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魔神の受肉~悪魔が下界で貴族令嬢に擬態します~  作者: 烏兎徒然
ニ章 悪魔の冒険譚
23/25

悪魔の救出劇


翌日、早朝から昨日と変わらず、同じメンバーで。

進む道はエッダの泊まった宿。

昨日と変わらず上機嫌なミーランは、姉妹設定を存分に活かして道中で腕を絡ませてくる。


「そういえばお姉様は例の話は聞きましたか?」

「あら、何の事かしら?」


特に昨日の今日でなにか目ぼしい話なんかは、なかったと思ったけれど。


「なんでも四人目の新たな零級冒険者が現れたそうですよ」

「――へぇ」


それは、とても気になる情報だ。

それにしてもミーランは、昨日は我が家に泊まっていたはずなのに、どうやってその情報を知りえたのだろうか?


「それ、信ぴょう性は確かなの?」

「ええ、例の本での情報なので、確度は高い情報かと。我らの同士はどこにでも存在しますから」


なるほど。

サタニストの情報網だったか。

なかなか侮れないものだ。


「お手柄よ、ミラ」


ミーランの頭を撫でて告げると、王女とは思えない年相応の表情で、えへへと照れながらも得意げに笑う。


「アキラ=サートゥという男性で、恐らくですが魔闘術師のようにフィジカルタイプで、なんでも高火力の法術をメインにした前衛タイプだとのことです。しかもただの人間種で年齢もまだ十代だそうですよ」

「……それは――珍しいわね」


法術士とはそれはまた……。

隔世遺伝かなにか? それともやはりミーラン達と同じく特異点候補かもしれない。

法術は誰かに教わったのだろうか?

それとも独学でたどりつけた?

零級冒険者では、シュネちゃんと、アキラくんは今後も要チェックだ。


色々な考えごとをしながら歩いていたら、いつの間にか目的地付近に到着していたようだが、どうにも様子がおかしい。


「なんだが妙に人が多いわね」


眉を潜めて告げる。


なぜかエッダの泊まっていたはずの宿屋に人垣ができていた。

視界を飛ばす千里眼の法術で人垣の奥を覗くと、宿屋には衛兵が数人詰めていた。


何があったのかと思案していると、私が行きます、と迷わずミーランが人垣の中に進んでいく。

それにフェーレが慌てて後ろからついていく。


「あの、お兄さん。ここで何かあったのですか?」

「ん、ん!? あ、ああ、なんでも宿泊客が誘拐されたらしくてな。大きな物音もしてたらしいし、連れさられる現場を見ていた近隣住民もいたみたいだからな。カルローネ領でこんな物騒な事件は珍しいってんで、みんな野次馬してんのさ」


ミーランの計算された角度によって庇護欲掻き立てる聞き込みに、一瞬狼狽した男性だったが美少女に聞かれて満更でもなさそうに詳しく教えてくれた。

……あれは私には出来ない術かもしれない。


「誘拐された人は分かっているんですか?」

「ああ、そりゃもちろん分かるだろうさ。宿の住人全員ってわけじゃなく、一人だけがいなくなっただけだしな。なんでもここだけの話、誘拐されたのは獣人のまだ小さな女の子だって話だぜ。ここいらじゃ獣人差別なんて殆どないけどよ、他の地域や国によってはまだまだ根深い問題だからな。その点カルローネの領主様は流石だよな。そんな情勢だろうと獣人も別け隔てなく暮らせる街を作り上げてるんだからよ」


男は自慢げにツォルンの偉業を語るが、実をいうとツォルンの領主運営は可もなく不可もなく、といったところだ。

そもそも立地的にも何もせずとも、勝手に発展するのがカルローネである。


領主経営の殆どは家宰であるクストースの采配で、ツォルンは重要書類に判を押すだけである。

ツォルンは善政を敷いているというほどでもないが、決して圧政を敷いているわけでもない。

何もせずとも自然に発展するカルローネに下手に自分が手を加えて、バランスが崩れる事を恐れている日和見の領主代行である。


つまり無能である。

しかし、己の無能を弁えていることだけは評価できるため、愚者というほどでもない。


「お兄さん、教えてくれてありがとう!」

「ああ、嬢ちゃんも可愛いんだから、人さらいには気をつけなよ」

「うん! それじゃあお姉様が待ってるからもう行くね。バイバイ」

「おー。またなー」


そしてトテトテと、高貴さは一切醸し出すことなく、いかにもな平民らしい少女らしさでこちらに戻ってきたミーランの表情は険しい。


「お姉様。確実にエッダが――」


そこで私の表情を見たミーランは、瞠目した。

いや、恐怖していた。


「あーあ――私のモノ(所有物)に手を出すとかさ、これだから人間という生き物はどこまでも…………」


怒っている。

今、私は猛烈に怒っている。

つい口調までもが悪魔時代のものになっている。


この怒りは私のモノ(所有物)を横から掻っ攫われたからだ。

私のプライドを傷つけられたからだ。

私の中の傲慢が沸々と怒りで沸騰しそうになる。


「一旦屋敷に戻るわよ」


宿から背を向け、屋敷へと向かう私に、後ろからミーランがおずおずと声をかけてきた


「え、えと……どうするので?」

「暗部を総動員して、下手人を見つけ出す。それと念のために冒険者ギルドにも捜索願いを高額で依頼するわ」



●  ○  ●  ○



フェーレは主であるルーナから受けた命令により、冒険者組合を訪れていた。


すでに、組合では例の美しい娘集団のパーティーメンバーの一人が攫われたという、噂でもちきりであり、あちらこちらで、そんな話題が話されている。

むしろ冒険者という職業柄、情報には鋭いアンテナははってしかるべきである。


フェーレが冒険者組合に入った途端、一瞬の静寂。

まさしく渦中の人間であり、その多くの視線には同情が含まれている。

しかし、フェーレはそんな視線は一切気にせず、受付まで早歩きで進む。


事情を察している冒険者たちも、割れるようにして受付までの道のりをフェーレに譲ってくれる。


「先日ぶりですね。早速ですが、私達のパーティーメンバーが誘拐されてしまったので、その捜索に冒険者の手を借りたいのですが」


一刻を争う事態のため、早口で告げるフェーレ。

フェーレの表情が動かないのはいつものことではあるが、それを知らぬ受付嬢はただならぬ緊迫感を覚えて、圧倒されてしまう。


「か、かしこまりました。それではこちらの依頼表に記入をお願い致します」

「ええ、わかりました」


そうして渡された依頼表に記入していると、新しく組合に入ってきた人物が、新しい情報を持って組合に併設されている酒場に歩みを進める。

そしてタイミングの悪いことに、その渦中のパーティーメンバーがいることに男は気づいておらず、大声で情報を共有した。


「おい、お前ら、あの獣人の嬢ちゃんが誘拐された話だがな、どうやら〝ジギタリス〟関係らしいぞ」


見目麗しいパーティーに恩を売るべく、もしくは義侠心で依頼を受けようとしていた面々もその言葉に鼻白む。

そして一拍の静寂のあとハッとしたように、酒場の面々は慌ててに受付にいるフェーレを指差す。

男は一瞬なんだと訝しげに、自身の背後を見やると、フェーレが受付で依頼表に記入している姿が目に入る。

男は気まずそうにするが、対するフェーレは新しい情報が少しでも手に入った事に、むしろ感謝の気持ちすらあった。


「では、これでお願いします」

「は、はい。では依頼を受理いたしました」


そうしてフェーレは入って来たときと同様、足早に冒険者組合から出ていく。


「……やっちまった。まさか例のパーティーメンバーがいるとは」


男は後悔するように酒場の椅子にすわる。


「お前らどうするよ?」


一人の冒険者が周りを見渡し、尋ねる。


「相手がジギタリスってのはな……」

「ああ……最近活発に暴れている大規模な裏組織だろ?」

「あの娘達には悪いが流石にジギタリス相手ってのはな……」

「大規模な裏組織だからな。すべての犯罪はジギタリスに集約されるって噂もあるくらいだ」


ここカルローネ領の冒険者組合は比較的優秀な冒険者が多くいるが、それでも〝ジギタリス〟という組織の名前に言葉に気後れしてしまう。

それほどに〝ジギタリス〟という組織は危険であるというのが、冒険者達の共通認識である。

現にジギタリスのメンバーの確保は、懸賞金という形の常時依頼として各支部からのお尋ね者である。

誰もがこの依頼を受けることはないだろう。

そう思っているところに、酒場の奥から片手をあげて一人の青年が気楽な声を上げる。


「あ、じゃあそれ俺が受けるわ」


その言葉に誰もが驚き、視線を向ける。

そこにいたのは、大剣を携え、自信に満ち溢れた黒髪黒目の青年。

たしかに彼ならば、とその場にいた誰もが納得し、そしてどんな伝説を起こしてくれるのかと期待した。



●  ○  ●  ○



屋敷についた私は暗部総動員でエッダの行方を探す指揮を取る。

ミーランも自分の連れてきた護衛達を総動員して、エッダ捜索に協力してくれている。


「あのお姉様……お呼びとお聞きして伺ったのですが……一体何事でしょう?」


そんな慌ただしい室内に現れたのは、実の妹であるティエラであった。

クーストースを経由してわざわざ本館に住まうティエラを、呼び出したのは初めての事である。

ティエラの手前、怒りを最大限に抑え込む。


「ああ、来てくれてありがとうティエラ。ちょっと貴方の力を借りたくてね」

「お姉様が? 私の力を?」


人探しにうってつけの人材はラウラだけでなく、もう一人いた。

それこそが我が愛しのティエラである。


「私の知人が誘拐されたみたいなの。人狼族の子なんだけれど……よかったらシーたんの力を私に貸してくれないかしら?」

「!! もちろんです! お姉様のお役に立てるなんて感激です」


相変わらず自己評価が低いというかなんというか。

けれど私を尊敬してくれている事が分かるのは、とても嬉しい。


「《ストレージ》。おいで、シータン!」


ティエラが汎用の杖を使って亜空間を開けば、そこから猫の王シーたんが颯爽と現れる。


「どうした主殿。また我に姉君の惚気を聞かされるのか?」

「ちっ、ちがう! そんなことしてないでしょ!!」


ティエラは周囲を見渡して、違うんです、違うんですと顔を赤らめながら弁明するが、その姿が可愛くてたまらない。

そんなティエラを見て、私がクスクスと笑うとその声に気づいたシーたんがびくっと毛を逆立てる。


「あ、主殿の姉君もおらっしゃったか。失敬した」

「そ、そうだよ。もー。お姉様、今のはシーたんの嘘……ってわけではないですけど、そんな頻繁に話し相手になってもらってるわけではなくてですね……」


まだモジモジとしているティエラは悶絶するほど可愛らしいが、今は私の所有物が奪われた状況だ。

さっそくティエラ伝いに、シーたんの協力を得なければいけない。

シーたんは私に恐怖し、従順ではあるのだが、それはそれ。

式鬼との関係性を考えれば、私の命令でシーたんが動いてはいけない。


「ティエラ、分かったから大丈夫よ。とりあえずシーたんに協力を取り付けてもらってもいいかしら」

「あ、はい! そうでしたね。シーたん、どうやらお姉様の知人が誘拐されてしまったらしくて、それでシーたんの力を借りたいの」

「ほう! ついに我の力を使う場面が来たか! 人探し程度、我にかかれば造作もない! 主のたのみとあれば応えようではないか」


どうやら良好な関係を構築できているようで、なによりである。


「主殿の姉君。誘拐されたものの特徴などはどういったものかお分かりかにゃ?」


流石にこの場で私に対して、過剰に敬語で振る舞わないあたりやはりシーたんは頭が良い。


「ええと……虎人族と人狼族のハーフで特徴は人狼属寄りの少女ね。翠の瞳に猫のように縦に細い瞳孔。白に近い灰色の長い髪に狼のような耳と尻尾」


ふむ、と腕を組みながら考え込む様子のシーたんから念話の魔法が飛んでくる。


『その件の少女とやらの魂魄の量は分かりますでしょうか?』

『魂器が3000程で、魂魄に溜まった魔力量でも6000ちょっとってところかしら? シーたんのおおよそ半分くらいってとこね』

『なるほど、かしこまりました』


腕を組んでいたシーたんが、うむ、と頷くと宙に浮いている王冠が虹色に輝き出す。


「わっ、すごい!」


初めて見た光景なのかティエラは思わずといった様子で声をあげたが、シーたんの集中している姿をみて両手を口に当て、声を出さないようにする。


「うむ、これでここら一体の猫の視界や聴覚、嗅覚すべて共有できたぞ、主殿」

「おー!」


パチパチと小さく拍手するティエラだが、シーたんがやってのけた事にあまりピンと来ていない様子。

シーたんは魔力量は低いが、こういった特性魔法が豊富である。

情報戦においては、天才のラウラでもシーたんには敵わないだろう。


そしてそんなタイミングでフェーレが帰ってきた。

どうやら話を聞くに〝ジギタリス〟といった犯罪組織が関わっているようであった。


「ジギリタス――神聖国に厳重保管されているとされるグリモワールの叡智。その欠片を手に入れたと噂される巨大裏組織っすね」


ラウラが、フェーレが口にした組織名の噂を答える。

チラとミーランに目を見やると、コクリと静かに頷いた。


『正確には長いサタニストの歴史の中で、特に過激派思想の者達が分派されて出来た組織らしいです。サタニストとも神聖国とも違い、宗教観ではなく世界を裏から支配することを目論む組織で、サタニストとも基本的には敵対関係にあります』


ミーランから飛んできた念話の内容に厄介さを感じる。


なぜエッダを狙ったのか。

恐らくエッダを狙ったのは、白虎を調伏するためかも知れない。

それと人狼族の姫の一族の血を引く、エッダを売りさばくという目的も有りそうだ。

ジュラメント神聖国の聖軍隊が大袈裟に追いかけ回したことで、恐らく情報がジギリタスに漏れたのだろう。


面倒な相手だとため息をつくと、シーたんが見つけたぞ!と声を荒らげる。


「さすがシーたん! 場所はどこ? お姉様に報告してあげて」

「うむ。ここからそう遠くはない。今得た情報を姉君に直接渡そう」


シーたんがそう言うと、王冠にいくつも嵌められている宝石のうちの一つ。

赤い宝石からふわふわと小さな赤い光が、私の胸を目掛けて飛んでくる。

胸に吸い込まれるようにして赤い光が入ると、古い屋敷の中でエッダが禁制の魔封じの枷(魂魄を乱す効果があり、魔法や魔術はおろか魄による強化も妨害される)をされて転がされている視界が見えた。


ところどころ怪我はしているが命に別状はなさそうであった。

近いところというのはその通りで、部屋から見えた窓の外を見るに未だカルローネ領都内に潜伏している様子なのが分かった。


「今の我の魔法で、姉君にはその猫の歩いた位置が光って見えるはずである。その足跡を辿れば自ずと今見えていた屋敷まで辿り着く事は容易であろうにゃ」


むふふと腕を組んでどうだ、すごいだろと言わんばかりに背を反らすシーたん。


「ティエラ、シーたんありがとうね。それじゃ私はリアを連れて行ってくるわね」

「ルーナ様、私もお供しますわ」


そこでミーランが椅子を立つと、残った護衛の一人が驚いて制止する。


「何を!? いけません姫様!!」


そんな護衛に対してミーランは王女の仮面を被って答える。


「いけなくありませんわ。彼女は私のお友達ですもの。それに現場にはリア様も行くのでしょう? なら万が一もあり得ません」

「リア様はルーナ様の式鬼神ですよ!!」


まあ、ミーランも連れて行ってもいいか。

なんだかリアと二人だと味気ないし。


「リア、ミーラン王女殿下の事も傷ひとつ付けずに守り抜きなさい」

「はい、かしこまりましたルーナ様」

「ルーナ様!? リア様!? お待ちください!!」

「問頭の時間が惜しいわ。リア、さっさと行くわよ」


そう云うや否や、リアは私とミーランの手を掴みバルコニーから飛び降り、宙に浮かぶ。


「それじゃあティエラ。行ってくるわね」


笑顔でティエラに手を降ると、ティエラがバルコニーまで出てきて上を見上げる。


「え、あ……お! お気をつけてくださいねお姉様! ミーラン様も!!」

「お、お待ちを――」


護衛の制止の言葉を振り切るように、リアは私の意を汲んですぐに屋敷から飛び立った。


シーたんが言った通り、どこぞの猫がとおったであろう道が光って見える。

この光の足跡の先にエッダがいるのだろう。


「さ、ちゃっちゃとエッダを連れ帰るわよ」


○   ●   ○   ●


「くそっ!」


その男――ジギリタスの幹部の一人であるレナードは焦っていた。


それは部下が、ついさっき持ってきた情報である。

どうやら部下を使って攫ったこの獣人を助けるべく、零級冒険者が動いているという事であった。

『零級冒険者とは人にして人にあらず、理外の存在である』というのは共通認識。

そんな零級冒険者が自身を捜索しているというのは、とてつもない恐怖であった。


「この街に零級冒険者がいると知っていたら! 糞が!」


既になんども殴り蹴られ意識のないエッダの腹部を蹴飛ばす。


その零級冒険者が来たのは、レナードが誘拐を実行した翌日の事であった。

ちょうど入れ替わる形で、カルローネ領都に入領した。

まさに最悪のタイミング。


カルローネはリアという怪物のお膝元であるがため、慎重に動いていた。

だというのにこの有様である。


「くそ、くそ、くそがっ! これを使うしかないか……しかしここで使うのはもったいない……いや、もうすでに零級が動いているなら陽動作戦として使わざるを得ないか……」


ぶつぶつと一人ごとをつぶやきながら暗い屋敷の一室をウロウロとする。

配下の者たち三人も、主人であるレナードの怒りに触れぬよう静かに黙ってひざまずいている。


「問題は準守護式神のリアか。しかし今代のカルローネはあの化け物を完全調伏しているという。ならば危険な状況であればあるほど令嬢に付きっきりのはずだ。動くことはまずないだろう――仕方ない、使うか」


レナードが、ローブから取り出したのは、禍々しい黒い宝珠。


「何百人もの死を集め、負の力を極限まで込めた悪魔の宝珠……ここで使うのは惜しいが命あっての物種……そもそも全ての負の力を使うまでもない、か。下位悪魔でも十体程を呼び寄せれば十分だ、その混乱に乗じて逃げればよいのだ……」


レナードは考えを整理し一度目を瞑る。

ゆっくりとその瞼を開き決心を固めた。


「我の名はレナード。深淵に住まう悪魔達よ、贄を捧げる。我が声に応じよ」


レナードの手の中の宝珠が怪しく光を放つ。


そうしてカルローネ領都に十数体の最悪の精神生命体――悪魔が召喚される。

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