表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/32

015話 勃発!デュフフ合戦!零れ落ちるヤマダのナミダ

▽【前回の山田】

イリスたんの策略でバールを失いつつもついにミッション4クリア。

NPCとの遭遇──そして俺のコミュ障が火を吹いた。


◆イケメン、日本語で殴りかかってくる

イケメンはにっこり微笑むと、すぅっと息を吸い込んだ。

嫌な予感しかしない。

うわ、ぜってー英語が飛んでくる!

やめろ、その攻撃は俺に効く!!

身構えた耳に飛び込んできたのは──

「もう、マジなんなんですか。意味がワカリマセーン。オタク、何か知ってはりマス?

ウチらずっとゾンビに怯えて引きこもり状態でしたわー」

…………は?

いやいやいやいや待て。

なんでエセ大阪弁ペラペラなんだよ。

英語じゃないの?そこ混乱ポイントじゃないの?

しかし日本語が通じるなら一安心──と思うじゃん?

俺は違う。

そう、俺はリアルコミュニケーション能力が ゼロ なのである。

特にイケメンと美女には 致命的に弱い。

「あ、ソですね……デュフフ」

はい出た。

完全にキモオタテンプレが口から生まれた。

死に戻りよりもよっぽど回避不能のバッドエンド。

あぁ……まただ。

萎縮、緊張、キモ笑い。

この“ドン引き三点セット”で俺の人生は幾度となく終わってきた。

劣等感だけが順調に成長していく人生……。

________________________________________

◆しかしイケメンは“心までイケメン”だった

「ヤマダさん、キモオタの鑑ネ!本物ハジメテ見たよ!

デュフフ……どデスかー?合ってマスかー?」

イケメンは完璧な舌足らず発音でデュフった。

お前……天使か?

そんな言い方したら俺の心がアクシズ落ちするんだが。

「ワタシタチ、日本のキモオタ文化に憧れてマシタ。

いつか日本に行きたいネ、と話してて。

だからワタシ、日本語勉強したヨ。

彼女が特にキモオタ大好きデスネ」

すると、美女がイケメンの背後からそっと顔を出した。

「あ、ソですねー。デュフフフ」

天国かここは。

俺とイケメン美女の三人、玄関でずっと

「デュフフフ」

「デュフフフフ」

と鳴き合っていた。

________________________________________

◆久々に“人と心を交わす時間”

安心しきった俺は、そのまま二人の愛の巣に上がらせてもらった。

イケメンはジョン、美女はカレンと名乗り、二人は夫婦だった。

気づけば俺、めちゃくちゃ普通に会話していた。

何年ぶりだ?

高校、大学、就職……

ずっと相手の目を見れず、足元ばかり見てきた。

なのに今、この二人は

俺の話に頷き、笑ってくれる。

テーブルの上にはフルーツ、飲み物、そして

こぼれ落ちる俺の涙。

……こんな幸福、あっていいのか?

________________________________________

◆◆ 気がつくと、俺はソファで寝ていた

張りつめていた気持ちがふわっと解けて、

人生で一番良い目覚めだった。

寝室からイケメン美女はまだ出てこない。

「よーし……今のうちに、ミッション4の報酬確認するか」

<ミッション4達成:報酬を選んでください>

<新スキル獲得ランダム

 または

 獲得済みスキルのレベルアップ>

おお……二択だ……!

これは悩む……!


◇今回の成果◇

・死亡回数:39

・獲得スキル:なし

・メモ:NPCはまるで本物の人間のようだ・・・・・・本物過ぎる気もする。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ