光が辺り一面を真っ白に染め上げる。


どごおおおおおんん!!

激しい衝撃が俺たちを襲った。

縦回転か横回転か、もうわけが分からない。


・・・・・・

永遠に等しい沈黙だったが、実際には2,3分のことだった。

<実績解除:ゾンビ撃破数100>

「カレン、生きてるかー?」

「ヤマダの運転は激しすぎるヨ。二度と乗らないネ」

無事なようだ。

逆さにひっくり返ったジープから二人で脱出する。

ガソリンスタンドがあった場所を中心に巨大なクレーターができている。

ゾンビどもは跡形も無く消し飛んでいた。

あと数メートル近ければ、俺たちも危なかった。

町中に火の粉が飛び、あちこちで火の手が上がっている。

だが・・・・・・


「ヤマダ、また奥からゾンビが来てるヨ」

地面を伝う震動が迫っていた。

脱出経路の道路は、既に第二のゾンビ津波によって埋まっていた。

一部のゾンビは燃えながら迫ってきている。


このまま外にいたら、

次は“守りながら逃げる”ことになる。


――それは、無理だ。

俺たちは作戦変更を余儀なくされた。


________________________________________

■ マンションへ逆戻り

幸い、マンション内のゾンビの数は変わりなかった。

マンション内までゾンビが溢れていたら、それはもうクソゲーだ。

要するに、外は正解ルートではない、ということなのだ。

いつか、外ルートでクリアしてやる!俺のゲーマー魂が小さく燃えた。

だが、今は生存最優先だ。


カランコロンカラン!

「しまった!」

足下が不注意になっていた。くそ!


瓶が缶にぶつかってイイ音を奏でた。

マンション内の空気が変わる。


「ヤマダ、上に行こう!」

カレンの励ましを受け、階段を駆け上がる!

外のゾンビも既にマンション内に入り込んできたようだ。

マンション全体が揺れる。


10階に到達した俺たちを、三体のゾンビが待ち構えていた。


三体。

――少なすぎる。


嫌な予感が、背骨を這い上がった。


◇今回の成果◇

・死亡回数:60

・獲得スキル:なし

・メモ:外ルートの攻略法、いつか試したい!

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